第9章…男に戻る方法がわかったけどいや今じゃねーだろ!!その状況はフル勃起確定するわぼけー!という弔い合戦

第9章…


男に戻る方法がわかったけどいや今じゃねーだろ!!その状況はフル勃起確定するわぼけー!という弔い合戦



「わあああああ!!!!死ぬー!!死ぬー!!」


俺は姉貴の試作品浮き輪が暴走して空を猛スピードで駆け回ってた

危ねーよ!なんでこんなもの作るんだよ!!

本当に死んだら姉貴のこと呪うぞコノヤロー!!


「誰かああああ!!」


俺の声は全く届かない

どうすりゃあいいんだ!


【ピッ……】


「え?」


火を吹いて暴走していた浮き輪の電源が


「うわあああああああ!!!!!!」


落ちた

俺も落ちた

なんで落ちた!?

なんで落ちたんだああああ!?!?!?


下の方を見ると


「う!!うみ!!!」


【バシャーーン!!!】


俺は海に落ちた

勢いよく落ちたけどど陸からどのくらいまで離れてたんだ?

まあいいや、凛さんには嫌われてたことだし

俺の人生はここで終わりだ

一人ぼっち、童貞、頭も悪い、おまけに女になって変態行為を続けてる俺なんて生きる価値無し

楽しい人生だったなー

一生に1度でいいから彼女欲しかったし

……せめて、キスくらいしたかったなー


【ガバッ!】


俺は誰かに抱き抱えられる

だ、誰だ!?

陸からここまで結構離れてるだろ?

俺は遠くなる意識を僅かに視界に傾ける

そこには


凛さんが居た

しかも…なんかすげー浮き輪持ってる!?

俺が持ってたのは空を飛ぶ浮き輪で

凛さんのはちゃんと水の中で使える浮き輪なんだけど浮き輪からターボみたいなのが出てて海を駆け回ってる

なんだよこれ!


まるで姉貴の発明品みたいじゃねーか!!



俺は凛さんに抱えられて陸に上がる

まだ俺は意識はあるけど何とも気まずい空間なのでとりあえず

気絶をしてるふりをした!

もう凛さんの顔を見るのも嫌だよ

このまま凛さんに触れられながらどこかで逃げるタイミングがあれば逃げるよ

もうこれ以上傷つきたくないしな


「ハル!しっかりしてハル!」


凛さん、俺はハルじゃない

遥斗なんだよ!


「死んじゃやだよ!ハル!

返事して!ハル!」


色んな意味でハルは死んだ方がいい

ハルとして生きてる方が俺にとっては辛いよ


俺は科川遥斗に戻って…凛さんとの関係を終わらせたい



【フワッ】



その瞬間、凛さんの髪の匂いが伝わる



【スゥーーー】



「……っ!」


凛さんの顔がすぐ近くにある

なんだこの感覚

唇に伝わる感覚

目開けたいんだけど開けれない……

凛さんの息が俺の肺に伝わった


これは……人工呼吸!?

人工呼吸ってことは……き、き、


キスされてんの!?


【ギーーーン!!!!】


俺の無いはずの息子がうずく

なんだこの感覚!

体が熱くなる…体が痺れる…

股間が……熱くなる!!


【ギーーーン!!!!】


「………え?」


凛さんの声が小さく聞こえた

そして凛さんは俺の口から口を離す


「………な、なんで?」


何がなんでかは知らないけどこれ以上凛さんとキスをするのはまずい!!

俺は目を開けて


「ご、ごめん!!き、気絶して………

……………え?」


俺の声が……低くなってる?


「り、凛さん!?」


「……………」


凛さんの顔が強ばっている

何か言ってくれ…俺今どうなってる?

俺は恐る恐る自分の股間を見てみる


【ギーーーン!!!!】オヒサシブリ


「えええーーー!!!!」


俺は男に戻っていた

戻るのは別にいいとして…なんで……

なんで凛さんに人工呼吸してもらってる時に戻ったんだよ!!

それだけはナシだろ!それだけはしない約束だろ!!


「こ、これは…違うんだ……」


「……………」


女物の水着を来た嫌いな同級生が凛さんの目の前にいるんだ

そりゃあその目になるよな

もう…完全に終わりだ……


【バサッ!!】


「え?」


俺は凛さんから大きめのタオルを投げられた


「……使いなさいよ」


「……ありがと」


凛さんは叫ぶ訳もなく躊躇うわけもなくタオルを渡してくれる


「そんな格好みんなに見られたら大事よ!早くそれで隠して!」


「う、うん!」


俺はタオルで水着を隠す

なんで凛さんは慌ててないんだ…?


「り、凛!?何をしてらっしゃるの?」


「!?」


横からまた声が聞こえる

この話し方は!!

みやびだ!!


「みみ、みやび!?どうしたの!?

ここ、この人高校の同級生でさ!」


凛さんは必死に言い訳をする

それにしてもなぜこんな言い訳もするんだ

凛さん的には訳分からない出来事だろ


「凛…貴方、その方……」


ま、まさか見られてた!?

どこから見てたんだ!?俺と凛さんが人工呼吸するところか!?それとも男に変わる瞬間か!?


「わたくしのどタイプですわ」


「……は?」


みやびはヨダレを垂らしていた

え?なにこの展開?


「貴方はわたくしの奴隷よー!!!」


「はーー!?」


どういう事だこの貧乳やろー!!!


「その冴えなそうな目!だらしない体!弱そうな顔!どタイプですわ〜!

今すぐにでも調教して差上げますわぁぁーー!!」


「ふざけんな貧乳やろー!!!」


俺がなんで調教されないといけねーんだよ!

凛さんに調教されるなら百歩譲っていいだろうけどお前はねーよ!


「おーい!凛!俺の愛しのハルたんどこに行った?」


そして変態ブタのタケもここに来る

なんなんだどいつもこいつも!!

俺をなんだと思ってんだよ!


「も、もういいから!君は帰って!」


凛さんが無理矢理俺を押す

そうか、このまま逃げるしかないな

女になればタケに追われて、男になればみやびに追われる

俺の逃げ場ってどこ!?


俺は凛さんのタオルを掛けたまま裸足で帰った

電車に乗る時も裸足だ

まるでホームレスのようだ

くそ…こんなはずじゃなかったのによ


家に着く

もう歩く気力もないが風呂に入る

姉貴はまだ帰ってきてないかな?

とりあえず元に戻れた事だしその報告もしないとな

俺は風呂の中で考える

ああ…今日だけでなんて最悪な1日を過ごしたんだ…

俺はもう凛さんに合わせる顔がねーよ…

合わせる……顔…重なる……唇……


【ギーーーン!!!!】オハヨウゴザイマス!!


ああああ!!あの人工呼吸を思い出すだけで勃起が止まらん!!

凛さんの唇が…触れたんだ……

でも…俺は凛さんに嫌われてる……

もう…会うことはないだろうな


「遥斗ー!!!」


「っっ!?」


風呂のドアの外から姉貴の声が聞こえる

バカかあいつ!俺今男だぞ!


「遥斗ー!!わかったぞー!!男に戻る方法がぁー!」


お、男に戻る方法だと?

姉貴は風呂のドアを開けようとしてくる

俺はもう男に戻ってんだよ!


「開けなさい遥斗ー!男に戻る方法はー!」


【ブイーーン!!】


姉貴は特殊な道具みたいなやつで無理矢理ドアを開けてくる

何使ったんだ!?また科学の道具か!?

力強すぎる!!


「男に戻る方法はー!!」


風呂のドアは…


【バーン!!!】


開かれた


「女の子とちゅーすることー!!

だから遥斗!お姉ちゃんとちゅーするぞー!」


【ブラーン、ブラーン】リッパナチンチン


「…………」


姉貴、およそ数日ぶりの男の俺だ

よく見てくれ、俺は立派に成長したぞ

いかなる時にも健やかに

姉貴が家畜にする前の母親に言われた言葉だ

健やかだ、俺は健やか


「ぎゃああああああああああ!!!!!」


「早く出てけえええええーー!!!」



第9章…


男に戻る方法がわかったけどいや今じゃねーだろ!!その状況はフル勃起確定するわぼけー!という弔い合戦


終わり!


今日は色々なんなんだよ!

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