漆黒の戦士
第5話黒の超戦士
藤波博士が国の許可を得てから数日後、遂にグレイザー専用マシンのオフロードバイク『グレイトフルチェイサー』が完成した。
今日はそれを守が学校終わりに見に来ていた。
守が見せて貰うとそれはグレイザーと同じ様に赤を基調としたカラーリングで白のラインが入ったバイクだった。
しかもこのバイク、グレイザーの装備を収納出来る様になっていた。
しかし、1つ問題があった。
それはなんと、守は車の免許は持っていたがバイクの免許を持っていなかった。
藤波博士は開発に夢中で守の免許の事を確認するのを忘れていた。
守も論文やバイトの事ばかりでその事をすっかり忘れていた。
2人共完全にやってしまっていた……。
藤波博士はため息混じりに守に言った。
「はぁ……守君……悪いがバイクの免許を取ってきてくれんか?」
随分簡単に言ってくれる……。
はっきり言って無理がある。
大学にバイトもある守がこれから自動車学校へ行くのもそれに通うお金もない。
さて困った……本当に困った。
そこに藤波博士を訪ねて葛城と牧田がやって来た。
今日の用件は警察としてもこれから戦っていく敵について藤波博士に聞きたいと言う事で今度、ゲシェード関連事件対策本部の会議に参加する事になりその打ち合わせだった。
そして、葛城は初対面の守の事を聞いて来た。
そう、今更だが、グレイザーとして会っていても守と葛城は初対面なのだった。
藤波博士は友人の紹介で知り合った大学生で、研究の手伝いをして貰ってると言う事にした。
守もそれに話を合わせた。
葛城と牧田は守に挨拶を改めてする。
しかし、会議の打ち合わせをするから部外者は外して欲しいと言う。
グレイザーとして戦っているのは守なのに不憫だ……。
しかし、仕方なく守は今日は帰る事にした。
そして、葛城、牧田、藤波博士の3人は会議の打ち合わせをする。
その頃、ジェイガがパワーアップさせたリボルバーゲイラーを街で暴れさせ始めた。
リボルバーゲイラーが無差別に人々を攻撃し始める。
守は騒ぎに気付き現場に向う。
リボルバーゲイラー出現の通報を受け、警察や自衛隊も出動。
そして、葛城と牧田にも連絡が入る。
葛城が藤波博士にゲシェードが現れた事を伝える。
「すみません……ゲシェードの怪人が現れました。失礼します」
葛城と牧田が現場に向う。
リボルバーゲイラーが現れたのは夜のオフィス街。
仕事帰りのサラリーマンやOLが襲われていた。
現場に警察と自衛隊が到着。
自衛隊がライフルやショットガンを使ってリボルバーゲイラーに攻撃。
警察は人々の避難誘導を行う。
しかし、パワーアップしたリボルバーゲイラーは自衛隊の攻撃を諸共せず反撃する。
パワーアップしたリボルバーゲイラーはたった一発の弾丸で大爆発を起こし自衛隊員を吹き飛ばす。
守が現場に到着。
『変身』
超戦士グレイザー登場。
グレイザーがリボルバーゲイラーと戦い始める。
しかし、一発一発が強力になっているリボルバーゲイラーの攻撃をかわすのは至難の業だった。
グレイザーはリボルバーゲイラーとの距離を詰められない。
グレイザーは状況を打開しようと『グレイバスター』を取り出す。
しかし、リボルバーゲイラーの弾丸で手元を撃たれ『グレイバスター』を落としてしまう。
グレイザーは更に連続して弾丸の直撃を受けてしまう。
グレイザーは大ダメージを受けて倒れる。
リボルバーゲイラーはトドメを刺そうと迫る。
だが、リボルバーゲイラーの弾丸は切れていた。
ジェイガはリボルバーゲイラーを引き上げさせ自らも姿を消した。
グレイザーは何とか立ち上がるが、大ダメージを受けふらつく……。
何とか人が居ない所に隠れ変身解除。
「クソっ……」
しかし、守はその場で気を失ってしまう。
そして、辺りを巡回していた警察官が守を発見し、救急車で病院へ搬送する。
藤波博士の元に守が病院へ運ばれた知らせが入り、藤波博士は病院へ向かった。
−病院−
藤波博士が病室に入り、ベッドで眠っている守と対面した。
「守君……すまない……」
後から葛城と牧田もやって来た。
葛城が藤波博士に確認する。
「彼は、ゲシェードの怪人が暴れていたオフィス街に倒れていたそうです。何故大学生の彼がそんな所に?何か心当たりは?」
藤波博士は何とか誤魔化そうと言い訳を考える。
そこで思い付く。
「バイト先駆あの近くらしいんだよ……」
しかし、すぐさま牧田が答える。
「いや、それはない。既に調べさせて貰ったが、彼のバイト先は彼の通う大学の近く……あのオフィス街からは離れている」
更に葛城が畳み掛ける。
「藤波さん、まだ何か我々に隠してるんじゃないですか?」
藤波はまるで取り調べを受けてる気分だった。
これ以上誤魔化し切れないそう思った。
「実は……」
藤波博士が全てを話そうとしたその瞬間。
病室に別の刑事が葛城と牧田を呼びに来た。
どうやらまたリボルバーゲイラーが現れたらしい。
葛城と牧田は直ぐに現場に向う。
時間はもう遅いリボルバーゲイラーは夜でも人が集まる繁華街に出現し人々を襲っていた。
警察と自衛隊がパトロールを続けて居た為、すぐに駆けつけて来た。
自衛隊はリボルバーゲイラーに対しより強力な武器を使用する。
マシンガンやロケットランチャーで一斉に攻撃する。
リボルバーゲイラーも反撃をする。
リボルバーゲイラーの攻撃により自衛隊も警察も多くの死傷者が出た。
その頃、病院では藤波博士が、葛城達への言い訳を考えていた。
すると、守が目を覚ました。
「守君……」
守は起き上がりリボルバーゲイラーがどうなったか聞く。
藤波博士は今も街で暴れていて警察と自衛隊が戦って居る事を教える。
守は
ベッドから抜け出し、戦いに向う決意をする。
その頃、現場の繁華街では葛城と牧田も到着していた。
葛城はふと呟く。
「グレイザーはまだ来ないのか……」
しかし、そんな事言ってても仕方ないと牧田に諭される。
葛城と牧田がリボルバーゲイラーに攻撃。
しかし、リボルバーゲイラーには通用せず反撃を喰らう。
そして、リボルバーゲイラーが葛城と牧田に迫る。
そこに守がようやく到着。
守は『グレイアクセラー』のボタンを押して変身。
超戦士グレイザー登場。
グレイザーがリボルバーゲイラーに挑む。
「今度こそ……倒す!」
リボルバーゲイラーがグレイザーに連続で発砲する。
グレイザーはその攻撃を何とかかわす。
「クソっ……やっぱこれじゃ近付けない……」
グレイザーは物陰に隠れ逆転の機会を探る。
その時、藤波博士から通信が入る。
「守君、グレイザーの新装備を使うんだ。使用のコードは0、2、3だ」
グレイザーの新装備とは?
とにかくグレイザーは『グレイアクセラー』のボタンの0、2、3を押す。
すると、グレイザーの左腕に盾が装着された。
グレイザーの新装備それは敵の攻撃から身を守る鉄壁の盾、『グレイシールド』だった。
グレイザーは更に『グレイアクセラー』のボタンの0、1、3を押し『グレイバスター』を右手に持った。
「よし、これなら!」
グレイザーは隠れて居た物陰から出てリボルバーゲイラーの前に出る。
リボルバーゲイラーが全ての銃口で一斉射撃。
しかし、グレイザーは『グレイシールド』で攻撃を防御。
そして、『グレイバスター』でリボルバーゲイラーを撃ちまず両腕の銃口を破壊。
見ていた葛城が珍しく興奮する。
「よし……行けー!」
そして、最後にグレイザーはリボルバーゲイラーの頭部の銃口を狙う……。
だが、その時、突然空に穴が空き穴の中から眩い光が射し込む。
「うわっ!?何だ!?」
その光はグレイザーとリボルバーゲイラーの間に割って入る。
その時、藤波博士の研究所では空間の歪みと物凄い量のエネルギーを観測していた。
「こっ……これは……」
藤波博士も未だ見たことのない現状に驚いていた。
そして、光の中から現れたのは漆黒の鎧を身に纏った謎の戦士だった。
この漆黒の戦士が現れると光は消え空間の歪みも消滅した。
グレイザーとリボルバーゲイラーの間に割って入って来たこの戦士は一体何者なのか……。
そして、その戦士が開口一番に言ったのは驚きのセリフだった。
「あー……腹減った」
ここに居る全員が同じ事を思った。
「絶対今じゃない……」
そして、謎の戦士は剣を取り出しリボルバーゲイラーに向って行った。
「あっ、待て……」
グレイザーが声を掛けたが遅かった。
リボルバーゲイラーが頭部の銃口から弾丸を……
撃つ前に謎の戦士が頭部の銃口を剣で斬った。
そしてすかさず謎の戦士は剣を下ろしリボルバーゲイラーの胴体を抜き胴の要領で斬った。
『ヘル·ブレイク』
「お前の運命は決した」
リボルバーゲイラーは爆発し倒された。
グレイザーが謎の戦士に近付く。
「君は一体……」
しかし、謎の戦士は答える事なく姿を消した。
彼は一体何者なのか、敵なのか味方なのか、それはまた次回。
続く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます