第2話 幼なじみとの関係

「あ、傑おはよー!!」


「おう。おはよ。」


外に出るといつも通り幼なじみである近藤こんどうエリカが元気に挨拶してきた。


俺とエリカは家が隣通しということもあり、小さい頃からよく2人で遊んでいた。

エリカはとってもしっかりしていて俺から見たらお姉ちゃん的存在だ。ちなみにハーフではない。

「傑今日はいつもより家出るの早かったね。何かいいことでもあった?」


「あ〜。実はまた配信を始めようかと思ってな。いつもよりテンションが上がって早く目覚めてしまった。」


「言っとくけどもう私は協力しないからね!!」


「大丈夫。もう迷惑かけないから。」


以前が女の子と嘘をついて配信していた時に声を出してくれていたのがエリカのため、こういう反応が返ってくることは予め予想していた。昔協力してもらった時に迷惑を掛けたため、もう配信関連のことでエリカに迷惑はかけれない。でもネカマは続けたいしどうしよう……



「で?今回もネカマは続けるわけ?」


「続けたいけどどうしようかなってまよってるところ。エリカいい案ないか?」


俺の頭の中でも見えているんじゃないか?というタイミングでエリカからの質問がきた。


「うーん。見る専とかじゃダメなの?てか今まで聞いてなかったけどなんでそのままの声じゃダメなの?傑いい声してると私は思うけどな。」



「最悪の場合は見る専になるつもり。ネカマにこだわる理由はな、女性の配信者さんの中には男が苦手っていう配信者さんもいるし、同性の方が仲良くなりやすいってのもある。それに百合って尊くないか!?」


隠すようなことでもないため俺は正直に話す。だって百合尊いじゃん!!!


「確かに前配信してた時にも、男性は苦手ですって人もいたもんね。地声の件は見事にスルーしてるね。はいはい、百合ね。」


地声で配信することも考えることには考えたが、俺のネカマになる!っと言う気持ちの方が強かったため、あさっり却下することになった。

過去に女声を出すために色んな動画を漁って練習したことがあったが、3ヶ月たっても中々効果が現れず挫折してしまった。


「今回私の声では協力できないけど、何か困ったことがあったらいつでも相談には乗ってあげられる!ってことを伝えておくよ。」


「エリカ、ありがと!!!相談に乗ってくれるだけでもすごく助かるよ!!遠慮なく頼らせてもらいます!」


「あ、立ち話してたから時間やばいよ!急ご!」


俺はエリカに本当に感謝しながらエリカと二人で急いで学校に向かうのだった。



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あ、私声でないんだ!(嘘) ゆきだま @aqwe

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