第27話 奮戦の成果
昨日のログアウトの時、既に午後だったため半日後となると夜中になっていた。そのため、私は次の日まで待ち意気揚々とログインした。
「よし、ログイン!」
うん、腕は戻ってる。
……とりあえず服を替えよう。折角汚れは取ってもらったけど、袖が無いのは心もとない。
ひとまずこれでよし。
どうやら服は自動で修復されるらしく、前に破れた物は直っていた。耐久力が0になると防具は壊れるけど、服は耐久力がないため形が壊れても完全には壊れないらしい。
とりあえず別のTシャツに着替えよう……
さて、ライオン戦のおかげで遂にLv.20になった。そのお陰で色々と確認したいことが出来たし、ひとつずつ確認しておこう。あの時のアナウンスは痛みのせいで全く聞けなかったし。
まずステータスから。
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ライブラ Lv.20
HP:1190/1190 MP:296/296
耐性
火:0 水:0 氷:0 雷:0 風:0 地:0 光:0 闇:0 物理:0
スキル
《鑑定》《インベントリ》《チュートリアル》
《狂風》《跳躍・強》《治癒・弱》《静音・強》《首斬り》《閃撃》《見切り》《命刈り》《狂化》《恐怖の瞳》《密殺術》
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スキルから《隠密》《暗殺・強》が無くなって《密殺術》が追加されている。どちらかというと、追加と言うより2つが統合した感じだ。
効果は如何程かな?
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《密殺術》
MP:20 CT:終了後30秒
効果:30秒間自身の姿を完全に消すことが出来る。魔物、プレイヤー等を殺すと効果時間が復元される。
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認識されにくくなるのから完全に見えなくするように変わったのね。さらに30秒以内に殺し続ければ継続させられる、と。
その代わりにCTが必ず入るようになったのね。でも、それがあっても余りある程強力じゃない? 単体相手なら60秒の内の半分、姿を消して相手できる訳だし。集団相手ならずっと姿を消すことも可能かもしれない。
「ふふっ、面白そう……」
これほどまで虐殺に相性の良いスキルを手に入れられるなんて。あぁ、使う時が楽しみで笑みが止まらない……
――そろそろ妄想でニヤけるのはやめよう。やるべきことはやっておかないと。
次はこれだ、このドレスを見られるLvになったんだ。
それにしても、デザインは凄い綺麗だし着やすくて良いんだけど、やっぱりちょっと露出多いよね。現実でも肩出しの服なんて着たことないし、なんだか慣れない。とりあえず《鑑定》!
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冥府の瘴霧 Lv.20
耐久力:∞/∞
周囲の魔物、プレイヤーからMPを吸収することが出来る。即死耐性増加(中)。光属性耐性増加(中)。
この装備は殺した生き物の魂を吸収し、装備者と共に成長する。
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すっごい強そう。というか、魂を吸収ってなんか怖いこと言ってるんだけど。まぁ今後も殺戮はするつもりだし、そのついでに強くなるんだったら助かる。
これは決まり、装備しよう。何の効果もない今の服とはサヨナラだ。ちょっと恥ずかしいことに目を瞑れば、今の私にベストな装備だし。
えっと、着るにはどうすればいいんだろう。ウィンドウ? ここから装備を……ってうわっ!? 服が光って――
――自動で着替えられた。この服は魔道具という扱いになるらしく、普通に着る必要も無いらしい。
着心地は……悪くないね。どれどれ、動きやすさは……これも問題なさそう。なるほど、これは単純に強くなれたって考えてよさそう。ドレスに関してはこれでOKだね。
次にこれだ、ライオンで手に入れた双剣。《鑑定》。
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無彩の双刃剣 Lv.20
耐久力:2000/2000
白と黒の2本の刀剣。何にも混ざることの無い白黒の刃はあなたの魂に染まることを望んでいる。
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ふぅん、私の魂に染まるねぇ。でも今は正直何が出来るか分かりそうもないかな……
振りやすい程度には軽くて、容易に相手を斬れる程度には重い、かなり良い剣だ。見た目はそれぞれ白と黒っぽい紋が入ってて刃渡りが20cm、持ち手は同じような灰色になっている。
柄の部分を合わせて1本にしても使えるのね。この形なら、柄を中心に振り回して使えば良いのかな? こういう類の武器は扱ったことないから、普通に双剣として使おうか。1本にして使うのは、練習しておいて良いかもしれない。
武器に関してもこれで大丈夫かな。
それで、これだよ。いつの間にか《インベントリ》に入ってたこの鍵。一体何? 《鑑定》……
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試練の間への鍵 Lv.20
使用することで、Lv.20からの上限突破のための試練の間に転移する。試練に勝利すると上限がLv.20から突破し、この鍵は消滅する。
※一度使用すると24時間使用不可
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Lv20から更に強くなりたければ、試練を突破して見せよ、って感じなのかな。逆にLv20で止めたければこれを使わなければ良いと。PKとか《チュートリアル》とか、Lv20までならシステムに色々守って貰えるし。人によってはそういう選択肢もありなのかもしれない。
私は殺し続けるためにも強くなりたいし、使わない理由は無い。準備したら、早速使おう。
――よし、準備は出来た。さぁ、試練開始だ!
――特殊挑戦を開始します。転移が行われます――
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