【番外編】守護神会議 その1
ご主人様が唯一神様に強制転移をされてから、私を含む守護神達は、例の洞窟に集まっております。
私、闇神のサオリと申します。
他の守護神に任せると、話が進まないと思い、上司である立場からも、この会議を仕切らせていただく事にいたしました。
とりあえず、ご主人様のチュートリアルが無事に済んだ為、私達の、今後の方針を決めなくてはなりません。
速やかに方針を決めるためにも、私、闇神のサオリが会議を進めたいと思うのです。
議題
ご主人様にいろいろな真実を話すかどうか
これが会議の主軸となります。
①それにより変更されるであろう、守護神達の身の振り方について
②新しい守護神追加について
③次に行くであろう大陸の予想と対策
④ご主人様の付き人の選定
細かい内容は、こんなところでしょうか。
私達は、唯一神様からの指示により伏せてある秘密、それに加えて、まだ話していないいろいろなアレコレがあり、こうして集まって話をまとめようとしております。
いかんせん、自由奔放なメンバーが多いので
、上手く話がまとまるかは定かではありません。
では、唯一神様から口止めされている内容から確認をいたします。
①まず、この洞窟は、極東大陸にあるご主人様宅の地下深くに存在いたします。
②ご主人様のご自宅は、地球とこの世界の両方にあり、ご両親は地球と、この世界にあるご自宅を自由に行き来できる場所でお暮らしになっております。
③ご主人様のお部屋は、更に時間軸をずらした亜空間内にあります。
ですから、唯一神様以下、主神様とご主人様のあんな事やこんな事は、誰にも聞かれる事はありません。
以上、3点はトップシークレットであり、もしご主人様にバレた場合、主神である4神様は、ご主人様のお父様…つまり、破壊神様により、滅殺されてしまう契約がなされています。
場所バレは、主神様が根こそぎ代替わりをする事を意味し、私達全員も同じ憂き目に遭う事を意味します。
これだけは避けねばなりません。
いや、本当に…私達の存亡がかかっているのです。
しかしご主人様は、まさか地球とこの世界に同じ自宅があり、極東大陸側の自宅地下に、この洞窟があるなどとは思っていないはずです。
とりあえず、今のところは、転移転移で誤魔化しているからです。
何故、こんなややこしい話になっているのかというと、ご主人様のご両親…つまり、破壊神様と創造神様が、とても過保護だからなのです。
ヘタをしたら、この世界に創造神様と破壊神様は容易に干渉してきて、更にややこしい世界にしてしまうのは目に見えています。
だから…というか、そういう親だからというか、唯一神様は、マモル様を旦那様として嫁いだ形になりました。
唯一神様が、この世界に…もといご主人様に干渉する日は遠からず来るやもしれません。
ご両親様も、唯一神様には敵いませんので、歯止めの意味もあるからです。
唯一神様は、ご主人様を大層気に入っておられるため、ご主人様本人の意思を無視すれば、今のところ問題は発生しない予定であります。
ご主人様…唯一神様とのやっちゃった婚、ご愁傷様です…クスクス。
さて!
ここまで話して、眠くなった方…守護神達と同じレベルです!
クスクス…。
今、6人全員が揃って寝てますし…。
どうやら、お仕置きが必要なようですね…クスクス…。
☆☆☆
パンパン!
「さぁ、みなさん!会議を始めますよ!起きてください!」
「まだ眠いぃー!」byカエデ
やはりお仕置きが必要かもしれません。
「5…4…3…」
謎のカウントダウンを…。
「「「「「全員起きました!会議を始めましょう!!」」」」」
「よろしい」
みなさん、良くわかっているようです。
「では、最初に議題を確認します!」
「「「「はいっ!!」」」」
素直でよろしい…クスクス。
ご主人様にいろいろな真実を話すかどうか
①それにより変更されるであろう、守護神達の身の振り方について
②新しい守護神追加について
③次に行くであろう大陸の予想と対策
④ご主人様の付き人の選定
「よろしいですね?」
「はい。まずは、チュートリアル後の能力についてですね?」byレイナ
「はい、ご主人様は、まだ能力の制御ができないと思い込んでいます」
そうなのです。
ご主人様の能力は、チュートリアル、つまり、お試し期間を過ぎ、すでにご自分で好きなように使えるようになっております。
チュートリアル中は、ご自身の能力を把握してもらい、私達が制御する事で、出力の調整を覚えてもらいました。
しかし、チュートリアルをクリアした今、その必要がなくなったのです。
つまり、それが
①それにより変更されるであろう、守護神達の身の振り方について
に繋がるのです。
制御が必要なくなった今、私達が5m以内に居る必要がなくなったのです。
しかし、それを話してしまうと…。
「ご主人様、間違いなく暴走…」byカナ
「「「「ですよねー!!」」」」
好き放題やりたい派の、ご主人様の鎖を解き放つ事は、とてつもないリスクを伴います。
☆☆☆
みんなから出されたリスクはこちら。
↓
①いきなり、極東大陸に転移。
ありえます!
これは、かなりヤバいです!
予定では、極東は最後!
これは決定事項なのです!
それこそ、私達が、破壊神様に『瞬殺してやんよ!』と、言われかねません。
②転生者の神、魔王、勇者をひとまとめにして、殲滅。
これもありえます!
この世界には、ご主人様の予想通り、国は45あり、それぞれに神、魔王、勇者が存在しています。
ご主人様的には、それが気に入らないらしいので、まとめて殲滅…という手抜きをやらかす恐れがあります。
ご主人様の能力なら、ひとまとめにする事は可能です。
しかし、ひとまとめにした場合、『神、魔王、勇者』が一丸となって、ご主人様に対抗する可能性が出てきます。
『敵の敵は味方』と言う言葉があるように、
ご主人様VS神、魔王、勇者連合軍
という図式になりかねません。
結果、世界崩壊…。
これは、絶対に阻止しなければいけない案件となります。
③天界大陸、悪魔大陸に殴りこみ。
天界大陸、悪魔大陸には、それぞれ最上級クラスの神や悪魔が居ると推測される
↓
どちらかに殴りこみに行って殲滅した場合、殴りこみされていないどちらかが、世界征服に乗り出す
↓
もしくは、統率がとれなくなった神や悪魔が暴走し、世界に危機が訪れる。
結論
やはり、どう考えても、ご主人様を野放しにはできないようです。
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