6 紅葉も色づく季節の放課後
一馬は仕事帰りに公園を歩いていたところ、夕暮れの中ベンチで座る男女がいた。ロボットが休憩とは珍しいなと思いよく見るとタケルとサツキだった。笑顔で談笑している二人の手は繋がっていた。邪魔しては悪いと思いすぐにその場を去った。
一馬は白衣の男に呼び出されていた。定期的なヒアリングだ。
ロボットはどうだと聞かれると
「最近は感情が強く育ち、感情をコントロールすることもできます。人間らしくなって来ました」と一馬が答えると、素晴らしいと言われた。
「この一年が終わったらクラスはどうなるんですか」と聞くと
「解散だ。彼らは情報を抜き、スクラップになってもらう」と言われた。
一馬は「それはあんまりだ。愛着もあるし。なんとかならないか」と応じる。
押し問答が小一時間続いたのち「考えておく。この後も予定があるのでね」と残して去って行った。
遣る瀬無い思いもあったが、自分の生徒は絶対に壊させないと心に誓った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます