第11話決着

ガイオーはグレイザーに再び決闘を申込んできた。

グレイザーもそれを受けて立つ。

お互い激しい攻防を繰り広げ遂にはお互いの必殺技が激突。

大爆発が起こりグレイザーもガイオーも廃工場の外へ放り出される。

体勢を立て直し構える両者。

するとガイオーはグレイザーを挑発する。

「そんなもんか?もっと本気を出せ!」

グレイザーはガイオーに聞く。

「その前に聞かせろ。君はあの時、1人の女の子を助けた。どうして助けたんだ?」

しかし、ガイオーは答えず攻撃してくる。

グレイザーはその攻撃をかわし『グレイバスター』で攻撃。

ガイオーはエネルギー弾を『ガイソード』で弾く。

そしてガイオーが、一気に間合いを詰める。

『グレイバスター』を跳ね飛ばしグレイザーを追い詰める。

「本気を出せ本気を!!」

ガイオーはグレイザーに本気を出させようと挑発を続ける。

グレイザーもここで負ける訳にはいかない。

倒す為の力では無いが本気を出す事を決意する。

グレイザーは『グレイアクセラー』のコード012を入れる。

グレイザーの体に金のラインが入りセイバーフォームにパワーアップ。

右手に『グレイトソード』を持ち反撃。

「仕方ない。1分間だけ付き合ってやる!」

そして、グレイザーとガイオーはお互いの剣を武器に激しい攻防を繰り広げる。

両者一歩も引かず遂にはお互いの剣が弾け飛ぶ。

そこで1分が経過、グレイザーは元の姿に戻る。

だが、ガイオーは戦いを辞めない。

グレイザーもそれに応戦。

お互いの拳と拳をぶつけ合い激しい殴り合いが続く。

だが、その殴り合いの中でもグレイザーは問いかけた続けた。

「何故だ……何故戦わなければいけないんだ……。君は女の子を助ける優しさを持ってるじゃないか!なのに……なんでだ!?」

ガイオーは答えを返す。

「うるさい!俺は……復讐の騎士だ!そんな事よりゲシェードを倒すのが使命だ!!」

「それだけじゃないハズだ!復讐心だけじゃ誰も救えないだろ!!」

グレイザーの渾身の一撃がガイオーに入る。

ガイオーがよろけ膝を着く。

グレイザーももう体力が限界に近い……。

お互い激しい息切れをしている……。

だが、そこへ突如ジェイガが現れる。

「フンッ、二人共既にボロボロとは、こちらとしても都合がいい……」

グレイザーとガイオーがジェイガに気付く。

「お前は!?」

ガイオーが怒りを露わにする。

「テメェ!!ぶっ殺してやる!!」

ガイオーがジェイガに飛び掛かる。

だが、ジェイガは生み出していたダイナマイトゲイラーに攻撃をさせる。

ガイオーに当たりダイナマイトが爆発。

ガイオーはその衝撃で地面に叩きつけられる。

更にダイナマイトゲイラーはグレイザーの足元にもダイナマイトを落とす。

「え?」

次の瞬間ダイナマイトが爆発。

グレイザーもガイオーも近くの川へ落とされてしまった。

ジェイガとダイナマイトゲイラーは去って行く。

廃工場の近くにあった川から少し離れた所まで流された守とガイだったが、何とか自力で岸に上がった。

「ゲホゲホッ……お前……何で助けた?」

ガイがむせながら尋ねる。

「ゲホゲホッ……それは……君が女の子を助けた理由と……同じだ……」

守もむせながら答える。

2人とも岸で仰向けに寝そべる。

「フンッ……バカバカしい……」

守のスマホは完全に水没……。

「あちゃー……スマホ壊れた……」

ガイが不思議そうに尋ねる。

「そんなに大事な物なのか?」

「ああ……これがなきゃ何も……バイトの連絡も……」

ここで守は気付いた。

バイトに向かってる途中だった……。

「あー!!」

突然の守の大声にガイも思わずビクっとする。

さて困った……。

バイト先に電話するにもスマホは壊れて連絡が取れない……。

ましてやこのずぶ濡れの状態ではバイトに行けない。

仕方なく守は立ち上がりフラつきながら公衆電話を探しに行く。

しかし、そんな暇は無かった。

ジェイガとダイナマイトゲイラーが川を辿り守とガイを探していたのだ。

守もガイも体力が無いこの状態でまともに戦うのは無理だった。

2人でとりあえず逃げる事に……。

町中に出ては町に被害が出る可能性がある為、町には向かえなかった。

せめて藤波博士か葛城と連絡を取りたい守は公衆電話を探しながら逃げた。


しかし、良く考えると今どき全ての連絡先はスマホに入れてる為、公衆電話があったとしても連絡先がわからない……。

守もそうしていた。

また頭を抱える事になる守。

すると、守はある事を思い出した!

藤波博士に初めて会った時に名刺を貰っていた。

それには電話番号が書かれてる。

さっそく藤波博士の名刺を探すと、財布の中に…。

しかし、名刺も濡れ電話番号の部分が滲んで読めない。

はい、終わった。


そんな事をしているとまたジェイガとダイナマイトゲイラーが近くまでやって来る。

守とガイは近くの雑居ビルの地下駐車場に身を潜める。


しばらく隠れていると、ダイナマイトゲイラーの影が見えた……。

しかし、ダイナマイトゲイラーは地下駐車場の入口前を通り過ぎ何処かへ去って行った。

ひとまずやり過ごした。

守は小声でガイに話し掛けた。

「なぁ、そろそろ答えてくれてもいいんじゃない?何であの子を助けたの?」

それにガイも、小声で答える。

「お前もしつこいな……。理由なんかいるか?」

また、守も返す。

「まぁ……確かに理由なんかいらないかもね……。助けるとか守るって、自然に体が動くものかもな……」

その時、ダイナマイトゲイラーが戻って来た。

ここで見つかったらヤバい……。

周りには何台かの車がある為、一度でも爆発が起こればそこから大爆発になりかねない。

守とガイは隙を見て静かに駐車場を出て行く……が。

守がカラーコーンを蹴ってしまい、音で見つかってしまう。

「ヤバッ!?」

守とガイは全力で逃げる。

ダイナマイトゲイラーがダイナマイトを投げる。

2人は必死に避けまた身を隠す。

今度はもう一度川に出て、爆発の被害が少ない場所を探す。

2人が必死に逃げている頃、爆発が起こった事で警察と消防も動いていた。

その時、守はひらめいた。

警察と合流すれば葛城と連絡が取れるかも知れないと。

そんな事を考えていると、今度はガイの方が話し掛けてきた。

「なぁ、お前……何でアイツらと戦ったるんだ?」

ガイから質問が来るとは珍しい、そう思いながら守は答えた。

「最初は成り行きだったんだけど……アイツらのせいで、誰かが悲しむのは絶対違うと思ったから……今は誰かを守る為に戦うって決めたんだ」

それを聞いたガイは珍しく自分の方から話始めた。

「そうか……。俺な……妹を奴らに殺されたんだ……。さっきのジェイガに……」

守は驚いた、ガイにそんな過去があった事に……。

さっきのジェイガに対して怒りが剥き出しだった事にも納得が行く。

2人がそんな話をしていると、またジェイガとダイナマイトゲイラーがやって来た。

「見つけたぞ」

2人の前にジェイガとダイナマイトゲイラーが立ち塞がる。

守とガイが立ち上がり構える。

守が『グレイアクセラー』のボタンを押して『変身』

超戦士グレイザー登場。

ガイが『変身』

復讐の騎士ガイオー登場。

グレイザーとガイオーがダイナマイトゲイラーと戦う。

ダイナマイトゲイラーはダイナマイトを次々に投げる。

ガイオーが『ガイソード』でダイナマイトを斬り爆発を受ける。

ガイオーはその身で全ての爆発を受けた。

グレイザーが『グレイバスター』で援護をする。

「大丈夫か?ガイオー」

「俺に構うな……行け!!」

グレイザーは『グレイアクセラー』のコード012を入れる。

グレイザーはセイバーフォームにパワーアップ。

右手に『グレイトソード』を持ち、ダイナマイトゲイラーに向かう。

ガイオーはダイナマイトの爆発を更に受け続ける。

グレイザーの1分間の激闘が始まった。

『グレイトソード』でダイナマイトゲイラーに攻撃。

連続斬りを繰り返す。

そして……『ライトニングスラッシャー』

グレイザーの必殺の一撃がダイナマイトゲイラーを倒し、普通のダイナマイトに戻す。

ダイナマイトに戻った事で最悪の事態を免れた。

爆発に耐えきったガイオーはジェイガに襲い掛かる。

だが、ジェイガは姿を消した。

ずっと爆発を受け続けていたガイオーは相当なダメージを負っていた。

変身解除と同時にガイが倒れる。


続く……。

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