第24話 其の実危機一髪

 試験から数週間。

 不運なことに無事に入学が完了して、今日は初登校の日であった。


 目覚めるとまず襲ってくるのは、前世で嫌というほど体験した寝起き特有の憂鬱。


 フィルはのそりと起きると、そのままぐだぐだと朝食を食べ始める。

 そんな相変わらずの調子にフィリッツは、


「元気ないな、緊張でもしてるのか?」


「……いや、してないよ。めちゃくちゃ憂鬱なだけ」


 心の底から漏れ出た気持ち。

 しかし、フィリッツは分かっていたようでうっすらと苦笑いを零していた。


「まあまあ、そんなこと言うなよ。それにほら元気が出るもの、あるからさ」


「なに、元気……?」


 うきうきとした様子で、フィリッツはティルザに合図を送る。

 アイコンタクトを受け取ったティルザは頷き、こちらもニコニコとして台所へと歩いていった。

 

 そして戻ってくると、後ろ手に何かを抱えていて、


「――入学祝いよ、フィル。大学、頑張ってね」


 そう言ってティルザが出したものは――光を受けて美しく煌めく"剣"と"短剣"であった。


「これ……」


 装飾が豪華というわけではないが、見ただけでよく研ぎ澄まされたことが分かる。きっと予算を惜しまず用意してくれたのだ。


「元々一本だけだったんだけどな。アグネリアから『お前の息子はリーチの短い戦いが凄いぞ』って教えてもらって急いでもう一本準備してもらったんだよ、いい剣だろ?」


「ま、まあ……?あんま詳しいこと分からないけど……」


 フィルはティルザから剣を受け取ると、それらを丁寧に扱う。

 自分の武器なんて特に興味はなかったはずなのに、剣を手にすると目の前のそれにさっそく愛着のようなものを感じ始めていた。


「気に入ってくれてよかったわ。"魔道具"とどっちにするか迷ってたんだけど……"アグネリア"さんのおかげね」


「……"魔道具"?」


 聞き捨てならない単語が聞こえた。

 ついでに、もしかしたら呪うことになる人の名前も聞こえた。


「そうそう。剣と魔道具、どっちをプレゼントするか迷ってたんだけどね。アグネリアさんが、フィルは絶対に剣の才能があるって熱く語ってくれて……。もしかして魔道具の方がよかった……?」


「フィル、そうなのか……?」


――そうやって、二人が見るからに悲しそうな表情をするものだから、


「……まさか。剣、めっちゃうれしい」


 フィルはそう答えるしかない。


―――――――


 プレゼントされた剣を二つとも身に着け、フィルは大学に向かう。今回は買った制服を着ていて、心なしか前回よりも人目を集めていた。


 一人話し掛けてきた人を口きりに集まりだした人を、またしても巡回していた騎士様に助けてもらって、

 フィルはなんとか大学に辿り着く。


 ただ登校するだけでこの疲労感。あと何年続くのか分からないが、先を考えるととてつもないブルーな気分になる。


 フィルはぐったりしながら校門の前に立ち、そしてどこに行けば分からず足が止まる。見える掲示板などに案内はなく、広大な大学を目的地も知らずにさまようのは流石に躊躇われた。

 すると、


「――あっ!アデルベルトさんー!」


 デジャブを感じる声が聞こえた。

 振り返るとそこには――やはりあの青年が手を振っていた。


「……お前、入学できたんだな。ロゼに瞬殺されたんじゃなかったか」


「ぐえっ……。いや、確かに負けましたけど!他の人たちが文字通り一瞬で倒れる中、俺は一瞬耐えましたからね!そこをちゃんと評価してくれたんすよ!」


「あ、そう……」


 胸を張る青年。

 その相変わらずの元気のよさに引き気味である。


「そうそう!同じ"序列"でしたね!まさかアデルベルトさんと同じ序列になれるとは思いませんでしたよ!」


「……なに。その、序列って」


「ええ!」


 聞いたことのない言葉を素直に質問したら、青年はこれ以上ないぐらい驚いていた。どうやら、知らないというのはあり得ないらしい。

 青年は詰め寄ってくると、

 

「見てないんすか!?届いた合格証書と一緒になった紙!これから四年間一緒に過ごす人たちみたいなやつ、書いてあったっすよね!?」


「……そういえば、合格証書とか来てたな。よく読んでなかったわ……」


「見てないんですね……ま、まあ、俺と同じ"最上位序列"でしたから、ここで分かったってことで……。ちなみに教室もそこに書いてあったんですけど……」


「……ちょうど迷ってたところだ」


「アデルベルトさん……こっちっすよ」


 青年から向けられる尊敬の眼差し度合いが少々減った気がするが、フィルは大人しく後ろをついていく。


 そして道中。


「そういえば、自己紹介もまだでしたね!俺は"レナード・クラウゼ"って言います。レナードって呼んでください!」


「……レナード、ちなみに最上位序列っていうのは他に誰がいるんだ?」


 距離の詰め方が苦手なタイプではあるが、それを顔に出すこともせずにフィルは会話を振る。せっかく好意にしてくれるレナードを突き放すのも気が引けた。


「ああ、えっと……フィルさんの知ってる人だとアーツとロゼさん、エイラさんも同じ序列でしたよ」


「あの二人が、同じクラス、なのか……」


 闘技場での出来事を思い出して、少し嫌な感じがした。

 願わくば二人のいざこざに巻き込まれないことだが、それすらも叶わない気がしてならない。


「……アデルベルトさん、教室ではあんまり修羅場らないでくださいね……?」


「……黙ってろって、バカ」




 ――軽い雑談を挟みながらしばらく歩いて、ある教室の前でレナードは止まった。


「ここですよ、教室」


 大学という体裁でクラスがあることに前世との違いを体感するが、目の前までくるとそれほど気にもならない。これも文化の違いというやつだ。

 そして教室の前で止まったレナードは、心なしか目を潤ませていて、


「いやー、フィルさんと同じクラスとか、夢にも思いませんでしたよ!頑張ってよかったなー!」


「……そういうもんか?」


「そりゃそうっすよ!俺がこの大学目指したのもアデルベルトさんならここに来るって思ったからっすからね!」


「……」


 自分の何がレナードに影響を与えたのか、人生を振り返ってもよく分からない。しかし、素直に向けられる敬畏は照れくさくなるもので言葉を返すのも嫌だった。


 だから、会話を切るためにフィルは教室の扉を開ける。そこには――


「フィル、おはよ」


「ロゼ……おはよう」


 ロゼが扉の前に立っていた。

 扉の目の前にいたものだから、つい肩が跳ね上がりそうになった。


「……それで、いつからそこに?」


「ついさっき。フィルの声が聞こえたから」


「さいで……」


 ロゼのことだから十分ぐらいなら待っていそうな気がしたフィル。

 まあ、声が聞こえたから、という理由も中々なのだが。フィル的にはそれほどらしい。


「それでフィル。もちろん、『応用剣術』取るよね」


「はっ?な、なんだって……?」


 開口一番。顔をグイッと近づけて、ロゼは圧力をかけてきた。

 さも当たり前みたいに話を進めるが、当のフィルは一ミリも状況を理解できていない。


「選択授業、フィル、応用剣術取るよね」

 

「……ああ。えっと……」


 選択授業、と聞いて初めに思ったのは前世の大学の制度。自ら授業を選択して単位を得る、というものだ。

 教室があったり校風だったりと、どこか高校生活をイメージしていたが制度は大学に近いのだろうか。


「まあ、たぶん?……取るんじゃないか?」


「そうだよね。一緒に、頑張ろうね」


「……うん、そうだな」


 ロゼの精神的な距離を近づけてくる感じ、闘技場でのことを本当に考えていそうでゾッとしてくる。

 何がどうなったらフィルの年で結婚を考えねばならんのだろう。


「それと――」


 と、ロゼが話を続けようとしたところで、教室の前の方の扉が開いた。

 そこから入っていたのは――アグネリアだ。


「はーい、みんな座って!」


 教師らしい口上を言いながら入ってきた、おそらく担任のアグネリアは教壇に立つ。

 そうやって改めて教室を見れば、机は高校にあるような個別のものではなく、大学にある講義机でありここでもギャップ。高校だったり大学だったり雰囲気が忙しい。


 そして、恒例のように自分の席が分からないフィル。

 きっと合格証書などにそれも書いてあったのだろう、他の生徒たちは続々と席についていった。

 

 助けてくれないかな、とフィルがレナードを見ると、


「あっちっすよ」


 と、窓際で一番後ろの席を指してくれる。手を合わせて感謝を伝え、フィルはその席に座った。馴染みのある位置でどこか落ち着ける。


 後ろの角席はどうしてこんなに落ち着くのだろうと思いに耽っていると、すぐに隣に座ってくる人が。

 誰だろうと顔を向ければ、


「フィルさん、おはようございます」


「……クラウディア、おはよう」


 意外なことにエイラだった。すぐ後ろではロゼが睨んでいる。

 闘技場から変わらずバチバチなようで何よりである。


「……クラウディア、そこの席じゃないでしょ」


「ええ、違いましたよ。けど、ここの席の人が仲の良い人だったので、無理言って交換してもらったんです」


「……そんなのありなの」


「この大学は自由ですから。あなたも席を移動したければ頼めばいいんじゃないですか?」


 ロゼは目を細くして不愉快そうにした。

 エイラの皮肉が効いたようで、珍しく不機嫌なのが分かりやすい。

 しかし言い返すことはせず、少し離れた席に着席した。

 

 そして、生徒が皆席に着いたのを確認するとアグネリアが話始める。

 

「さてさて、まず初めに入学おめでとう。君らは入学試験などを見ても特に成績が良かった"最上位序列"になる。けど、だからといって怠けることはないようにね?今までしてきた努力を怠らず、無事四年間を過ごしてもらえればと思うよ」


 きっと、今まで努力してきた生徒たちには刺さるだろう文言。

 しかし、フィルは思い返せる努力がない。唯一努力と呼ぶべき魔術の勉強は、まったく実らなかったわけで。


「まあ、そんな大それたこといっても実は今日は特にすることがなくてさ。色々説明したら終わりで、ほんと三十分ぐらいで解散かな。本格的な授業は明日からになるね」


 そして、そんな学校あるあるを聞いて、フィルはげんなりするのだ。

 確かに初日に本格的な授業をする学校は少ない。しかし、フィルはここまで一時間半という時間をかけて登校しているのだ。


 ただでさえ体力を使うというのに、来てみれば説明だけ。

 げんなりせざるを得ない。


「それじゃあ、小難しい話を――」


 そう言って、アグネリアは色々な説明をしていった。

 卒業までに必要な成績とか、一年生で選択できる授業とか。聞いているだけで眠くなる情報が頭を通過した。


 その中でも大事そうなのは授業形態だろうか。

 必修の授業と、ロゼが言った選択の授業で時間割を作る方式で、高校のように毎日五限までびっしり、というよりは大学よりだ。


 全休も作れそうな雰囲気があり、フィルにとっては良い形態である。


 ――そうして、話を始めて二十分ほどが経過した。紙を見ながら喋っていたアグネリアは最後の紙をめくって、


「……とまあ、こんなもんかな。最後に選択授業の希望届配るから、明後日までに提出してね。くれぐれも忘れないように。それじゃあ解散。」


 と、相変わらずあっさりとした解散。言った本人はもう扉の外である。

 しかし、フィルも大学の滞在時間はできるだけ短い方が嬉しいのも確か。


 そして、いざ帰ろうかという時、エイラに声を掛けられる。

 

「あの。フィルさんは、『応用魔術』取りますか?」


「それ、選択授業か?」


 ついさっき似たことを聞かれた気がするフィル。

 似た者同士なのだろうか、と遠い目をしているが、


「はい。昔魔術に興味あるって言ってましたよね。だから取るのかと思ったのですが……」


「……」


 ――その質問で目を閉じた。

 たしかに、フィルは魔術にとてつもない執着があったといってもいいだろう。

 しかし、あったのは“執着“だけで“才能“は皆無だった。


 彼女達の選択授業の名前に付いている『応用』は、きっと『基礎』科目があることを示していて、それよりはレベルの高い授業なのが察せられる。


 すると、剣術は応用を取ってもいいとして魔術で応用を取っても大丈夫なのか、という疑問。


 仮に取ったとして何か成長のヒントが得られるかもしれないが、基礎がなってなさすぎて授業についていけない、なんてことになったら時間の無駄が過ぎる。


「うーん……」


 思考が行ったり来たりして、どう答えるか長考していると、


「その。もし、授業が心配とかで迷ってるなら、私がいますから……その、どうでしょう?」


「なら取る。頼む」


 そう即答すれば、エイラは誰にも聞こえない声で喜びを発する。

 反対に、面白くなさそうにしている人も少し離れた場所にいる。


 ただ、フィルは伸びしろが見えなかった魔術に希望の兆しが見えたことで、そのどちらとも気にするところではなかった。

 魔術で大躍進を遂げたらしいエイラに教えてもらえばきっと何か変わるだろう、とどこか盲信的に喜んでいる。


「そ、それじゃ、一緒に頑張りましょうね、フィルさん」

 

「おう、よろしくな」


 見るからに上機嫌な言葉を残して、エイラは教室を後にした。

 それに続くように、


「アデルベルトさん、また明日!」


 レナードとアーツが手を振って教室を出ていく。

 大声を出したレナードにアーツが何かぐちぐちと言っていたが、会ってまだ二日目だというのにどこか見慣れた景色だった。


 帰っていった二人を見て、フィルも荷物をまとめる。

 すると、


「――フィル、一緒に帰ろ」


 ロゼに捕まった。

 いつの間にか近くにまで来ていたのか、驚いて肩が跳ね上がりそうになる。


「道、一緒なのか?」


「知らない。けど、別に校門まででもいいし」


「そうですか……」


 人間関係の押し引きがバグっているロゼにたじろぎながら、特に拒否することもなくフィルは教室を一緒に出ていくのだった。




 校門を出て帰路を歩くフィルは、既に半分ぐらいのところにいた。

 しかし、ロゼはまだ隣を歩いている。

 何かを話すということもなく、文字通り一緒に帰っているだけだ。これでいいのかも分からない。


 別にこのまま何事もなく帰宅でもよかったのだが、フィルにはどうしても確認したいことがあった。


「……なあ、闘技場で言ってたことまだ諦めてない……よな」


「……うん、諦める気はない」


「ですよね……」


 言葉にされるとなんとも重い思いだし、できれば、再度言葉にすることから逃げたかった。


 しかし、ただでさえ短かった今日という日で朝から続いた精神的距離の詰め様。あまりよろしくない。


「……あの時は言葉を濁したんだけど。けどやっぱり俺の考えを言うとさ」


「……うん」


 拒否までにはいかないが、せめて適切な距離感を保つように。

 しかし、ただそれだけを言おうとしているのに、フィルはなぜか緊張している。


「やっぱり……だな。えーっと――って!?」


 そうやって言葉に詰まっていると――フィルはロゼに身体を押された。


 転ばないように足を動かし、力のかかった方向へよろめく。

 手近な壁に手をつこうと振り返るがそこに壁はなく、あるのは細い路地。


 フィルはされるがままに路地へと吸い込まれていく。


 そして路地裏で手をつき体制を立て直すと、すぐにロゼが真正面に立ち塞がる。


「……なんだ」


「言葉だけじゃ、足りないのかと思って」


「はっ……?」


 言うが早いか碌な返答をする間もなく、

 ロゼは――


「ちょ、待て待て。落ち着け」


「待たない。落ち着いてる」


 突飛すぎる奇行に後ずさることで抵抗する。

 ただ、ロゼが聞く耳を持ち合わせているはずがなく、容赦などせず迫ってくる。


 そして何か言葉を探している内に背中に壁を感じて、行き止まりであることを理解した。


「……まじか」


「大丈夫、一瞬だから……」

 

 冗談でもなんでもない。

 ロゼは淀みなくその唇を、フィルの唇へと近づけていく。


 そして、段々とその距離も無くなり、二人が重なろうとして――




「――……やっぱり、私じゃだめ?」




 フィルは顔との間に手を置いて、初めて明確な"拒絶"を示した。

 少女は弱気な目をして、フィルを見る。


「違う。ダメとか、嫌とかじゃない。ただ、これはよくない」


「……なんで?」


「……だって、ロゼは村の決まりだから、俺に近づいてんだろ?あんまり他人様の信条にケチつける気はないけどさ、ハッキリ言っておかしいんだよ。それ」


「……」


 沈黙。

 ロゼは何も答えない。

 

「何もおかしいから嫌って訳じゃないからな。その決まりで育ったんなら、きっとそれがロゼにとっての常識なんだろうし」


 常識は環境によって変わる。

 彼女がいい例で、幼い頃から過ごしてきた村の決まりが当然だと思っている。


 しかし、それを理解した上でロゼの行為を受けるのは不誠実で卑怯、加えて浅ましいったらない。


「けどさ。結婚の定義が俺と同じなら、それは互いを尊重したものなはずだろ。村の決まりだからって俺に話かけたり、こんなことしようとするのは……あまり好きじゃない」


 視点を変えてみれば、"自らを売っている"とも見える彼女の行動の数々。

 異常に献身的な行動の奥に見える"結婚をするため"という目的が。


 ――それが、随分と気に入らなかった。


「これからは好きでもない男にこんなことするな、とまでは言わないけど……少なくとも俺にはしなくていい。そういうので気が変わる性格じゃない。……もっと、自分を大事にしていい」


 依然、ロゼは黙ったままフィルを見ている。

 その瞳にどんな感情が浮かんでいるかは分からない。


 そしてフィルは言いたいことを言い終えて、ロゼの言葉を待つ。

 すっかり定着してしまった常識を覆すほど、フィルの言葉に力はない。どのような言葉が返ってくるのか構えていると、


「……言ってること難しくて、あんまり理解できてるか分からないんだけど……それってつまり」


 ロゼは前髪を弄りながら、ぽつぽつと口を開く。

 その言葉は――


「……私のことを心配してくれてるの?」




「……いや?ただ、その変な村の決まりとやらに異議を唱えただけだが?」


 なんとも肯定するのが気恥ずかしいもので。

 咄嗟に誤魔化すが、効果は薄いようで、


「そっか……なら、そういうことにしとく」

 

「ほんとうだけどね。ねえ、まじで」


「知ってる。ほら、帰ろ」


 そう言うと、塞いでいた道を空ける。

 それでも十分狭いが、顔が通れと言っていて、


「はあ……」


 フィルは先に道を出た。

 事なきを得て見た街道は、どこか難関を超えたような達成感がある。

 そして一つ息を吸って、乱雑だった心を静めるのだ。




 そう。だから気づかなかった。

 後からついてきたロゼが、いたことに――

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