第13章…オスがオスをぺろぺろするやつマジで頭いかれてやがると思ってたが俺といい勝負してるんじゃね?という概念

第13章…


オスがオスをぺろぺろするやつマジで頭いかれてやがると思ってたが俺といい勝負してるんじゃね?という概念



「胸の谷間に指突っ込んでもいい?」


「…………」



凛さんはメリケンサックみたいなのを手にはめて



【バゴーーーーーン!!!!】


「ぎゃああああああああああああああ!!!!」


俺の頬を思い切りぶん殴った

なぜだ!俺に謝ってきたということは!

何でもするから許してという事じゃないのか!?

謝るでしょ!?俺の望み叶えるでしょ!?

そしたら仲直りだろ!?

それが人としてのマナーだろ!?←自分ルール


「何考えてんのよ!この変態!!」


【変態!!】


【変態!】


【変態】


【変態……】


なんていい響きなんだ……


「うぅ…ううぅ………」


俺は思わず涙が出る


「ちょ、なんで泣くのよ!」


まさか凛さんから変態などと罵られる事があるなんて!

長い間変態やってきましたけどこんなに感動的な罵倒はありませんよ!

まるで罵倒のセレナーデ

その罵倒はそよ風より優しく波風のように暖かい


「と、とにかく!あんたはお姉さんがどこにも行かないように見張っておくこと!

今の今まで何も無く過ごしてきたのが不思議なくらいだわ」


凛さんはせかせかと言い続ける


「ま、待って、凛さん

凛さんと姉貴はアメリカで一体どんなことがあったんだ?」


凛さんはしばらく黙り込む

そしてその後に


「……言えないわよ」


悲愴な面持ちで答えた

言えない?

どういうことだ?

言えないほどの何かをやってしまったということか?

前科があるんだとしたらそりゃ日本に戻ってくるだろう

そんなことあるわけないよな?

でも、あの姉貴のことだ

きっとまた科学の力で何かことを仕出かしたに違いない

けど…言えないほどのことなんて


「心配しないで、これはお姉さんとの約束だから

悪いことも何もしてない」


凛さんは落ち着いた目つきでそういう

なら信用しよう


「じゃあお願いね」


凛さんはそそくさと公園から出て帰ってしまった

なんだよ、胸の谷間に指突っ込んでいいって約束は?←してない


まあいいや、とりあえず姉貴を見張る所からだな

そんなに変わった行動とかしなかったと思うけど


家に帰る


「遥斗ーおかえりー

ご飯用意しといたぞー」


帰るなりいきなりご飯を準備してくれる姉貴

いつもはコンビニで適当に買ってきたものを食べるスタイルだったが今日に限っては手作りだと!?


「め、珍しいなー姉貴料理作れたのか?」


「発明品作れて料理作れない科学者がいるかっての!

まあ作ったのパスタだけどね」


パスタか、茹でるだけの簡単料理じゃねーか


「たらこパスタか?」


「いや?、ナスのアラビアータスパゲティ」


「なんだそのアラビアかイタリアか分からんスパゲティは?」


「いいから食べなさい」


こ、こんなの姉貴じゃない…

パスタを食べると


「う、うまい!!」


なんなんだこれは!

普段から薬ばっか作って失敗作ばっかなくせにこの期に及んで料理がうまいだと!?

本当に姉貴か?姉貴の皮を被ったアメリカ人じゃないか?


「あ、遥斗ー」


「ん?」


「スーパーおっさん兄弟でどうしても遥斗がクリア出来なかったステージクリアしといたよ」


「何してくれとんじゃあああ!!!」


鬼畜ステージって言われてたやつだろ!?あれクリアした時の爽快感味合わせろよ!


だめだ、姉貴の全部の行動が怪しく見えてくる

アメリカに居た時に何したんだ?

世界を代表する科学者なんだよな?

世間がスマホだSNSだアプリだ言ってる間こいつは

筋力アップだの性別転換だの空飛ぶ浮き輪だの色々作ってんだよな

んーわからんなー


その日1日は何も変わったことはなかった

いや、むしろ気にしすぎてることによって全部変わった行動に見えたけど姉貴なんか普段から変わり者だからこんなもんだ


次の日もその次の日も

特に姉貴のことは何も問題ないように見えた

いつも通りだよな?

よく分からないままだが俺は夏休みをエッチな動画と共に過ごしていた


そんなある日のこと

1件のRAINが届く


姉貴と凛さんのRAINしか持ってない俺はすぐにRAINに食らいつく


その内容を見てみると


タケ

《やっほーー!ハルちゃ〜んタケだよタケ!

凛からRAIN貰っちゃった〜

今から俺とデートしよ!デート!》


な、なんだとー!?

タケからのRAINだった

凛さん!なんでこんなやつに俺のRAIN渡したんだよ!

凛さんは……何も送ってきてないな

いや、RAIN渡すのはいいけど俺は今男だぞ!?

こいつに会ったところでだよな!?

なりすましでネカマやってる人の気持ちだよ!

なんか騙されてるタケが惨めに思えてきたよ!!


とりあえず凛さんにRAINを送ってみる


ハル

《凛さん、タケからRAIN来てデートに誘われたんだけど…》


こう送ると


《どうしてもくれって毎日200通くらいRAIN来てたからあげちゃったわよ

悪いけど男だってことバラした方がいいと思う

1度男のあんたを見せてくれば?》


そ、そんな……

どんな顔して会えばいいんだよ……

まあでも俺は俺だ

もう女になることなんて不可能だと思うしな

やるしかねえか!!


ハル

《デートに行きましょう》


タケ

《まじで!?嬉しい!ご飯26杯はいける!

え?夜まで空いてたりする?》


ハル

《まあ》


タケ

《ああああああ!!!とりあえず駅で待ってる!》


危険な匂いがしたまんまだが俺は駅に向かう

こいつとは今後も友達としてやっていくなら男として接してあげた方がいいだろう


駅に向かう

とりあえずタケの姿が見えたら行くことにしよう

タケにとっては俺とは初めましてだしな

待ってる間のこと


「ワン!ワン!ワン!」


な、なんだこいつ!

野良犬らしき犬が俺に向かって吠えてくる


「邪魔だ!じゃれ合うな!」


犬は俺にまとわりつくようにのしかかる


「ワン!ワン!ワン!」


この犬発情期か!?

俺はしゃがみ込み犬を手で追い払う


「あっちいけ!」


「ワオオオオオン!!」


犬は俺にのしかかる


「ぎゃああああああああああああああ!!!!」


俺は犬に全身をぺろぺろ舐められる

特に顔なんかめちゃくちゃ舐められた

野良犬だと思うから特に臭いがきつい


「やめろぉぉぉー!!」


え?


「………あーあー」


あれ!?


「ま、まじかよおい…」


声がまた、高くなっていた

俺はスマホのインカメで自分の顔を見る


ち、超絶美少女に戻ってるじゃねーかー!!

どうなったんだよ!!

犬も俺の変化にそそくさと逃げていった

もしかして…女にキスされたら男に戻って

男にキスされたら女に戻るってことなのか!?

ふざけんなーー!!相手はオスの犬だぞ!!


おいおい…タケにネタばらしする予定だったのによ!!


これじゃあせっかくの作戦が台無しじゃねーかー!!

これはバックれて次の策を考えよう!

と、思った瞬間だった


「ハルちゃんだよね?」


肩を掴まれる

そこには鼻の穴を大きく伸ばしたタケが居た


あ、オワタ\(^o^)/


第13章…


オスがオスをぺろぺろするやつマジで頭いかれてやがると思ってたが俺といい勝負してるんじゃね?という概念


終わり!


野良犬に舐められて顔がうんこの臭いする…

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