第23話最終章4 それぞれの決戦
ギレンが守の大学に現れた。
守はグレイザーに変身して戦うが、ギレンは強化薬を使い異形の姿になった。
同じ頃、ガイと警察、自衛隊がゲシェードのアジトの洋館への突入作戦を開始した。
そこにはリラが待ち構える。
リラは怪人態に変身し、頭部の無数の蛇で襲い掛かる。
ガイは『変身』。
ガイオーパラディンフォームの登場だ。
復讐の騎士……いや、勇者の騎士ガイオーの登場だ。
ガイオーは『ガイソード』を手に無数の蛇を次々に切って行く。
葛城達警察隊と、自衛隊もリラに向け電撃弾を入れたライフルを一斉射撃。
強化された電撃弾はリラにもダメージを与えていた。
その頃、城北大学に現れたギレンは強化薬で異形の怪物に変貌し、グレイザーに襲い掛かった。
グレイザーはブレイブフォームのスピードを活かして攻撃をかわすが、無数の触手に次第に追い詰められて行く。
更にギレンの触手は大学の建物を破壊する。
「まずい……このままじゃ皆に被害が……」
グレイザーはギレンを大学の外に出そうと誘い出す。
しかしギレンは暴れ回り周囲にも被害が出てしまった。
そして、ギレンの触手がグレイザーを捕えると……。
ギレンの鉤爪がグレイザーを襲う。
グレイザーが大ダメージを受け変身が解除されてしまった。
皆グレイザーの正体に驚く。
「ウソだろ……守!?」
西山が驚いていると、ギレンが守にトドメを刺そうと迫る。
守は何とか逃げようとする。
しかし、ギレンの触手に足を掴まれ逃げる事が出来ない。
守は警察の助けもなくこれまでに無いピンチに追い込まれていた。
その頃、ガイオーもリラと戦う。
警察と自衛隊はリラを総攻撃して追い詰めて行く。
ガイオーは『ヘルブレイク』でリラに大ダメージを与える。
追い詰められたリラは強化薬を使う。
リラも異形の姿に変貌する。
リラも背中から触手が生えその触手で次々に警察官や自衛隊を襲っていく。
葛城も援護射撃をするが、弾切れ。
リラの攻撃は周囲を無差別に破壊し被害がどんどん大きくなる。
その頃、守は何とかギレンに抵抗していた。
足を掴んでいる触手を、外し何とか危機を脱する。
一度大学の建物の中に逃げ込む。
「桐崎君!?大丈夫!?」
晴香が駆け寄ってきた。
「ダメだ、美山さん……来るな……」
建物内に入ってきた守を見て西山達クラスの皆が守の元に集まって来た。
「守!!」
声を上げたのは西山。
「お前が……グレイザーだったなんて……」
「ごめん……騙した訳じゃ無いんだ……」
「お前は……ずっと俺達に内緒で戦っていたんだな……」
そう言ってきたのは金光だった。
皆驚いていた。
当然だが……。
ネットやニュースで見ていた街を守るヒーローがクラスメイトだったのだから。
守はクラスの皆を見ながら言った。
「俺……グレイザーやってたけど……皆と一緒に楽しみたかったんだ……。だから……」
「ふざけんじゃねーよ。だから俺達が巻き込まれたんじゃねーか!」
そう心無い言葉を浴びせたのはクラスメイトの一人、畑中。
更に畑中は続ける。
「お前が居なけりゃ俺達はこんな目に遭わなかったんだ!」
守はぐうの音も出なくなってしまった。
だが……。
パシンっ!
建物内に音が響き渡った。
晴香が畑中にビンタを喰らわせていた。
「あれ、痛てぇんだよな……」
そう呟いたのは金光。
更に晴香は畑中に言い放った。
「あんた、そんな事言って恥ずかしくないの?桐崎君はずっと私達の為に戦ってたんだよ!!」
しかし、畑中も言い返す。
「はぁ?綺麗事ばっかり言いやがって!自分が頭良いからってお前がいつも正しいとは思うな!あいつのせいで皆迷惑してる!!」
畑中と晴香の間に金光が立つ。
「確かにコイツは俺も嫌いだ。でもな……コイツが俺達の街を守るヒーローでグレイザーだって事は変わりねぇ!グレイザーに……いや、守に守って貰っておきながらそのいい草はねぇだろ!!」
金光がそう言って畑中を殴る。
「金光……」
しかし、その時、ギレンの触手が建物の壁を破壊し、晴香を捕えた。
「晴香ー!!」
クラスメイトや他の学生達もパニックに陥る。
「守、晴香を助けてやってくれ」
そう金光が言った。
「うん……ありがとう金光……」
「お前は、間違いなく俺達のヒーローだ」
守はギレンの元へ再び向う。
「ギレン……お前とは、ここで決着を着ける!」
守は『変身』。
超戦士グレイザー登場。
周りの皆から歓声が上がる。
「行けー!!」
そう叫ぶ金光。
グレイザーは更に『ブレイブフォーム』にチェンジ。
「お前さえ……お前さえ居なければー!!」
ギレンは触手を伸ばしグレイザーに攻撃。
グレイザーは素早くかわす。
ギレンは晴香を人質にしている為、グレイザーは反撃出来ずにいた。
しかし、グレイザーは晴香を救出する策を練っていた。
グレイザーは攻撃をかわしつつブレイブフォームのスピードを活かしてギレンの背後に回り込み『セイバーフォーム』にチェンジ。
『グレイトフルセイバー』で触手を切り裂き晴香を救出。
「美山さんを頼む!」
そう言って晴香を金光に引き渡す。
「おう、任せろ!」
そして、『ライトニングスラッシャー』。
ギレンの体に電流が流れ動きが鈍る。
グレイザーは再び『ブレイブフォーム』にチェンジしてトドメの一撃。
『ブレイブキャノン』を手にして構える。
「ギレン……お前とは……これで終わりだ……」
必殺『ブレイブバースト』
ギレンを倒した。
「やったよ……」
グレイザーは友人達の元へ向う。
その頃、ガイオーはリラの触手攻撃に苦戦していた。
「何か……何か手はないか……」
葛城が模索する。
すると、倒れた警察官の傍らにライフルが落ちてるのを見つけた。
「もしかしたら……」
葛城はそのライフルを取りに行く。
しかし、葛城にリラの触手が迫る。
「させるかー!!」
ガイオーが『ガイソード』で触手を斬り葛城を助ける。
葛城はその間にライフルを拾い中の弾丸を確認する。
中には強化電撃弾が一発だけ残っていた。
「これなら……」
葛城はライフルを構えてリラを狙う。
そして、ライフルを撃つ。
弾丸はリラに見事命中し動きを鈍らせる。
「今だ!」
葛城の合図で、ガイオーも構える。
ガイオーは新たな武器『パラディンソード』を手に必殺技『パラディンブレイク』。
リラを倒した。
「やった……。しかし……突入するには犠牲が多いか……」
葛城がそう呟く。
確かにリラとの戦いで死傷者が出て使用してしまった弾丸も多い。
今これ以上戦うのは危険だ。
しかし、次の瞬間、突然空が暗雲に覆われた。
「何だ?」
それは城北大学の方でも守達が見ていた。
「急に……空が暗く……」
その現象は東京だけでなく日本中……いや、世界中で起こった。
地球全体が暗雲に覆われたのだ。
「フッハッハッハッハッハッ……この世界の人間共……いよいよお前達の滅びの時が来た……。この世界はこのワシが破壊する……」
アルギルスだ……。
遂にアルギルス自身が動き出した。
雷鳴が響き渡り更には地震?
いや、ゲシェードがアジトにしていた洋館が崩れ始めた。
「退避……退避ー!」
葛城が指示を出して生き残っている警察官や自衛隊員がその場を離れる。
そして、崩れた洋館の中からゲシェードの王、アルギルス·ウル·ゼレブロとバルバが現れる。
その頃守は……。
大学では皆、空を見上げ不安そうな表情を浮かべる。
そして、守は藤波博士に電話を掛ける。
「もしもし?藤波博士?一体何が起きてるんですか?」
それを近くで聞いていた森川教授。
「藤波?まさか……桐崎君!藤波に電話をしているのか?」
森川教授は守のスマホを取り上げ電話の向こうの藤波博士に話し掛ける。
「藤波?藤波か?私だ、森川だ。まさか……お前が私の生徒をこんな危険な事に巻き込んだのか?」
藤波博士もいきなり森川が出てきたので驚いた様子。
「え?森川か?す、すまん……とりあえず守君に代わってくれ話が終わってないんだ」
もちろん森川教授は納得していないが……。
守が森川教授からスマホを取り返す。
「森川教授、すみません、後でちゃんと説明しますから……」
そう言って藤波博士と電話を続ける。
藤波博士は守に状況を説明した。
電話を切ると守は最終決戦に向う事を決意した。
「俺……行って来ます」
「桐崎君……すまない……私が藤波を紹介したばっかりに……」
森川教授は落ち込み気味に言った。
それを見て守は返した。
「いいえ……藤波博士に会えて良かったですよ。留学の件はアイツを倒してから考えます。それじゃ」
守は藤波博士の研究室に急ぐ。
いよいよ、最終決戦が始まる。
続く……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます