第5話 デリ◯へルからの女体地獄

しばらくして、1人の女が訪ねてきた。


「どうもー!我は龍神と申します。よろしくお願いいたします」

「あ、どうもこちらこそ」

先程の女神とは大違いで、とても礼儀正しい。

思わず丁寧な返事をして返してしまった。


ゴソゴソ…。


龍神と名乗る女は、着ていた真っ赤な西洋風ドレスをおもむろに脱ぎだし、『では…』とか言いながらベッドに下着姿で入っていった。

赤黒い肌に下着は真っ赤な透けたギリギリの下着。

好みではある。


「さぁ、時間の許す限り契りを交わしましょうぞ」

「………」

俺は呆然と、その経緯を見守りながら、頭の上に?マークを浮かべるのだった。

好みではあるが、まるで状況が飲み込めない。


見つめ合う2人。

龍神は、首を傾げながら俺の下半身を凝視しながらこう呟く。

「ご立派なモノをお持ちで」

「うるせーやい!」


頭に?マークを浮かべたからといって、下半身が大人しくしているはずもなく、頭の中は大人な妄想が広がっていく。


「後がつかえておりますゆえ、どうか契りを…」

顔を赤らめ、モジモジする龍神。


た、たまらん!


ガバッ!


その瞬間、俺の下半身は野獣と化した。


☆☆☆


「み、見事なお手前でありまし…ガクッ」

龍神は、虚な目をしながら気を失った。


(やれやれ…なんというか、MPは1万ほど使ったが、最初の女神よりはあっけなかったな…)


やはり、HPではなくMPが消費される。

が、最初と比べたら大した事ではないのは間違いない。


ガチャ…。


そこへ、唐突に現れた天女のような超絶美人。

清楚な装いで、森の精霊と言っても過言ではない。


だがしかし!

何やら大きなバッグを持っている事に、思いっきり違和感を感じる。


「さぁさぁ…次はわたくしの番でございますわよ」

気を失った龍神の髪を掴み、ドアを開けて放り出してしまった。


鬼畜である。


「さぁ、邪魔が入らないうちに済ませましょう」

「あ、あぁ…」

「私、精霊神と申しまして、貴方様のアレを前後にいただきたく参上いたした次第でございます。」

そんな事を言いながらおもむろにゴソゴソやっている。


持ってきたバッグの中から、何やら取り出しているのである。


ムチ、蝋燭、その他諸々…いわゆるSMグッズである。

割と本格的なやつ。


「あ、これは私が使うモノではございません。次に来る樹神じゅしんのモノでございます」

「へ、へー。そうなんだ…」

呆気に取られる俺。


「彼女は、持ち物が持てない状態で来ますので、私が用意させていただいているのでございます」

「へ、へぇ…」

それしか言えない。


で、始まるわけだ。


次から次へと入れ替わり立ち替わり…。

ハーレム展開は望んでいたが、これではまるでデリ◯へルである。


「私の配下は沢山おりまして…前後にいただかないと足りないのでございます」


スルスル…。

案の定、おもむろに脱ぎ出した。

まぁ、色っぽいけど…。


「さぁさぁ、後ろは処女でございます。ご存分にお注ぎくださいませ」

「お、おぅ…」


俺だって初めてだ!

なんせ、さっき童貞を捨てたばかりなんだから!

とは言えない。


(仕方がない…やるか…)

ヤルのはやぶさかではない。


なんせ、引きこもりになってから、女っ気がずっとなかったのだから…。


しかし、女神と龍神を相手にしてから、なんとなくわかった事がある。


こいつらは、行為そのものが目的ではなく、俺のMPが必要なのではないかという事だ。


女神が言っていた『まぐわうのが仕事』とは、まさしく、そういう事ではないのかと…。


(それならそれで、俺は楽しませてもらうぜ!)

俺の中の黒い部分が顔を出した。


MP消費は大した事はない。

HPにも変化はない。


そこからは、もう前後にたっぷりとぶちかましてやった。


「そ、そろそろ満タンでございます…」

「知らん!誘ってきたのはお前だ!諦めろ!」

「い、いやぁーー!!」


精霊神、悶絶の末、強制リタイア。

消費MP3万。


☆☆☆


次に現れたのは、精霊神が言っていた樹神じゅしん


その登場の仕方に、精霊神が言っていた意味をようやく理解する。


ドアから樹木のツルらしきものがニョロニョロと忍び込み、最後に花魁風の和服を淫らに着崩した女がツルに拘束され、部屋に入っていたのだ。


(た、確かに…これでは物は運べない…つか…)


つまりだ。

精霊神がバッグから取り出したと、拘束された樹神…これはアレだ。

そういう性癖の神なのだ。


「わっち、無理矢理魔力を消費するために、一人で慰めておりましたので、すでに処女ではございませんが、何卒ご容赦を…」

「いや、意味がわからん…けど、いいや」


ふむ。

俺には、そういった趣味はないが、相手が望んでいるのだ。

やらないわけにはいかない。


という事で、ムチとその他アレコレだけ使い、まさに神をも昇天させる勢いでヤルだけの事はやってみた。


ちなみに、蝋燭はやめておいた。

なんかビジュアル的に良くないからだ。

熱そうだし。

MP消費1万。


その後、来たのは獣神と名乗る体の引き締まった軍人のような出立ちの女。


結論から言うと、無理矢理羽交締めにされ、上に乗って腰を振り、勝手にイッて勝手に絞り取られた。

消費MP5万。

中々の豪傑である。


ここで、消費していなかったHPが1万ほど削られている事に気づいた。


(やはり体力は消費するんだな…)

これが率直な感想だ。


しかし、デリ◯へルの流れは変わらない。


「ここまできたら、やっぱりハーレム展開が欲しいよなぁ…」

ふと呟いた言葉に反応したのは、今まさに汗をかきながら満足そうな顔で虚になっている獣神。


「おぉー!それは誠にありがたい!」

「は?」

「ハーレムというのは、多数の女の子に囲まれてあんな事やこんな事をするアレですな?」

「ま、まぁ、そうだけど…」

「ご主人様がその気なら、実に好都合であります!」

「へ?」

ハーレム展開が好都合?

なら、俺にとっても好都合?


利害が一致した…と思ったのは勘違いでした。


☆☆☆


「では失礼して…よいしょっと」

俺は荷物を脇で抱えるがごとく、獣神に持ち上げられ、ドアに向かって運び出されようとしていた。


「ちょ、ちょっと待って!」

「なんでございましょう?」

ニッコリと笑い、俺の返答を待つ獣神。

目つきが怖い。


「何人ぐらい居るの?」

「龍神、精霊神、樹神と自分の配下…」

「おー!4人か!いい具合にハーレムしてるじゃねーか」

これは勘違いでした。


「が、1万人づつでございます」

「は?」

「すでにスタンバイはできております」

「どこに?」

「ドアの外に」

「は?」

「まてまてまてまて!4万人だろ?4万人と相手するのか?」

「ハーレムをご所望だったので」

これが神基準か?神基準なのか?


「まぁ、百聞は一見にしかずでございます…っと」


ガチャ…。

ポーン!


俺は呆気なく、ドアの外に放り出された。


ヒューーーン!

大きな空間に放り出され、重力に逆らえないまま落下する。


「「「「おぉぉーーーー」」」」

女達の大歓声。

俺はこの時、はっきりと異世界に転移させられたのを実感した。


ドアの外には廊下があり、トイレや風呂があった、ごく普通の家だった。


しかし、ドアの外には大きな空間、下には全裸の女達がひしめきあっている。


(4万人ねぇ…)

俺は半ば諦めムードで、落下にまかせて、次第にポヨンポヨンな胸の絨毯がはっきりと見えてくるのを見て楽しむのだった。


「「「「きたぁーーー!!」」」」

またもや大歓声。

ポヨン絨毯に囲まれながら、手当たり次第に4万人をイキ地獄へと導いてやった。


消費MP40万

消費HP10万


これ、ハーレムじゃなくて、女神達のだよね?俺…。


そして、最後の1人に引導を渡した瞬間、流石の俺も力つき、意識を手放した。

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