第38話 幸せすぎる

 アパートの外で待っていた。

センパイの車、何なのか聞いとけば良かったな。

アパートの前の道は一通だし狭い。

場所覚えたって言ったけど、ちょっと心配。


あ、来たかな?

日産フィガロ

この色は、何色と言うんだろうか。

水色?薄緑色?


「お待たせしちゃった?」

窓を開けて、センパイが笑って言った。

かわいい!!

「あ、おはようございます。センパイ、この先 道狭いんで、俺運転してもいいですか?」

「ほんと?昨日、坂北君スイスイ行ったけど。

でも、お願いしちゃおうかな~」

センパイは運転席を降りて、助手席へ回った。

花柄のワンピース

マジで天使じゃね~?

センパイの車、めちゃいいニオイ!!

「すごい いいニオイですね!!」

「えっ?なんのニオイ?何も置いてないんだけど。ファブリーズかな?」

と笑った。

ファブリーズってこんないいニオイなの?

買お!!

フィガロ 初めて乗ったけど、なんか内装もかわいい。

センパイこうゆうのが好きなのか。

「どこへ向かえばいいですか?イタリアンってゆうと、俺は、全然わかんないんですけど」

「あはははは!イタリアンとかカッコつけてるみたいじゃんね?ジョリーパスタとかでいいんだけど」

ジョリーパスタ

あ、パスタが食べたいってこと?

「あ、パスタ屋でいいですか?」

「うん。どっか、いいとこある?」

「洋麺屋って行ったことありますか?」

「あ!有名だよね!わたし行ったことないよ!行ってみたい!」

「じゃ、洋麺屋に向かいますね~」


洋麺屋は、駐車場も広いし、店内も広い。

会社の上司とも何回か昼飯食べに行ったりしてて、美味い店だ。

日曜日の昼間で混んでるかな~って思ったけど、1時過ぎていたから、ランチのピークは過ぎたみたいで、すぐに席に案内された。


「ここさ~ずっとずっと気になってたんだよね!!建物 なんか、古民家風でお蕎麦屋さんみたいなのに、洋麺屋って、パスタなの?ってさ~。あははっ!」

「そうですよね!俺も最初びっくりしました」


ねーーーー!!!!

俺!今、瀬原田センパイを独り占めにしてる~!

ヤバい!死んでもいい!!

いや、死んでたまるか!!

幸せすぎるーーーー!!






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る