第45話 LP2億ポイントの使い道

竜人族の方々から(内緒で)コレクトした2億2千万余りのライフポイントで

シャドールームを成長させたい。

ロマン溢れる街へと変貌して行く様を見てみたい。

スキルポイント次第でシャドールームがどのような変貌を遂げるのか。


エミに提案してみる。猫のように飛び跳ねると

「やる、やる、やろっ、やって!」

なんか卑猥だ…


じゃまずはレベルアップだ。

《シャドールームのレベルアップには1000万ポイント必要です》

はいはい、どうぞ1000万ポイント。

《おめでとうどざいます。シャドールームからシャドーマンションへと成長しました》


マンションだって!


コマ送りを見ているように1LDKの部屋が2LDKへと作り変えられ、

全面ガラス張りの部屋へ変貌していく。

「驚いたわ!海が目の前に在ればオーシャンビューよ!」

「ね、ね、家賃幾らにすればいいかな?」(オマエんちじゃね―し)


だけど次は恐らく…

次のレベルアップは…

「シャドーマンションのレベルアップには1億ポイント必要です」

やっぱり。

えーいあげちゃう!

崖から飛び降りたつもりで1億ポイント!


《おめでとうございます。シャドーマンションがコンプリートしました。

新たにアナザーワールドが誕生しました。

貴方だけのアナザーワールドを堪能しましょう。

尚コンプリートに伴いアナザーワールドでは時の巻き戻しが可能です》


やった!遂にコンプリート!

そのコンプリートに凄いオマケについてきちゃったよ。


時の巻き戻しが可能って…どうやって?時間よ戻れって?

少年時代に時を巻き戻せば歳を、というか任意の時代に設定できるのか…だよね…

インフォメーションは脳内で処理されるので他人に気づかれる心配はないが…


そうだ!消失事件!あの日に時を巻き戻せばミーナの行方が分かる筈だ!

そして同じ電車に乗れば…いやミーナを乗せなければいいんだ!


「ね、アキラ、外へきて!ビックリするわよ」

ユミの声で一つの考えに区切りがつく。

外へでると確かにビックリだ。

「うっそ――マンション一棟じゃん」

「ね、ね、私あの部屋がいい」

「住んでいいって言ってないけど…」

「あー、もういけずぅ、じゃ好きなだけ何時でも私を抱いてもいいから」

「…なら考えとく」


24階建てのマンションを見上げると屋上にハウスがあった。

エレベーター使うのもまどろっこしい。無重力シューズを履き、エミを抱くと

マンションの外壁を駆け登った。


「ちょ、ちょ、ちょ、ま、ま、まって――」


柵で保護された屋上へ着くと流れるプールが。しかも程よく温ったかいプールに

全面ガラス張りのテラスハウス。庭でバーベQもできそうだ…すっげぇ――


「すごーい!やっぱりこっちにする―」(ダメだろ)


帰りはエレベーターを使ってみた。普通のエレベーターだった。

じゃ、お楽しみの、、

「マンションの西側テラス側面にはビーチ!南側には路面を挟んで湖!崖岸にテトラポットを沈め、いや重ねた崖岸!路面は全面コンポジット舗装!」

瞬きもしないうちに広大な路面は完成し、海が誕生する。


「きゃーゴージャス!全室オーシャンビューよ!でもなぜテトラポット?」

「伊勢海老が住みつくからさ」


海の生態系は全て寿司ネタ用の魚貝類のみにして、

「海に流れる川!生態系は…取り敢えず鰻と鮭と鮎で。(砂金もね)」

海を跨ぐように黄金色した川が現れた。

「ね、ね、なんで川が黄金色に光ってるの?」

「後のお楽しみさ」


さていよいよ…

「横浜シーパラダイス!敷地内にジャンボフードコート!」

見る見るうちに横浜シーパラダイスが出来上がっていく。

その隣に

「ウォーターワールド&ウォーターパーク!」

エミが子供のように大騒ぎしては、はしゃいでる。


ついでにマンション脇にコンビニと、大好きなスシローもコピーしとくか。


エミが頬を染めながらコピーしたコンビニとスシローから戻ってきた。

「同じよ!コンビニもスシローも。誰もいないけどメニューのオーダーパネルポチったら握り鮨が出てきたの!」

「ね、アキラ、ここで抱いて!今すぐ。ここで抱かれたいの!もう滅茶苦茶にして!」

興奮したエミは自分の感情を抑えきれないらしい。


シャワーしたてのエミの胸元がフラッシュバックする。

容姿だって悪くない、ボヨヨンだし。

「じゃ2人でシャワーし…」

待て待て、エミの性格だとヤッちゃったら尻に敷かれて後々面倒臭そうだよなぁ。


「パスで!」


拗ねるエミを尻目に、そうそう海岸線に混浴の温泉作っとこ。ムフフ…







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