第3話 いざ!入学!
——アリーゼ7歳——
「ジル!あった!!」
「やりましたね!お嬢様!」
ジルに肩車をされた私は、掲示板の入学試験の合格者名簿に自分の名前を見つけた。
この2年間、ジルに実技と座学、両方をしごき倒された甲斐があった・・・!
これで晴れて私も学生!
青春が私を待っている・・・!!
—教室―
「お前ら我がへカティア学園に見事!合格おめでとう!私はこのクラスを担当するハーフリングのハリエットだ。ハルでいいぞ。」
ハルと名乗った私達とそう身長の変わらない女性は、金髪のショートカットを揺らしながらそう言った。
ハーフリング・・・。確か人族より少しだけ寿命の長い小人族・・・。
「まずは自己紹介・・・と行きたいところだが、さっき近くの森でスライムが大量発生して生態系を乱しそうだという連絡が入ったんだ。早速で悪いが、お前らにはそのスライムを退治・捕獲してもらう。」
スライム!?・・・ってよくゲームとかに出てくるあの!?
この世界にもいたんだ・・・。
ハルはざわつく生徒たちに言った。
「知り合いのいない奴もいるだろうが、これも訓練の一環だ!まずはそこらの奴と3人一組を作ってくれ。」
さ、3人一組!?
ずっと入院生活で友達万年ゼロのこの私が!?
い、いや・・・恐れるなアリーゼ!
これは友達をつくる絶好のチャンス・・・!私も積極的に声を・・・!
「あの!・・・」
「3人とも同じクラスだねー!がんばろ!」
「・・・。」
声をかけた3人組の女の子たちは私を完全にスルーしてスタスタと行ってしまった。
まだだっ・・・!
「ねぇ私と・・・!」
「ね!君もしかして狐とのハーフ?俺たちと組まない!?」
「うん!よろしくね!」
「・・・・・。」
2人組の男の子は半獣のかわい~い女の子と一緒に、これまた私を完全にスルーしてスタスタと行ってしまった。
・・・・。
ま、まだ残ってるはず・・・!誰か!
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