第27話
【5年前 トキさんが亡くなった時ですね。地球の神に面白いお婆ちゃんが来たという話を聞きました 上位神様講演会で】
「神様講演会っ!」
『私のことかい?』
【ええ トキさん あなたの事です そのお婆ちゃんは孫が来るまでバイトさせてくれ 孫に会いたいから転生したくないと泣きながら訴えていたそうです。】
『まぁその通りですねぇ。たった一人の家族でしたから』
「うぅ・・・ 婆ちゃん・・・。」
【トキさんの性格 善行は大したものだと神もいっていました まぁアマテラスさんなんですけど】
「大物!!!」
『そんな方と話してたのかい!』
『タマ どっかできいたことあるような・・』
【そこでトキさんの事を気に入った神は天界の食堂でバイトさせて孫が死んでこっちに来るまで見守ろう という話になったのです。】
「そこで私が死んだ時の話になるの?」
【いいえ まだ続きがあります。5年間 トキさんは天使の皆さんに食堂で力を振り絞りバイトという名の修行を始めていたのです。】
「ばあちゃん いつのまにか修行してたっ」
『ああ 確かに働いていた間 力が強くなっていたと思ったねぇ』
【トキさん あなたは神に 孫に会えるなら何でもするか?と聞かれましたね。】
『ええ アサちゃんは私のすべてでしたから』
【そこで神は 九尾の件があって迷惑をかけたっということもあって私を呼びました。】
「まさかっ」
【ええ そこで孫が死んだら私の世界の勇者一族に転生させようと】
「そこで私が勇者候補に」
『なるほど』
【まぁ ほんとはそうしたかったのですが 天界で修行してる間にトキさんは善行を続け 格が上がりすぎてしまったのですね 常連さんにオマケしてたので】
「ばあちゃん そんなことを!」
『若い子はいっぱい食べないとダメだよ。』
【まぁ トキさんも孫を見守るって言っていたので アサミさん あなたの転生体の守護霊にしようという計画が始まりました】
【九尾に夢を見せたのがその計画でいずれ アサミさんが九尾に会うよってことを教えてたんですよ】
『タマ わすれてなかったよ!えらい?えらい?』
【ええ えらいです 立派なレディですね。】
「でも 転生体は死んでしまったと」
【ええ これは私も予想外でした。まぁ 今だから言ってしまうと トキさんが神からの試練を受けている間 アサミさんのこともちゃんと視察していました。】
「みられてたの!?いつから!」
【5年前からちょこちょことですけどね。】
【それで鑑定で5年後この子死ぬんだなって知ってました。】
【転生体が出産途中でアサミさんの面接ですかね。やっぱ話してみないとわからないので】
「ええ そうですね。」
【そこに行く前に 転生体が亡くなって 私は焦りました。】
「それで緊急措置で私を若返らせての転移ってことですか?」
【ええ トキさんと再会したあなたにはとても家族愛を感じました。ああ この子なら九尾もいい子に育てられると 1500年 寝てるかひとりぼっちでぼーっとしてるかわいそうな子でしたから】
【そして あなたの守護霊になることを決めたトキさんとあなたは異世界に飛んだということです】
「タマのいた町に飛ばしたのは計画ですか?」
【ええ 何年も前からあそこで待っていたようですからね】
「勇者になったのは?」
【それは元々勇者の一族になるほどのポテンシャルをもってたので勇者に任命しました。】
「なんで教えてくれなかったんです?」
【ドッキリです】
「はぃ」
『ドッキリならしょうがないよねぇ』
【そこで予想外だったのが 魔王です 5年後に誕生するのは本当ですがそれが予定より早すぎたのです】
「ほんとは私の転生体が大人になるまでは大人しかったとか?」
【ええ その通り なのでまぁ アサミさんがそっちに行ったし 勇者が誕生しますって言ってるし】
「まぁ 誕生してますけど・・」
【なので 転生体に任せるより アサミさんに任せた方がいいと思いました。】
「まぁ 言ってほしかったですけど しょうがないことですね」
【ええ あなたもトキさんと同じ善性の人間です たまにやらかしてはいるようですけど】
【なのであなたにお願いしようと思います】
『アサちゃん 責任重大だよ!』
「うーん 大役だけど もうやるしかないよね」
【ただ 厄介なのが神託を下した神殿と各国ですね】
「ああ 勇者捜索とかです?」
【いえ もっと悪いです】
【勇者召喚です】
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