第41話 浮気されたような……

 ランチだけして帰ってきた。

もっと一緒にいたかったけど、俺にはセンパイを引き止める権限は なんもないし……

「じゃ、帰ろっか」

って言われたら、

「はい」

って言うしかない。

いや、俺、欲しがり過ぎだろ!!

センパイに誘ってもらって、2人っきりでメシ食ったなんて、それだけでも夢のような出来事なのに。

もっともっと と、思ってしまうのは、欲ばりってやつだよな。



 夜になって、グループラインにラインがきているのに気づいた。


義徳『さっき、瀬原田先輩が店にきてくれてさ、今度 朝陽建設の運動会で社員に配るからって、紅白まんじゅうを注文してくれたよ。

200個の大口注文!!あざっす!って感じ』

ひらりん『安定の桜花堂さんだもんな!

運動会いつだって?あの、ヤバめの運動会だろ?』

義徳『ヤバめ(笑)9月30日』

湊『毎年、テレビのニュースとかでも流れるよな。あの、応援とか激しいやつ!(笑)』


う、ん、どうしようかな……

今日、センパイとランチしたって、みんなに言った方がいいんだろうな。

俺と別れたあとに、桜花堂に行ったのかな。

桜花堂に行くなんて、センパイひと言も言ってなかったけど。

ってか、何考えてんだ俺!!

別に、あのあと何をしようとセンパイの自由で、俺に言う必要なんて全くないことじゃん!!

それなのに、なんだか、浮気されたような……

なんてゆうのか、嫉妬心がわいてくる。

いやいやいやいや、こんな性格してたら、彼女なんてできねーよな。

よし!

とにかく、オープンに、みんなにはありのままに話そう!


真島『ってか、今日 先輩とメシ行ったの、ヨッシー?』

義徳『メシ?行ってないけど』

真島『ブッチから電話きて、ランチ誘ったら、先約があるって断わられたって、マジギレ(笑)

ってか、それおまえが避けられてるってことじゃね~(笑)って言ってやったけどさ。

で、後輩くんとランチ行くからって言ってたって。

昨日は後輩くんとショッピングで、今日は後輩くんとランチって、どゆこと?って』

義徳『俺じゃねーけど。

先輩、3時くらいに来たから、店の奥の部屋に通して、お茶出したけどな。義徳の彼女か?って、じいちゃんまで出てきちゃって、みんなでお茶飲みながら、紅白まんじゅうの話とかしただけ』

真島『じゃ、ただ単に、ブッチの誘いを断る口実かな?(笑)』


これは、なんてゆうのか、言い出しにくいな……

でも、後々バレて、黙ってたってのも気まずいから、言うか!!


かんかん『オレ!!行きました!!センパイとランチ!!』

ひらりん『は?』

真島『はぁ?かんかんかよ?』

義徳『今日も?』

かんかん『はい。洋麺屋でランチしてきた!!

センパイと2人っきりで!!』

湊『センパイと2人っきりで!!って、昨日は俺が一緒で悪かったな~』

かんかん『いや、そうじゃなくて、湊、そんなんじゃないけどさ』

ひらりん『かんかん、だいぶ積極的になってんな!!(笑)いいんじゃね~の!誰が誘ったっていいんだろ?誰の誘いをうけるかは、先輩次第なんだから。じゃー俺も負けてらんねーな!』


とりあえず、正直に伝えられて良かった。

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