第19話最強の力

グレイザーはダイヤモンドゲイラーの暴れる現場に向う。


しかしその頃、既に現場は悲惨な状態になっていた。

殆どの警察官が殺害され、生き残ったのは葛城と数人のSAT隊員だけだった。

「くっ……このままじゃ……全滅だ……」

葛城はダイヤモンドゲイラーの攻撃で怪我をしていたが、何とかその場を離れ窮地を脱した。

しかし、リラとダイヤモンドゲイラーの攻撃は一般人にも向いていた。


そこにグレイザーが到着。

「来たか……」

葛城は少しホッとした表情を浮かべる。


グレイザーはダイヤモンドゲイラーに攻撃を仕掛ける。

しかし、ダイヤモンドゲイラーの硬い体に攻撃が通用しない。

「クソッ……硬い……」

グレイザーは『セイバーフォーム』にチェンジ。

『ライトニングスラッシャー』で攻撃。

しかし、ダイヤモンドゲイラーには通用しなかった。

更に連続でセイバーフォームにチェンジした為、グレイザーのエネルギーは急激にダウン。

ダメージも受ける。

しかし、ダイヤモンドゲイラーも動きが鈍る。

「どうしたんだ?」


リラが飽きて来ていた……。

「もういいわ……」

リラに戦う意思が無くなった為ダイヤモンドゲイラーも戦うのをやめた。


「何でだ!?」

グレイザーがリラに問うと……。

「グレイザー……今のあんたを倒しても面白くないのよ……」

そう言うとリラとダイヤモンドゲイラーは姿を消した。


グレイザーは変身解除。

守が葛城の元へ駆け寄る。

「すみません遅くなって……」

葛城は笑って答える。

「いや……来てくれると思ってたよ……」

「そういえばガイは?」

守がガイについて聞くが……。

「さぁ……それは知らないが……」

さっき守達を助けてからガイを見ていない。

ガイはどうなったのか気になっていたが、とりあえず葛城達は病院へ行く事に……。


病院で手当てを受けた葛城は何とか歩ける。

そして、処置室から出てくる葛城。

「大丈夫ですか?葛城さん」

守が心配そうに話し掛ける。

「ああ、問題ない……俺は本庁に戻る。君はどうする?」

葛城が守に問いかけた。

「俺は一端帰ります。明日から大学も行くつもりなんで」

すると、葛城がまた返した。

「そうか……すまなかったな。大事なテスト勉強の邪魔をしてしまって。気をつけて帰ってくれ」

そう言って別れた2人……。


守は家に帰る。


葛城は警視庁に戻ろうとする。

そこに入院中の牧田がやって来た。

「よっ!」

牧田が葛城に声を掛ける。

葛城が牧田に近付き話掛ける。

「牧田さん!歩いて大丈夫なんですか?」

「なーに、大した事ねぇよ。怪我ってのはな、刑事にとっては勲章だ。それよりお前の方はどうだ?」

牧田のいつもの調子に少し安堵する葛城。

「大丈夫です。私も勲章ですから。今、逃走したゲシェードの行方を探る為、一度本庁に戻ります」

「そうか……。まぁ、お前も無理はするなよ。いくら勲章つっても命を落としちゃしゃーないんだからな」

「はい。では失礼します」

葛城は警視庁に戻って行く。


外はすっかり暗くなっていた。

守は途中、晴香に電話をする。

晴香は流石に疲れた様子で、喋るのにも覇気が無い。

しかし、無事に家に帰ったようで一安心。


守も家に帰り着くとベッドに倒れる様に眠った。


その頃、ガイはフラつきながら街を彷徨っていた。


藤波博士もグレイザーのパワーアップを進めるが、あまり進まなかった。


-翌日-


しっかり寝て体力も回復した守は普段通り大学に行った。


警視庁では葛城が栄養ドリンクを飲みながら徹夜をしていた。

未だダイヤモンドゲイラーの行方は掴めていない。

葛城は少し休息を取ろうと仮眠室へ行く。

しかし、どうしても考えてしまう。

どうやったらダイヤモンドゲイラーを倒せるのかを……。

そして、それは藤波博士も同じだった。

藤波博士も徹夜でグレイザーのパワーアップとダイヤモンドゲイラーを倒す術を考えていた。

その時、ガイが藤波博士の元に帰ってきた。

「ガイ君!?どうした?大丈夫か?」

藤波博士がガイに駆け寄る。

「ああ……ジェイガと戦ってな……。かなりの力を使った……とりあえず何か食わしてくれ……」

それを聞いて安堵の表情を浮かべる藤波博士。

「フッ……まったく……君はそればっかりだな……」


その頃、守は大学に着いていた。

「おーい、守!」

西山が走って追ってきた。

「あっ、おはよー」

「おはようじゃねぇよ。ったく……心配させやがって……、あっ、ホラお前が忘れてった勉強道具」

西山はそう言って預かってた守の勉強道具を渡してくれた。

2人が教室に行くと、早速金光が絡んで来た。

「おい、桐崎……ちょっと来いよ……」

金光が守を教室の外に連れ出す。

「どういう事だよ?全然話がちげぇじゃねぇーか!何で俺が晴香を助けた事になってねぇんだよ?」

「あははっ……ごめん……何か成り行きで……」

金光が舌打ちをして

去って行った。


その頃、藤波博士はグレイザーのパワーアップに取り掛かっていた。

どうやら何か閃いたようだ。


そして、その頃またリラが動き出した。

ダイヤモンドゲイラーを引き連れ街で暴れ始めた。

警察と今回は自衛隊も出動。

葛城も現場に向う。


守も大学を抜け出し現場に向かった。

突然教室を飛び出した守に晴香も気付いていた。


今回ダイヤモンドゲイラーとリラが現れたのは買い物客で賑わうショッピングモール。

人々は我先にと逃げ出し大パニック。


一足早く現場に到着した警察と自衛隊がダイヤモンドゲイラーを包囲する。

しかし、リラの姿が無い。

リラは突如背後から警官達を襲った。

自衛隊も協力して応戦するが、次々にリラの餌食となる。

ガイが現場のショッピングモールに着くと、既にかなりの犠牲者が出ていた。

しかし、リラの元に辿り着く前にジェイガと遭遇。

ジェイガが問答無用で攻撃して来た。

ガイは『変身』。

復讐の騎士ガイオーとなってジェイガと戦う。

ジェイガは格闘術を中心とした接近戦で仕掛けて来る。

火力系の武器を使えばガイオーに吸収されるからだろう。

しかし、ジェイガは接近戦でも強かった。

怒涛の攻撃でガイオーを追い詰める。


その頃、守は藤波博士と合流。

藤波博士は『グレイトフルチェイサー』を持って来てくれた。

守も『変身』。

超戦士グレイザーとなって現場に向う。

藤波博士は別れ際グレイザーに言う。

「もう少しでパワーアップさせられる。それまで耐えてくれ」

グレイザーも頷き『グレイトフルチェイサー』のアクセルを入れる。

『グレイトフルチェイサー』発進。


その頃、ガイオーはジェイガと激しい戦いを繰り広げていた。

ジェイガは格闘戦でも手強い。

ガイオーは『バーニングフォーム』にチェンジ。

『バーニングブレイド』で戦う。

すると、ジェイガも腕から剣を伸ばし剣術で応戦。

ジェイガは剣術も使えた。

『ヘルフレイムインパクト』

しかし、ジェイガはガイオーの必殺技を受け止めた。

「何っ!?」

そして、ジェイガの反撃。

強力な斬撃がガイオーを襲う。

「フンッ……このまま倒しても面白くない……。万全の体制で挑んで来い……」

そう言い残しジェイガは去って行った。

「くっ……チクショー!!」

ガイオーは悔しさで地面を叩きつけた。


一方グレイザーが現場のショッピングモールに到着。

リラとダイヤモンドゲイラーの元に急ぐ。

今も自衛隊と警察が戦っていたが、もはや全滅寸前。

そこにグレイザーが登場。

ダイヤモンドゲイラーに飛び蹴りを食らわせた。

「来たか!」

葛城が安堵の表情を浮かべる。

リラも身構える。

その時、藤波博士から連絡が入った。

「守君、待たせたな。グレイザーのパワーアップ完了だ!コードを送る」

グレイザーは『グレイアクセラー』に送られたコード2、3、5を入力。

すると、グレイザーは新たな姿……。

『ブレイブフォーム』となった。

ブレイブフォームの姿はグレイザーの基本の赤と白にセイバーフォームと対象的なシルバーのラインが入った最強の姿だ。

グレイザーがダイヤモンドゲイラーに挑む。

ダイヤモンドゲイラーが攻撃をして来る。

しかし、それより早く強烈なパンチを叩き込む。

このパンチ一発でダイヤモンドゲイラーにダメージを与えた。

ブレイブフォームとなったグレイザーはパワーもスピードも遥かに上昇していた。

ダイヤモンドゲイラーは更に攻撃してくるが、グレイザーはその全てを受け流し反撃。

そして、グレイザーは新武器の『ブレイブキャノン』を手にする。

必殺技『ブレイブバースト』が炸裂し、ダイヤモンドゲイラーを倒す。


グレイザーはブレイブフォームの圧倒的な力で勝利した。


続く……。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る