第13話 生命の谺 鹿屋特攻基地

 私は文学でいちばん大切なのは、『偏見や差別、ヘイトクライムに抗う』ことだと思っています。


先日、『生命の谺 川端康成と特攻』の講演会に行きました。


多くの特攻兵が出陣した、鹿屋の地で、作者の多胡先生にぶつけました。


『文学は差別を肯定するものなのか? 私が今まで抱いていた思いが木端微塵に壊された。文学が信じられない』


 


 多胡先生は「文学とは心弱い人たちに寄り添ものです。多くの隊員の出撃を見届けた川端康成先生が昇華した、『生命の谺(こだま)』を貫くべきなんですよ」とおっしゃい、質問した私を激励され、多くの拍手をもらいました。

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