第37話 囚われの身

白旗を振りながらエルフィーの縄張りまで来ると、

助けてくれ!と叫び、相手の様子を伺う。


「頼む!攻撃しないでくれ!お願いだ。話を聞いて欲しい!」


木々の隙間から銀光の閃光が閃き白旗を射抜く。


「待ってくれ!武器は持ってない」

「その白いのは何だ!」

《白旗を知らないのか)

「白旗だ!降参・降服・無抵抗の印だ」

「おまえは何処の誰でここに何の用だ!」

「昨日ここいらで逸れた兄弟を探している」

「……」

2人の見張りはお互いの顔を見合わす。

ビアンナとレクシアからそれらしい報国を受けている。


「それに10m以上の空飛ぶサメの住処を知ってる!」

サメという単語が通じるか?

「どこだ!」通じた!


「地図を見ないと説明できない。地図はあるか?」

2人の女がこちらへ歩いてくる。

白旗を捨てて2人を待った。


近づくなり有無を言わさず後手に拘束される。

「後手は止めてくれ」

返事の代わりに蹴られる。

なら、おしっこする時どちらかがパンツ脱がして、どっちがが俺のチンチンを支えてくれるのか。


2人の女は顔を見合わせ舌打ちすると、一瞬で後手から前手へと拘束し直す。

これは…魔法?手を縛っているのは縄のようだが。


「どこへ…」

「黙ってついてこい!」

「地図は?」

「地図ならある」(よし!)

  

エルフィー族が何人いるか知らないが精々何百人単位だろう。

特に変わり映えしない村に…な、な、な―に―!

えぇ――!アレは、どこからどう見ても円盤だろ!

てことは、つまりこいつら異星人…なのか。


「なぁ、あんたら何処から来たんだ。あれ円盤だろ」

「なに!円盤を知ってるだと!きさま何者だ!」

「アドリエ、思ったとおりこいつスパイよっ」(何でそうなる)

「リリアナ様と会わすなんて危険よ。ここで処刑すべきよ!」

「フォーリアの気持ちは分かったわ。それもリリアナ様がお決めになることよ」

「さ、報告を済ませましょ」(名前はあっても名字は無いっぽいな)


「入れ!」(やっぱりか。牢屋ね。好都合だ)

「いつまで。地図は」

「やけに地図に拘るな。何を隠してる」

「気にするな。考えすぎだ。中で大人しく待つよ」


スパイ容疑をかけられた所為か円盤の中へは入れてもらえなかった。

ここは村の離れにある牢屋らしい。

木造りだが頑丈そうだ。こいつら女ばかりで男は居ないのか?

ま、それもいずれ分かるけど。

足音、、誰か来る。


「こいつだったか?」

「服装が違うし、正直憶えてない…」

「死人の横顔を見ただったし印象が違いすぎて私も自信がないわ」

イシイとバナナだ。漸く会えたぜ。


「あんたらは円盤で暮らしてるのか?」

「円盤だと!」

(さっきの2人と同じ反応で笑いそうだ)

「アレと同じような円盤に乗ったことがあるんだ。円盤の中にはあんたらと同じ顔した連中が居たぜ」

(忍法ハッタリくんだ)

「本当か!」

「ビアンナ!本当かどうか分からないわ」

「でも、、」

「信じる信じないはあんたらの勝手だ。俺は眠いから寝るが、話の続きを聞きたきゃ夜中にでも来るんだな。オヤスミ」

「なんてやつなの、野蛮人!」(どっちが)



















 












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