第6話

 警察署の建物を出ると、私はまっすぐラングラーのある駐車場へ向かった。


 事件の全容が明らかになりつつある今、拳銃を没収されたのは痛い。


 万が一の備えに、車にも銃身を短くカットしたショットガンを積んであるが、やはり携帯できる拳銃の方が心強かった。


 ラングラーをB市街へ向けて走らせながら、もう一度ランドールの握り締めていた紙片を見直してみた。やはり名刺である。




 M&P開発事業団

 代表取締役 M・パーディントン




 この男が事件に関係しているのは間違いない。


 名刺は、ランドールのダイイング・メッセージなのだ。


 パーディントンも、プラチナ鉱脈の存在を知ったのだろう。


 漏れたとするなら、ナルティが密告したとしか考えられない。


 彼を見つけ出せば、解決の糸口がつかめるはずだ。


 私はラングラーを急がせた。

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