第95話 文化祭(1) 〜シフト発表〜
そして迎えた文化祭当日、今日は少し早めに登校しないといけないため、いつもより1本早いバスで学校に向かった。少し眠気に襲われながらも、昨日のことなどを話したり、文化祭のシフトの話などをして、楽しいひと時を過ごすのだった。
そして、僕らは学校に着いた。そして、クラスでのシフトが発表される。この学校では"みんながみんなと仲良く"がコンセプトらしいので、『友達と一緒に組もう!』とかも出来ず、つまり運ゲーである。
シフトが友達とずれてしまえば、一緒に回れる時間が1コマ分減ってしまったりするのでかなり嫌である。
そんなことを語っていると、自分のクラスの前に着き、シフトを確認する。楓とは一緒なものの、光や森下さん、堀川、柳さんとは別のシフトである。昨日のメンバーみんなで揃って仕事をしたかったので、少し残念である。
ちなみシフトはA、B、Cの3つのチームに分かれており、僕らはBチームで昼あたりのシフト、光と森下さんはAチームで朝のシフト、柳さんと堀川はCチームで昼過ぎのシフトである。
「悠君! 一緒だねっ!」
楓がニッコニコで話しかけてくる。どうやら、光たちのことはとりあえずどうでもいいようだ。
「うん! そうだね!」
僕も笑顔で返す。
「よかった! 2人だけで、一緒に回れるね!!」
「うん! そうだね!」
と、自然の流れで返すが、僕は文化祭デートというものができる事に気づく。てっきり、昨日の6人組で回ると頭のどこかで思い込んでしまっていた。
だが、そんな事が起きないとわかった僕は
「やったぞ!!!」
と、叫んでしまう。その声に、廊下中の先生やクラスメイト含むほとんどの人がこちらを向いていた。
「ちょっと、悠君! どうしたの!?!? 恥ずかしいからやめて!」
楓がまるでお母さんが言いそうなセリフを口にする。
「あ、ごめん。(楓と2人っきりで文化祭デートできる)って思ったらつい」
「ーーっ! 嬉しいけど面と向かって言われると照れる…! って、久しぶりにこんな照れ方したわ!」
と、よくわからないコントみたいなことをしていると、
「うるさい悠、おはよう! どうしたんだよ?」
光と森下さんがこちらにやってくる。
2人は相変わらずラブラブで恋人繋ぎをしていた。(学校ではいちゃつくなよ!)と、人のことを一番言えない僕が思いながら、
「いやー、楓と同じシフトだったからさ! つい、嬉しくなっちゃってな」
また馬鹿正直に言うと、
「ーーっ!! もう、やめて…!」
楓は顔を真っ赤なりんごのように染めて、手で顔を隠してしまう。
その様子を見ていた光と森下さんが笑い始めた。収まることなく、どんどん笑いを強めていく。少し腹が立った僕は
「何がおかしいんだ?」
僕は少し怒り気味に言うと、
「いやー、すまんすまん。いや、シフト決めたの僕らだからね?」
その言葉に僕と楓はあっけに取られてしまった。つまり、偶然ではなかったと言うことである。それを脳で理解した。
さっきまでの喜びや照れ、怒りの感情は一瞬で消え去ってしまうのだった。
〜後書き〜
どうも! 作者のともともです!
今日もこの小説を読んでいただきありがとうございます!
さて、今日はご報告があります! なんと、この小説が総合週間ランキングにランクインしました! やったー!
この小説を読んでいただいている皆様に最大の感謝を!
本当にありがとうございます^ ^
これからもこの小説をよろしくお願い致します!
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