第13話 代わりになる?
裏庭から戻ると彼女は部屋に戻り、カコカコと鳴らしている。
私はキッチンでカップ等を洗いつつ、その音を聴いていた。
少しだけ冷たさを感じる手で日常の変化に気づけたのが面白い。注意深く庭を見ていれば季節の変化を感じるしるしはあったのだろうが、注意は別に向いていたから。
今だって、耳を持っていかれているが他の感覚は彼女の支配を受けてはいないようだ。
春に出会って、そろそろ秋……人生で経験の無い日々は、刺激的であり、自身の可能性を教えてくれている。そして、彼女は私との出会いで何を失い、何を得たのか?
私の目で捕まえられることなんかじゃ到底、足りない。
あー、これも持っていかれている。
「私の心はいつ、かえってくるのかな?」
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