第93話 文化祭前日(2)
今日、文化祭前日である。僕たちは光と森下さんに任されたため裏方の指示を任されていた。だが、うまくいっていなかった。
「うーん、どうする?」
僕が楓に尋ねる。
「うーん、どうしよう?」
そう、僕たちが悩んでいると、聞き覚えのある声が聞こえた。
「おう、どうしたんだ?」
そう、横から話しかけてきたのは堀川である。
「いやー、僕たちが経験不足なので、指示がうまくできないんだ」
横を見ると、(そうそう)と、楓もうなずいている。
そう言うと、
「そんなことか、じゃあ、俺が指揮をとらせてもらうぜ。過去にも、こういう経験があるんだ。だから、俺に任せてくれ」
と、堀川は胸を張って言う。その時、横から別の声もこちらに話しかけてきた。
「話は聞いてた! 私も協力するよ! 堀川君と同じく、こう言う指揮している経験があるから!」
柳さんもそう言ってくれた。もう手の施しようのなかった。僕らは即座に
「「お願いします!」」
と、 2人揃って頭を下げた。堀川と柳さんは2人揃ってニコニコしながらこちらを見ていた。(案外気が合うのかも?)と、僕はふと思った。
「おう。んで、みんなに何を指示すればいいわだ?」
と、堀川は僕らに聞いてくる。(そりゃそうだ)と、僕は思い、
「あ、この紙に書いてあることをお願い」
と、言い、光たちが書いた、何を指示するのか書かれた紙を堀川に渡す。
「おっけー、任せろ。じゃあ、柳さん、だっけか? じゃあこの指示を3人程度にお願いできるか?」
と、いかにも普通に柳さんに話しかけている。接点というと、あの告白ラッシュ事件の時にしかないはずなのに、本当にすごいコミュ力である。僕にもそんなコミュ力が欲しいものである。
「うん。分かった! 任せて! りょ…堀川君!」
りょ、と言った途端、堀川の顔が少し暗くなったような気がした。(りょとは了解のりょであろうか)と、僕は考えているのであった。
「……おう」
と、何か気まずそうに言い、テキパキと指示を始めた。堀川の指揮の上手さは流石なもので、みるみる紙に書かれてあったことが終わっていく。そうして、堀川のおかげで、森下さんや光の指示していた別の系統の作業とほぼ同じ時刻に終了することができるのであった。
そして、作業を終えた僕らは教室に集まっていた。
「みんなー! お疲れでした!!」
光が元気に言う。
「「「お疲れ!!」」」
みんなで揃って言った。(このクラスはノリがいい)と、感じる。
「んじゃ、明日頑張っていきましょう! じゃ、解散!」
と、言うことで、解散になったのだが、光が話しかけてきた。
「なあ、今日みんなで悠の家行っていいか?」
と、聞いてくる。
「誰をよぶつもりだ?」
僕は光に聞く。
「堀川、澪、俺、柳さん、あと、悠と天野さんにも同席して欲しいと思っている」
と、光が言う。(楓との予定もなかったし、いいか)と、思った僕は、
「分かった」
と、答える。
「天野さんには言ってないから、言っておいてくれ」
「わかった」
楓もいい、と言うことで、放課後に、僕たちが集まるのが決まるのであった。
〜後書き〜
メリークリスマス! どうも、皆様お久しぶりでございます! ともともです! 今日も小説を読んでいただきありがとうございます!
さあ、初めて主要キャラクターの6人が集まりますね! どうなるのでしょうか? 大体内容できていますので、書くの、頑張ります笑
これからもこの小説をよろしくお願いいたします! 楽しいクリスマスを!!
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