第40話 悪ノリ守護神達は気にしない

忘れている人もいるだろうが、ここ、ギャンブル大国は、大陸全土がひとつの国であり、12大陸あるうちの、天界、悪魔界、極東、極西を除く8大陸のうち…ふむ。


めんどくさいので、過去の記録をコピペしよう…フッ!


さぁ!思い出せ!

これだ!


俺は、この大陸の天界、悪魔界、極東、極西を除いた8つの大陸は、番号で呼ぶ事にした。

1から4

その下の段に5から8

現在地は下の段にある大陸7。

大にあたる大陸で、三分の一は悪魔界の支配下にある。

って事で、この大陸は、天界には面していない。

悪魔界には面していたから、繁殖魔王が撤退した今、悪魔界の勢力は排除されている。


では、大陸の上部に位置していた神殿やらなんやらは何か…という事になるが、簡単に言えば『天界勢力の支部』という位置付けになる。


俺的には、罪もない人に死んで欲しくはない。

だが、どこかで歯止めは必要だとも考えている。

多少の犠牲を払わなければ、悪魔も神も勇者も排除はできないのだ。


理由は簡単。

数が多すぎる!これに尽きる!


魔王と勇者は45人づつ、そこに、神までも45人いるという事実が浮上している。


はっきり言って、『やってられるかぁー!ボケェー!』な心境である。


しかし、とも言える、賭博神エリアは、はっきり言ってカス。

勇者もカス。

天界大陸に近くないから、勢力図にすら載らないレベル。


悪魔界に面しているはずの繁殖魔王が、何故あれだけカスだったのかは、最下級魔王だったからだと推測できる。


つまり、賭博神も勇者も最下級。

数字が少なくなるにつれて、強くなっていく…と考えるのが妥当だろう。


結論

世界に点在する大陸は、残り11大陸。

国は、残り44国。

魔王44人。

勇者44人。

神 44人。


「………」


やっぱり…。





やってられるかぁー!ボケェー!


☆☆☆


さて、愚痴も言った事だし、本題に戻ろう。


現在、国のあちこちでは死人が続出している。

呪いの言葉を聞いても尚、ギャンブルをしていたであろうクズ共達だ。

信仰心の厚い奴らは、こちらのに転送されている。

賭博神殿は龍神殿となり、賭博神の石像はマリナ王妃像となり、すべてが龍神を祀る信仰対象に変更された。

注)マリナ王妃は龍神の巫女

結果…。


「お前の力の源は、すべて絶った!」ピシッ!


俺は、ここぞとばかりに、二度目のを決めてみた。


ドヤァー!!


「お前!よくも好き放題やってくれやがったな!!許さん!!」

「まてまて!お前は賭博を司る神(草)なんだろ?」

「それがどうした?!」

「俺はな…」






「好き放題を司る神(適当)なんだよ!!」

ビシッ! 3回目w


「「「「「ギャハハハハハ!!」」」」」

by6守護神

「クスクス…そんな神いませんし」

byサオリ

「だよな?ハッハッハ!」

by俺


「つか、何でみんな居るの?勇者は?」

そう、今の話題になってから、いつのまにか鉱山内から出てきて、並んで笑っていたのだ。


風神カナが代表で、申し訳なさそうに返答する。


「勇者ねー、トラップにかかって死んじゃった」

「何したの?」

「真空ホールに落ちて…」

「真空ホール?」

「落とし穴を作って、その中を真空にしたの」

「えと…深さは?」

「100mぐらい」

「………」

落とし穴の中を真空にしなくても死んだんじゃ…と、思わなくもない。


結局、6守護神は、勇者で楽しむだけ楽しんで、殺してしまった…と?


「殺してないよ?勇者は自分でトラップにかかって死んだだけー!私は見てただけー!ハハハ!」byカエデ

「………」


(まぁいいか…)

勇者をいじれなかった口惜しさはあるが、死んでしまったものは仕方がない。

あと44人もいるんだ。

また、どこかで弄れる機会もあるだろう…と考える事にした。


俺の中で『勇者は弄り倒す者』という、変な拘りが出来た瞬間であった。


☆☆☆


そんなこんな、勇者の話で盛り上がっている間、賭博神を無視していたのがいけなかったのか、賭博神は顔を真っ赤にしながら、ありったけの魔力を使い、天空に巨大な金色の玉を作り上げていた。


金色だからといって、雷属性ではない、光属性でもない。

ただの魔力玉…魔力内容は『金と幸運』。

ギャンブルに必要な要素を、丸ごと巨大球にしている。


魔力の源が断たれた賭博神にとっては、一世一代のといったところだろうか…。


だが、その魔力濃度は、あまりに薄い。

大きいだけで、中身はスカスカだ。


確かに、ギャンブルはも必要な要素となる場合もある。


だが、俺達相手にハッタリが通じるわけもなく、そんな事をすれば、またもや守護神達のになるのは必然とも言える。


「ファッハッハ!これが神たる我の力ぞ!!」

あぁー!そんな、ドヤ顔してると…知らねーぞ?


「「「「ニヤリ」」」」

ほら…何かやるつもりだよ…こいつら。


6守護神達が、クレーターの周りに集まる。


「クスクス…」

サオリは傍観の姿勢。

あ、俺も…w


(何するんだろ?)

興味はにある。


と思っていると、6守護神達は一斉に、クレーターの周りを回り出した。

まるで、BGMのない『盆踊り』だ。


最初はゆっくり、何の音も立てず、踊って回るだけ。

しかし、クレーターの中にいる民衆には耐え難い絵面だろう。


メイド服を着た可愛い女の子達が、クレーターの中をと笑いながら無言で踊りながら回っているのだ。


ある意味、ホラーである。


だが、それだけで終わる6守護神達ではない。

遊びで勇者を死に追いやった、天然守護神達なのだ。

意図があるに違いない。


だが、それを想像する事はできない。

いや、この場合、予想不能とでも言うべきか…。


しばらくの沈黙…からの、はいきなり始まった。

まるで、あらかじめ打ち合わせをしていたかのように…。


キンタマキンタマ!ヨイヨイヨイヨイ!

ウンタマウンタマ!わっしょいわっしょい!


キンタマキンタマ!ヨイヨイヨイヨイ!

ウンタマウンタマ!わっしょいわっしょい!


キンタマキンタマ!ヨイヨイヨイヨイ!

ウンタマウンタマ!わっしょいわっしょい!


リズムと共に、大合唱が始まる。

みんなの視線は、クレーターの中から、賭博神に向けられている。


キンタマキンタマ!ヨイヨイヨイヨイ!

ウンタマウンタマ!わっしょいわっしょい!


キンタマキンタマ!ヨイヨイヨイヨイ!

ウンタマウンタマ!わっしょいわっしょい!


キンタマキンタマ!ヨイヨイヨイヨイ!

ウンタマウンタマ!わっしょいわっしょい!


「「「「「ギャハハ!!」」」」」

もう、なんて言うか…このテンション怖いわって言うか…。


「おのれぇーー!!我を愚弄しおって!!」

ほら、賭博神怒ってるよ?


ギャンブル依存症の人は短気なんだからさ!


「くらえ!!」


ブン!!


賭博神が金玉きんぎょくを発射する。


(ありゃ?)

標的が、俺から守護神達に移ったよ…って事は…?


「「「ちょ!まっ!!」」」

そう!叫んだのは、もちろん、クレーターの中にいる民衆。

ギャンブル依存症のクズ達だ。


すでに、クレーターの中にいる民衆以外は死んでいる。

崇拝する象徴たる神殿も石像もない。


つまり…。


「「「「ギャァァァァーーー!!!」」」」

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