第12章…場所を移すと言われてラブホテルだと勘違いした男の末路は女に出戻りしてまたもややらかすんだよという教育

第12章…


場所を移すと言われてラブホテルだと勘違いした男の末路は女に出戻りしてまたもややらかすんだよという教育



俺は凛さんに連れられて

ラブホに……ら、らぶ…ほ……


「ここはどこ?」


「公園よ」


公園!!なんで公園!!

ラブホだって約束だよな!?←約束はしてない

場所移すの略はラブホ行くだろ普通!!


姉貴…見てるか?12章にもなって童貞も卒業出来てないんだ…

公園で卒業すっか!?

ベンチの上で〇〇〇を〇〇〇〇して〇〇に〇〇〇を〇〇〇すること!!


それが世の中の常識です←自分ルール


「何ニヤニヤしてんのよ気持ち悪い!」


「ギクッ!」


妄想してるのがバレた!!

それにしてもだ…

姉貴と凛さんはどういう関係なんだろう?


「凛さんはなんで俺の姉貴を知ってるんだ?」


いつの間にか普通に話せてる俺は単刀直入に聞いてみる


「あんたのお姉さん、3年前までアメリカに居たでしょ?」


「あー確か1年だけかな?」


「その時のこと何か話してた?」


「何も聞いてねー」


「聞いてなさいよ、お姉さんでしょ?」


「姉貴だけどあいつが一方的にベラベラ喋ってるだけだからな

話してこなかったということは大した事してなかったんじゃないかと思って」


「大した事だらけよ!

なんで何も知らないの!命まで落としそうになったのに!!」


「………は?」


命…?

どういうこと?


「あんたのお姉さんは科学者よ?

それも世界を代表する科学者

世界中の人達があんたのお姉さんを取り合ってるの」


「……それと命を落としそうになるの何が関係あるんだ?」


「決まってるでしょ?悪い組織がお姉さんの科学力を欲しがってるのよ」


「……そ、そんな話聞いたことねーぞ」


「だから問題なのよ!いつどこで誰に襲われてもおかしくない

あんたのお姉さんはそうやって誰かを守ろうとして1人で抱えてるのよ」


あ、あんな姉貴が!?

未だに信じられないが凛さんは姉貴の何かを知ってるのか?


「姉貴と凛さんは知り合いなの?」


「………ええ、3年前にアメリカで会った友達よ」


「………」


そ、そんなことある!?

姉貴と凛さんが友達だなんて!姉貴のやつ!それを早く言えよ!


「あんたのお姉さんの本名は知らないわ

アメリカでもお姉ちゃんって名乗ってたもの」


「あいつ頭おかしいんか?」


RAINの名前も"おねーちゃん"だったしな

てっきり友達がいないから恥ずかしげもなくその名前でやってんのかと思ったけど

本当に頭おかしいやつだったんだな


「私も、最初は変な人だと思ったよ

でもお姉ちゃんだって言い張るから

私は元々アメリカに住んでて日本に戻ってきたの

だからあんたのお姉さんとほぼ同じタイミングかな?」


凛さんと姉貴が友達だったとはな

こんな近くに居るのならもっと姉貴の友達紹介してもらえばよかったわ


「きっと、あんたのお姉さんの事だから

科学の力かなんかであんたの性別変えたんでしょ?

そんなこと出来るの世界中であんたのお姉さんだけよ

…それに、こんなのも作ってるんだから」


凛さんはバックからあるものを取り出す


「これ、見覚えある?」


凛さんはメリケンサックみたいなのを見せてくる

……これはさっき姉貴が見せてきたやつと同じ?

確かこれを手にはめると力が出てくるみたいなやつだったよな?


「姉貴の道具か?」


「そう、貰ったの」


道具まで貰って大丈夫なのか!?

失敗作かもしれないし


「これ使ったことあるの?」


「あるわよ、入学式の時に」


入学式……そういう事か


「これを使って男達をボコボコにしたのか!」


「その言い方やめなさいよ!

やむを得ない状況だったんだから!

それにこれは護身用なの!使って当然よ!」


なるほど、一通りのことはわかった


「入学式からほんとついてないわよ

おかげであんたと同じぼっちになっちゃったんだから」


また不良少女って言われてればそりゃ誰も近づかないよな

俺もちょっと怖かったことだし

……でも、それは違った


「凛さん、本当はめちゃくちゃ優しいよね?」


「………なに?」


「女になってたことは本当にごめん、

だけど、俺は凛さんの優しさを知れてよかった

ひとりぼっちの人を見捨てないで、優しく声をかけてくれて

溺れそうな俺を助けてくれて…」


人工呼吸のことを思い出しそうになるがそれは飲み込む


「だからさ、学校で1人になっちゃうなら

俺と…あ、でも俺の事嫌いって言ってたもんな」


嫌われながらも俺はここに呼んだわけだから悔いはないんだけどな


「……そのことに関しては悪かったわよ」


「……え?」


凛さんは感傷に浸ってるような顔で頭を下げた


「あんたのお姉さんの弟だってことは知ってた

学校でも、先生たちの間では有名だったでしょ?

でも、あんたは勉強も出来ないしテストは赤点だったしひとりぼっちで何も出来ない人だって勝手に決めつけてた

だから私もあんたを悪く思ってたわよ

でもそれはあんたのお姉さんに恩があったから尚更冴えないあんたに腹が立ってたの

ごめんなさい」


…………そうか

今なら言えるかもしれない

凛さんはやっぱり不良少女なんかじゃない

ずっと言いたかった、この気持ちに名前を付けるのならきっと……


"最高の瞬間"なんだろう


俺の素直な気持ちを…凛さんにぶつけるんだ


「凛さん…」


「……」


俺の真剣な眼差しに凛さんも少し動揺してるように見えた

俺は言うんだ、やっと仲良くなれたんだから!



「胸の谷間に指突っ込んでもいい?」



第12章…


場所を移すと言われてラブホテルだと勘違いした男の末路は女に出戻りしてまたもややらかすんだよという教育


終わり!


これが最高の瞬間だ!

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