第48話
次の日 10層 ボス部屋にたどり着いたアサミ達だった。
「アサミ 怖くないか?」
「今までのザコとは違いますわよ!油断は禁物です!」
「ん- 初めてのボス戦かぁー まぁ私には止まってられないからね!」
「いきますわよ!」
「ああ 気合いれていけ!」
部屋の中にはスケルトンが100体は引き締めあっていた。
「アサミ あの奥にいる偉そうなローブきたやつがいるだろう?」
「ああ いるね」
「あいつがボスだ まほうを使ったり 部下のスケルトンを召喚してきたりするんだ」
「最優先で倒す必要があるんですの!」
「まぁ ちょっと一体倒してみてもいい?強さわかんないし 自分の実力も試してみたいから」
「ああ やってみるといい いつでも助けに行く準備はしておこう」
『アサちゃん ムリしないようにねぇ』
んじゃ やってみますかー。
ボスがいると召喚するって言ってたっけ んでもさ ここのボス残しとけば 無限沸きなんじゃないの?え これボーナス部屋じゃん?沸き続けてるザコも経験値あるんでしょ?
やばくない?レベル上げ放題じゃん!
さって まずは
空間前方全体に「影縛り!」 そしたら 追加で 「グラビティ!」
部屋にいるボス以外の部下スケルトンは 動こうにも動けない
『ぐ ぐきぃ』と苦痛の顔を浮かべているようだ。
そのうちグラビティの効果により 押し付けられるように重力で床にどんどん倒れていく。
何体か潰れて 粉々になっていくのでどんどんザコが減っていった。
スケルトンボスは負けじとどんどん召喚を続ける。1回の召喚で100体が限界のようだ。
そんなボスが補充された部下を見て ニヤリ と笑ったように見えた。
「ふぅーー」
「イラプション!」
追加の部下が召喚されてすぐにアサミの火魔法 イラプションで燃え尽きていく。
「ん- まだだなぁ」
ボススケルトンは そんな 馬鹿な! といいたげな顔だ。
くっそ こうなったら どんどん追加だ 出し惜しみはしない! 焦ってきていた。
なんだ この人間は・・
っとでもおもっているようだった。
「お 増えた増えた」
「ホーリーレイ!」
今度はアサミの聖魔法ホーリーレイが直撃だ。さすがにスケルトンと聖魔法は相性が悪い。
聖魔法に当たった瞬間 消滅していく。しかも わざとらしくボススケルトンだけを残し
ていく。
負けるものかああああああと ボススケルトンも召喚を続ける
召喚ばかりで今攻撃されたらあっさりと死ぬだろう。
が 関係あるかとばかりに召喚のみしていく。
何回沸かせても アサミは覚えたばかりの魔法で対処していく。
中級魔法なのだが ステータスブーストによって 上級魔法並みの火力に昇華していたのだ。
これで上級魔法を使ったら オーバーキルどころの話ではない。
もうボスの召喚が30回は終わっただろうか。
一通りの属性魔法やスキルを実験したあと 沸きが止まった。
さすがのボスも無限に召喚MPがあるわけではないらしい。
流れが止まったアサミは悩んでる様だ。
「ん-」
「ア アサミ?」
「何て光景でしょう・・・」
「ボスは倒さないのか?」
「いつまでも終わりませんわよ?」
「それでいいんだよ。ザコ召喚するのまってるの」
「え?」
「どういうことですの?」
「気づいてないの?」
「え?」
「ステータスみてごらんよ」
「れ レベルが」
「はあああああ? 部屋に入る前とくらべたら20も上がってるぞ!」
「まぁ そうだろうね。1体倒してみて結構経験値おいしいって気づいたんだよ。」
「で 弱いなって思ったから 最初の沸いてる部分でとりあえず足止めして重力の魔法つかって押しつぶしたの。」
「それでレベル上げに切り替えたと?」
「うん ここボーナス部屋なんでしょ?」
「違う!!ボス部屋だ!!」
「見て見なさい ボスが困った顔してるように見えますわよ さっきから動いてないですし」
「で いくらでも召喚できるなら無限に経験値もらえるかなーって ボス倒さないで召喚させ続けてたの。魔法も覚えたてで使ってなかったからどんな魔法かわかんなくて」
「無詠唱でやってましたけれど あれは上級魔法ですわよね?」
「え 中級だけど なんか威力がおかしいみたいだね。」
「もう!規格外にもほどがありますわ!」
「見ろ!ボスがまた召喚を始めているぞ!」
「さすがにMP回復待つのもめんどくさいし最後にしようか」
ふぅ やっとMP貯まったぜ しかし こいつなんで攻撃してこなかったんだ。隙だらけだったぞ。
アサミからすればただのレベル上げだったにも関わらず 俺はまだやれるぜ!っと言っているようだった!
「よし!おわらせるよ!」
今度のアサミの攻撃は アサミの得意の転移だった。
このボス部屋は天井が15mはあったのでこんくらいなら落ちたら死ぬかな?
って試しに使ってみた。
「集団転移!」
ビュンっとスケルトン軍団が転移した場所は天井スレスレの場所だった。
そこからただ落ちただけなのに もうスケルトンは動くこともできないバラバラの状態になって生命活動は終えた。
最後は魔法ですら使わずに破壊されたボススケルトン 哀れな最後だった。
しかし 経験値はうまかったらしく アサミのレベルは2上がった。
「ふぅー 終わった お疲れ様」
「お前 えげつないな!」
「なんか途中で可哀そうに見えてきましたわ。」
『お姉ちゃん つよーーーい』
『アサちゃん やりすぎだよぅ』
ふぅー 自分の強さ わかってなかった・・ こんなの怖すぎるでしょ!
ってか 殺しても何とも思わなかったのやばくない?
あー 精神耐性が仕事しすぎ。
称号 無慈悲な破壊王を取得しました。
「なんか無慈悲な破壊王とか称号ついたんだけど。」
「まぁ そりゃつくだろうな」
「性格や考え方に影響はないはずだから安心なさい」
『偉業達成のプレゼントみたいなもんかい?』
『はかいおー!』
きゃっきゃっとタマだけは嬉しそうだった。
部屋の奥を見てみると宝箱が落ちていた。
「何が入ってるのかな。」
「ん- いつもは金貨とか防具とか素材とか入ってるぞ」
「わーい 開けてみていい?」
っと 喜んで開けてみると 中から 金貨が300枚くらいと不気味なガイコツを模した杖が入っていた。
「金貨いっぱいだなぁ。」
「こんなに出るなんて聞いたことないですわ。」
「その杖もなんかレアっぽいな」
『アサちゃん 鑑定してみたらどうだい?』
鑑定: スケルトンの召喚杖 1回の召喚で100体呼び出せる。消費MP1000
「ん- スケルトン召喚が出来る杖だって」
「お前が魔王に見えてきたよ!」
「ひどい!!!私は勇者だ!」
「多分ですが ダンジョンの意思?みたいなのが宝箱の中身決めてるのではないかと思いますの」
「ああ アタシたちの宝箱の時とは明らかに中身が違いすぎる」
「んー あるかもねー。ていうか儲からないならダンジョンなんてこないだろうからね。」
「時間かけちゃったし さっさと先に進もうか」
「レベルが上がったのはうれしいですがなんか可哀そうでしたわね」
「ああ 不憫だ」
「私がわるいの!??ここと同じ敵がまた沸くシステムなら私悪くないじゃん!」
その日 アサミ達は 何の問題もなく 19階層まで進んだ。
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