第4話 まぐわい…もとい契約

まぐわい…つまりアレだ。


夜中に、ノリで考えた俺も俺だが、削除した設定を使う女神も女神だ。


(何を考えてんだか…)

と、自分にも突き刺さっている愚痴を思い浮かべながら、状況の整理にあたる。


①夜中の思春期童貞のエロモード思考を舐めすぎである。

②そもそも、考えた俺がボツにした内容を使うんじゃない!

③考えた設定は、であって、契約ではなかったはず。


よくあるのは、魔力譲渡にが必須だという設定。

それを、エロモード全開にしてみたら…と考えたが、あまりにもがするので、やはりキスあたりが無難だと思いとどまったのだ。


まぁ、それならそれで、童貞の俺からしたら、卒業して更に能力まで手に入る。

悪い話ではない。


なにしろ、俺が妄想した内容とは、よくある普通に見聞きする転生、転移特典とは一線を画した内容だからだ。

ダラダラと設定を妄想したのだから、ありえない内容になっててもおかしくはない。

ぶっこわれスキルなんて、誰でも思いつく。

物語ではなく、というレベルの妄想だからだ。


そんな能力を手に入れたら、最強無双どころか、世界征服すら可能な能力だ。

まぁ、そんな事はしないけどな…。

世界征服…世界の運営が大変そうだ。


ま、それはさておき…。

そんなに、俺の都合よい事ばかりが重なってていいのか?

上げるだけあげて、目一杯下げるってパターンはないだろうな?


(そこが不安だ…手痛いしっぺ返しがありそう…)

と思うのは、思い違いではないはず。


美人局?詐欺?他社のスパイ?


俺が企業専属の、設定プロデューサーだとして、その内容は会社とクライアントとの機密事項。

その内容が漏れて、先に使われたらだと避難され、最悪、会社の心象が悪くなり、クライアントとの取引が打ち切られる。


「って、クライアントは女神だっけ?」

社会的問題は皆無だった。


俺は考え出すと止まらなくなる。

だから、ゲームをしながら動画を見て仕事をするのだ。

考えすぎは良くない。

いらない内容が盛り込まれて、収拾がつかなくなるから。

大事なのは整合性。

それができていれば、どんな設定も意味を持つ内容となる。


だが、それを詰め込んだであろう世界に整合性なんかは期待できない。


でだ。

ここからが本題。


仮に、その力を手に入れたとして、何の役に立つ?

本当に平穏な異世界にできるのか?

思いっきり想定外で、思いっきり《行き当たりばったり感》》が半端ない。


まぁ、所詮は画面上の話だ。

いわゆるシュミレーションゲーム。

世界育成ゲームとでも言えばいいだろうか…。


その昔、とあるゲームに、そういった類のゲームは存在した。

クリア条件がなく、ひたすら街や世界を発展させていく。

ゲームオーバーはあった。


世界が滅びたらゲームオーバー。

街が過疎化したらゲームオーバー。、

こんな感じだった。


☆☆☆


「ほれ、何をしておる。早く契約を済ますぞい…妾も恥ずかしいのじゃ」


あ、脳内で話を飛躍させてしまったばかりに、から遠ざかってしまった。


だからといって…


「おい!こら!何を素っ裸で股を開いてんだ?『恥ずかしい』女の子は、そ、そんな恥ずかしい格好で誘ったりしないぞ?」

と、冷静ぶってはみたものの、見てるこっちが恥ずかしいわ!


そう言いながら、ついついベッドでこちらに向かってお股を開く女神をガン見してしまう。

男のさがというものである。


見た目年齢、15〜16歳。

俺と対して変わりはしない。


だが、胸は谷間ができるほどの発育ぶり。

色気もある。

はっきり言って好みではある。


先程までは、バタバタとして振り回されていた為に、じっくりと観察は出来なかったが、やはり美人である。


今は銀髪を綺麗にまとめ、素肌は透き通った艶々の肌。

先程来ていたドレスは脱ぎ捨てられ、黒いエロ下着は乱雑に放置されている。


「ゴクリ…」

こんな状況で断る男がいるだろうか?


否!断じて否である!

女の子に、ここまでされて拒む理由はない!


「ほれ、はよう参れ。ほれほれ、人間はこれが好きなんじゃろ?」

と、大事なところを開いて見せる女神。


「………」

シチュエーションは、俺のモノが野獣と化すほどなのだが、いかんせんムードがぶち壊される。


「何をしておる!はようぶち込まんか!」

「………」

この少女が、女神だという事はなんとなくわかった。

恥じらいがない。

地球の女の子はとか、絶対に言わない!

断じて!!


(人間基準で物事を測ってはいけない…人間基準で物事を測ってはいけない…)

こう、自分にいい聞かせてベッドに行く俺。


その瞬間、女神にベッドに引きずりこまれ、なし崩しにがスタートした。


☆☆☆


曰く、人間の男女のソレは、とある映像ディスクで見たとの事。

曰く、そうすれば、人間の男はアッサリと受け入れるとの事。

曰く、女の子が初めてなら、尚更もえるとの事。


「って、それ!俺の秘蔵ディスクじゃねーか!!」

「変なところに隠してあったのでな。ちょいと勉強させてもらったのじゃよ」

まぐわいが終わり、ハァハァと息を切らしながら、女神はサラッと俺の秘密を暴露しだした。


「もしかして、服装も下着も?」

「無論じゃ」

「………」


「ぐあぁぁぁーーーー!!」

俺は悶絶しながら、部屋中をのたうち回った。


「妾が処女神で良かったのう…ニヤニヤ」

「う、うるせー!」

「まぁ、良いではないか。これで契約は成したのじゃ、能力は付与されておる」

「実感湧かねーよ!つか、少しは恥じらえ!明け透けは萌えねーんだよ!」

「……いやん。マモルのエッチ」

「おせーわ!最初にやれや!」

どうも、女神と人間…つまり、俺との認識の差を感じずにはいられない。


「まぁ良い。そのへんは追々勉強するとしようぞ」

「追々??」

「教材はいくらでもあるでの…ホッホッホ」

「まさか!また俺の…」

「まぁ良いではないか、『恥じらいが必要』これだけでも収穫じゃ」

と、真面目な話をしていると思っている人もいると思うが、俺たち2人は、未だに全裸でベッドにいる。


(はぁ…)


これから俺はどうなるんだ?

能力を付与された実感なし、異世界に転移させられた実感なし。


「さぁ、能力が付与された今、お主は人間でいうところの『絶倫』となったのじゃ!楽しまねばなるまい」

すりすり…。

恥じらいながら擦り寄ってくる女神。


悪くはない。

悪くはないが、契約と称して、すでに5連射したとこなんだが?


「まぁまぁ、そう言うでない。能力のテストも兼ねて、実体験するのもアリじゃろうて」

…思いっきり自己中女神である。


その後、10連射に付き合わされてしまった。


しかし、疲れはない。

MPが1万ほど削られた程度で済んだ。


なぜHPではなく、MPが消費されるのかは教えてもらえなかった。


考えられるのは、契約もに属するのでは?

という事だけ。


☆☆☆


「ではの…今しばらくは、妾と同じように他の神とのがお主の仕事じゃ」

「え?異世界云々は?」

「すべてのまぐわいが終わってからじゃのう。そうでなければ話は進まんでの。ではさらばじゃ!」


シュン!!


転移魔法だろうか…一緒にして少女は姿を消した。


(すべての…)

何か嫌な予感がしたのは気のせいではないと思う。

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