第7話 ありさって?

 2杯目の生大が運ばれてきて、真島がセンパイに

「先輩!言いにくい話なら、話さなくて全然いいんすけど、若保先輩のこと聞いてもいいですか?」

と、聞いた。

よし!!よく言った!!

ナイス真島!!

「うん、いいよ」

「飲み会バージンって、若保先輩が禁止してたんですか?」

えっ!真島!サラッとバージンって言ったな!

さすがに、やりチン修司様だな~!


「うん、そうなの。だから、会社の飲み会とかも行ったことなくてね。すぐ ねむくなっちゃうしね」

ねむく?

さっき、エロくなっちゃうって言ってなかったか?

俺、バージンに動揺して、

『ねむく』を『エロく』って聞き間違えたの?

やべー奴じゃん!!


「フラレたて、ホヤホヤって言ってましたけど、どうしてですか?」

と、義徳が聞いた。

義徳!ナイス!


「私たち、高校卒業して、大学もね、大和大学に一緒に進んでね、大学生の時もずっと付き合ってたの。大学出て、恭ちゃんは川柳証券に就職して、私は朝陽建設に就職したの」

朝陽建設!!

意外!!意外すぎる!!

地元の建設大手の会社!

超ガテン系で有名な!!


「就職決まってから、う~ん、なんてゆうのかな~、束縛キツくなったのかな。

一緒に暮らそうって言われて、同棲することになったんだけどね。

何時までに帰ること!とか、休日は友達と遊んだりしないこと!とか、会社の飲み会は出ちゃダメ!とかね、恭ちゃんが決めたルールで暮らしてたの。

それ友達に言ったら、モラハラじゃんって言われたけど。

そもそも高校の時に私が恭ちゃんにひとめぼれして、告白して 付き合ってもらえることになって。

恭ちゃんて私にとってはカンペキに理想の人だったから、大好きだし、別れたくないし、だから、恭ちゃんのルールで暮らしてきたの。3年半」


「で?どうして、フラレたんですか?」

と、ひらりんが聞いた。

「私より、ありさの方が自分に合ってるって結論に達した、って」

「ありさって?」

「恭ちゃんの会社の後輩だって。会社の飲み会で意気投合して、ホテルに行って体の関係になって、セックスの相性がすごく良くて、離れられなくなったって。1年間、並行して付き合ってたけど、菜月よりありさの方が自分に合ってるって結論に達したから。って。

自分の荷物持って出てっちゃった」

「そんなことって……そんなことって!許されないんじゃないですか!!そんな一方的に!!」

俺はちょっと興奮気味に大きな声で言った。

「でも、今まですべて恭ちゃんに従ってきたし。

恭ちゃんがもう終わりだってゆうなら、もう終わるしかないじゃない?

ってゆうか、もう、出てっちゃったんだから。

私には、何もできないし。

恭ちゃん、もしかしたら、普通にアパートに戻ってきてくれるかもとか思って、1週間会社も休んでずっとアパートにいたんだけどね。あはははは~!気持ち悪いでしょ?

でね、いい加減ダメだな~って、先週 実家に戻ってきたんだ」

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