第36話
ギルドに着く前にアサミはばあちゃんとタマと相談していた
「あのね タマ 聞いてほしいことがあるの。いい?」
「なぁにー。?」
「タマのステータスをいじらせてほしいんだけどいい?」
「どういうこと?」
「タマは世界に1匹しかいない種類なの だから強すぎると暴れないか警戒されたり 国の物にする!とか言い出す人もいると思うの タマは私とばあちゃんから離れて平気?」
「やだー どーにかしてー」
「じゃぁタマのステータスに隠蔽して作り変えるけどいい?」
「わかったー」
『アサちゃんのステータスもいじるんだよ あとタマの場合は念入りにガッチリと隠蔽すること!』
「お知らせさん さっきの戦闘で増えたスキルとかある?」
お知らせ:大量にありますが 忙しいようだったので報告は保留にしてあります。
また いらないスキルを覚えた時は消去してSPに変換することもできます。
「SP?」
お知らせ:さきほど覚えたスキルの中に スキル変換というものがあります。
いらないスキルを消去する代わりにSPという物に変換して こういうのがほしいってスキルがあったらSPで作り出す というものです。スキルを作り出すポイントですね。
「じゃぁ さっき覚えたスキルは非表示でお願い。あとで整理します。」
えーっと タマの方は
『アサちゃん タマの方はもう神獣部分を完全に隠蔽して聖獣部分をいじくった方が早いよ』
「わかった スキル 魔法 神獣ステとか隠せるものは隠すよ」
名前 タマモ レベル18(隠蔽中81)年齢8歳
種族 ナインテール (隠蔽中 九尾の狐)
主人:アサミ
HP 2800 MP 800 (隠蔽中 HP98028 MP49800)
スキル 主人転移 癒し 魔法 雷(弱) 水(弱) 氷(弱)
「ばあちゃん こんなのどう?見えないようにしたんだけど」
『うん これを仮のステータスでレポートとか書けばいいよ 強すぎず弱すぎずだよ』
「私のはあとでいいや・・」
ギルドに帰ってきたアサミはまた他の冒険者にからかわれていた。
「えらそーに出て行ってもう帰ってきやがった!」
「おもらしでもして着替えにきたのかー?」
「臆病者には用はねーんだよ!」
などなど好き勝手言ってくれたので
ジェシカには悪いけど 自重はやめることにした
「アサミさん もう終わったんですか?何も持ってきてないけど失敗?」
「ええ ちょっとここでは出せないんででかい広場に出していいですか?」
それを遠くで聞いていたダリアとソフィーは 『あちゃー』とかそんな顔だ。
「はっ!討伐失敗の言い訳かー?」
「おもしれー 見に行ってやろうぜ!」
「ゴブリン1匹そのままだったりしてなぁ!」
と ぞろぞろついてきた。
(もう イラっときたから全部だしていいよね!)
『しーらなーいよぉー』
(もう 目立ちたくないとか言ってられないよ!逃げたくない!勇者になるって決めたから!)
『アサちゃん・・・わかった もうやれるだけやってごらん!』
(あ・・ でも今は勇者は隠蔽しときます・・)
変わろうとしてる孫を見て とてもうれしかった。
が 最後でちょっと残念感がでてやっぱり最後はくすっと笑うのだった。
着いた先はこないだの練習場だった。
「ジェシカさん どれくらい出したらいい?あ 解体はそっちでお任せしていいかなぁ?」
「はぁ・・・ あるだけだしたらいいのでは?解体も請け負いますよ。手数料いただきますけど」
「ほんとにいいんだね?」
「はぁ・・・」
(ごめんね ジェシカさん 今日残業かもよ)
その瞬間 ゴブリンがドーーーンっ ウルフがドーーーン ベアがドーーン オークがドーーーンッ
スライムがちょろっ きのこがにょきっ
さっきの戦闘でたおした全部のモンスターが山になって出現した
「ななななああああああああああ」
「はあああああああああああ?」
「うそだろおい!!!!」
「バケモンかよ!!!!!!!」
「おいおいおいおいおいおい!」
ジェシカは 『あわわわわわ・・・』と今にも泣きそうだ。
(うん ごめんね あとでお風呂セットあげるから許してね)
『やりすぎだねぇ まぁアサちゃんが覚悟決めたならいいけど』
「これ おひとりで?」
「タマとやりました(ごめんねタマ やっぱ隠せないかも)」
「だれかギルマス呼んできてーーーーーー」
急いで冒険者がギルマスを呼びに行った。
ダリアとソフィーもこれほどとは思わず 頭を抱えていた・・・
5分後 ギルマスが練習場に現れ なんの騒ぎかと来た時だった。
後ろから冒険者のパーティーが急いで走ってきた。
「ギルマスはいるかああああ?」
「なんか用か?」
「大変なんだ 南の森のモンスターが一斉に消えちまったんだ!」
「ああ なんで俺が呼ばれたかわかった。おい お前ら いなくなったモンスターはこれか?」
「「「はあああああああああああああああああああああ?」」」
急いで報告にきた冒険者パーティーはそのまま気絶したのだった。
「確認だが アサミ お前がこれを?」
「はい むしゃくしゃしてやりました 後悔はちょっとしてます。」
冒険者はもうそれ以上アサミを煽ることは言わなかった。
こんなバケモンみたいなのにかなうわけないと誰もが思ったのだ。
(はあーーーー・・・ もう隠蔽も潮時かなぁ
とりあえず しまっとこ)
と さきほどのモンスターをぱっとインベントリに収納
また冒険者の顔が青くなる・・・
「ああああああ めんどくせえええええ」
「お前ら 解散 散れ散れ!」
と言われたので
アサミもついでに逃げようとしたら ギルマスに首根っこ掴まれて捕獲された。
「おい アサミ お前はこっちだ。ぜってぇ逃げんじゃねぇぞ!」
「ギルマス まってくれ 私とソフィーは今のとこアサミの保護者なんだ 聞かせてくれ!」
(あー 二人もかー まぁしょうがないなぁ・・短かったなこの国)
と 半ばあきらめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます