第3話 文字情報と写真情報の差
私たちの身近にカメラのある生活が根付いて、もう十数年と言う所でしょうか。様々な所に監視カメラが存在し、一般の方々が常にカメラを携帯するようになった、それが今日の実情です。
SNSでは文字情報よりも、わかりやすい映像情報を投稿するようになり、様々な情報が写真として流通し、人々はその情報を一瞬だけ触れて消費する、目まぐるしい情報の奔流に流される事となっています。
さて、こんなお話はご存知でしょうか? 「1枚の写真を認識するのに必要な時間は、0.3秒程度」。つまり、短文投稿サイトのTwitterを例に上げると、文字情報ではひとつの投稿に数秒もしくは数十秒の時間が取られていたのに対し、添付した写真では1秒に満たない時間でその投稿が何であるか、理解できてしまう。それだけ深く物事を理解しようとしない、そんな風潮になってしまっている事に。
Instagramが良い例で、あのSNSですと写真は見ますが、そこに付いている『キャプション』と呼ばれる文章は、ほとんどの方々が読んではいないでしょう。かく言う私も読んでません。それほどまでに写真が与える情報は、膨大かつ一瞬で認識できるモノなのです。
ただし、写真に写っているその膨大な情報のうち、どの程度の情報を得られているかは、知覚する人間の知識量や経験の差でかなり違ってきています。
ただの花の写真であっても、
「お。きれい」
と思うか、
「ん。この花はこの時期に咲くにしては早すぎる。と言うか、もうそんな季節になったのか」
と思うか。情報の受け取る側の人間の知識・経験で、解像度はまったく違ってきてしまいます。
写真が持つ情報を、解像度高く受け取るには、相応の『人間としての深み』が必要だと、筆者は愚考致します。
まあただ、文字情報だけから様々な意図を汲み上げるのも、人としての知識・経験が必要なのは言うまでもなく。
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