第2話戦う決意
守は超戦士グレイザーへと変身した。
守は自分の姿に驚きを隠せない。
だが、敵は容赦無く攻撃を仕掛けてくる。
ウッドゲイラーの触手がグレイザーへ迫る。
グレイザーは逃げ回る。
「逃げてはいかん!戦うんだ!」
藤波博士の声が響く。
しかし、そう言っている間にウッドゲイラーの触手がグレイザーの足を捕える。
そして、ウッドゲイラーの下に引きづられて行く。
グレイザーはウッドゲイラーに反撃。
捕まっていない方の足でキック。
更に起きあがりパンチを叩き込む。
ウッドゲイラーは触手を離した。
グレイザーはパンチを更に連続で叩き込んだ。
藤波博士はグレイザーに必殺武器『グレイバスター』を使う様に指示を出す。
グレイザーは『グレイアクセラー』の数字のボタン0、1、3を押して大型の銃『グレイバスター』を出現させる。
グレイザーは『グレイバスター』をウッドゲイラーに向けて構える。
そして、『グレイバスター』のトリガーを引くと、強力なエネルギー弾が放たれウッドゲイラーに命中。
ウッドゲイラーは爆発し倒された。
「うぉー!スゲェ…」
グレイザーは『グレイアクセラー』のボタンを押して変身解除。
守が藤波博士の下へ駆け寄る。
騒ぎを聞きつけた警察が公園に到着。
今警察に関わると厄介だと言い、藤波博士は守を連れて家に帰る。
公園では早速警察による現場検証が始まった。
警部の牧田勇夫(まきた いさお)(52歳)と若手の刑事で警部補の、葛城真一(かつらぎ しんいち)(23歳)がやって来た。
牧田は現場に落ちてるウッドゲイラーの破片も拾いじっくり見ると…。
「木…?」
葛城も周りを見て話し出す。
「何かが爆発した様ですが…木が爆発したんですかね?」
警察は現場検証を続ける。
−藤波研究所−
守は藤波博士に問い詰める。
あの怪人は何なのか、グレイザーとは何なのか、そして、何で警察と関わらないのかと。
藤波博士は順番に説明を始めた。
まず、あの怪人ウッドゲイラーについて。
それは藤波博士が研究している【多次元宇宙論】から始まる。
多次元宇宙論とは我々が住んでる世界とは別の世界、別の宇宙が無数に存在すると言う説。
平行世界、パラレルワールドなどとも呼ばれ、そこには同じ星、同じ地球、同じ人間が存在するとも言われているが、藤波博士の研究ではそれ以外にもこの世界には存在しない物もあるのではないかと言う結論に行き着いた。
その1つが邪悪な存在である、別の宇宙からの侵略者。
そして、あの怪人はその侵略者が地球にある物を使って生み出す怪物。
藤波博士はその可能性を考慮し、それに対抗する為のグレイザーシステムを他のあらゆる分野の研究者達に協力を仰ぎ完成させた。
次にグレイザーについてだが、名前はグレイ(グレイト)+ザー(ヒーローっぽい名前)と言う理由で名付けられた。
グレイザーは戦う為の兵器として作られたが、まだ、国からの認可を受けられていない。
藤波博士の理論が受け入れられていないので当然だが、民間人が勝手に作った兵器を警察に説明する訳にも行かなかった。
藤波博士も今説明出来るのはこれ位だと言い、守もそれ以上は聞けなかった。
その頃、姿を消したフードの男は…。
−古びた洋館−
フードの男は他の仲間達と合流していた。
その仲間には赤いパーティードレスを着た女と、軍服の様な服装の屈強な男が居た。
赤いパーティードレスの女がフードの男に話し掛ける。
「今度の世界はどうだ?」
すると、フードの男がフードを脱いでから答える。
「中々面白そうだよ。僕達の下僕になりそうな動物や植物も沢山あるし…。この世界、壊し甲斐がありそうだよ」
フードの男は不敵に微笑む。
すると、軍服の男が今度は口を開く。
「ギレン…次は俺が行く。いいな?」
フードの男ギレンは答える。
「ああ、楽しんで来なよ。ジェイガ」
軍服の男はジェイガ。
そして、パーティードレスの女はリラ。
彼等は何者なのか、それはまた今度。
その夜、家に戻った守は机に向い論文をパソコンで打ちながら考えていた。
今日起きた事は間違いなく現実。
しかし、そんな事が目の前で起きたなんてとても信じられなかった。
今日は疲れた為、論文を書くのを途中で辞め、ベッドに寝転んだ。
その頃、警視庁では…。
葛城が現場の証拠写真を見ながら考えていた。
何故、木が爆発したのか。
そもそも、通報を受けた通り化け物が本当に暴れていたのか。
葛城は頭を抱えていた。
そこへ、牧田警部が入って来る。
牧田警部は葛城にコーヒーを差し入れた。
そして、2人で昼間の事件について考える事に。
その頃、グレイザーがウッドゲイラーと戦っていた。
触手で拘束され、首を締められ最後は触手によって体を貫かれた。
そんな夢を見て守が飛び起きる。
ベッドの上で守はいつの間にか眠ってしまっていた。
額の汗を手で拭い夢で良かったとホッとする守。
守は起きて洗面台に向う。
一度顔を洗いスッキリして落ち着いた。
しかし、夢で見た事はいつか現実に起こるかも知れないとつい考えてしまう。
怪人と戦うという恐怖が守を襲った。
守はベッドに潜り込み今日はもう寝る事にした。
−翌日−
日曜日の今日、守は昨日一睡も出来なかったが、朝からバイトがあった為出掛けなくてはいけなかった。
睡魔と戦いながら、バイト先へ向かった。
守がバイトするのは家から自転車で10分程の近所のコンビニ。
AM9:00バイト開始。
守は相変わらず睡魔と戦いながら、何とか仕事をする。
その日のお昼…。
AM13:00
−警視庁−
警視庁の前にジェイガが現れる。
入口に立っている警官に止められる。
警官「何だお前は!止まれ!」
だが、ジェイガはその警官を投げ飛ばす。
そして、ジェイガは警官から拳銃を奪う。
騒ぎを聞き、近くの警察官達が集まってくる。
そして、警察官達がジェイガに拳銃を向ける。
だが、ジェイガは動じる事無く口を開く。
「貴様らに用はない。あるのはこの武器だけだ。」
ジェイガは奪った拳銃に謎のシールを張り、拳銃を怪人にしてしまった。
拳銃怪人のリボルバーゲイラーが誕生した。
ジェイガはリボルバーゲイラーに指示を出して警察官達を襲う。
リボルバーゲイラーは頭部と両腕に銃を備えていて、その銃で警察官達を攻撃。
多くの死傷者が出る。
そして、葛城と牧田も騒ぎを聞いて駆けつける。
異形の銃の怪物に驚く牧田と葛城。
「何だ…あの化け物は…。」
警察は一般人を巻き込まない為に避難勧告を出して近隣の住民達に知らせる。
葛城と牧田も加勢に入り警察官達とリボルバーゲイラーの激しい銃撃戦が繰り広げられた。
避難勧告が出た事で、バイトの休憩中に見てたテレビのニュース速報で守が警視庁で怪人が暴れている事を知った。
「ヤバい…またあいつらだ…行かなきゃ…。」
しかし、昨日見た夢のせいで足が竦む…。
そこに藤波博士から電話が掛かってくる。
藤波博士もニュース速報を見て電話を掛けて来た。
「もしもし?守君、また奴らが現れた。戦ってくれるか?」
しかし、守は恐怖を感じていた。
守はゆっくり口を開き答えた。
「い…嫌です…アイツらの事は…警察に任せればいいじゃ無いですか…。」
確かに守はただの大学生で特別な訓練を受けている訳でも無ければ、戦う義務がある訳でも無い。
当然と言えば当然の事だ。
しかし、そんな守に藤波博士は続けた。
「確かに怖いのは分かる。君は昨日偶然私と一緒に居たからたまたま変身しただけだ。しかし、それは君にしか出来ない事だったからだ。警察でも歯が立たない程の相手だから、グレイザーの力が必要なんだ。君にしか守れないモノがあるんだ」
その言葉を聞き、守は自分を奮い立たせる。
そして、守は昨日の戦いを思い出した。
確かにあの状況では戦えるのは自分だけだった。
襲われてる人々を見て助けたいと思ったから戦った。
その事を思い出し、守は店を飛び出した。
その頃、リボルバーゲイラーは警視庁を離れ、街の人々を無差別に攻撃していた。
それを追ってきた葛城がライフル銃で攻撃する。
しかし、リボルバーゲイラーは反撃し、腕の銃を発砲。
葛城は足を撃たれ怪我を負った。
そしてリボルバーゲイラーが葛城にトドメを刺そうと迫る。
そこへ守がやって来て少し離れた場所からそれを目撃。
「まずい!」
守は『グレイアクセラー』で変身。
超戦士グレイザー登場!
グレイザーがリボルバーゲイラーに飛び蹴りを喰らわす。
リボルバーゲイラーを跳ね除け葛城を助ける。
「大丈夫ですか?」
葛城はいきなり現れたグレイザーに驚く。
「え…!?」
グレイザーがリボルバーゲイラーと戦う。
しかし、そこに葛城の応援に駆け付けた牧田達警察隊が到着し、リボルバーゲイラーとグレイザーに向って銃を向ける。
つづく。
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