第7話

ばあちゃんのシャンプー成金生活 孫に見破られていた。




「とりあえず きょうの予定は冒険者ギルドと町の値段調査だね あと勇者問題か


 ミュー様に連絡しないと。」




『アサちゃん やめときな!』




「なんでさー 勇者とか聞いてないもん!すっごい怖いじゃん!」




『アサちゃん まだ7時だよ!神様だって寝てるってぇ。』




「ばあちゃん生前 5時に起こしてたよね・・その後体操付き合わせてたくせに・・」




『だって ばあちゃんはね アサちゃんには健康でいてほしかったんだもの』




「ん- じゃぁ 夜に連絡することにしよう。」




『そうだねぇ んじゃぁ寝起きだからお風呂入っておいで 受付にウサ耳嬢ちゃんいたよ』




「あーい ばあちゃんはいかないの?」




『ばあちゃん お風呂入れないよ でもいつか熱海に行ってみたかったねぇ。』


「う・・ ばあちゃん・・ この世界で温泉見つけたら絶対行こうね!私の体使えばいいから!」


『ばあちゃん 目から塩水出ちまうよ アサちゃんはいい子に育ったねえ。』




「はっ 恥ずかしいこと言わないでよっ もう 私行くからねっ!」




アサミは顔を赤くしながらそそくさと受付に行き お風呂代金を払うとお風呂場にかけていった。




『アサちゃん ツンデレってやつだね』




孫の成長に一人感動しているトキであった








「ふぅ ばあちゃんってばいつまでも子供扱いなんだから 参っちゃうよ。」


アサミがお子ちゃまボディを洗おうとすると ここには 備え付けの石鹸すらなかった。




「うがああー ばあちゃんの言う通りだ シャンプーリンスだけじゃない 石鹸もかぁ。【異世界買い物】なになに 高級お風呂セット これでいいかなっと。」




ストアに注文すると空中にビニール袋に入った あっちの世界ではアサミが高くて使えなかったレベルのシャンプーなどが出てきた。




「マジか やるじゃんストア これすごい高いやつだ。」


ルンルン気分で自慢の長い黒髪を洗っているとトントン っと誰かに叩かれた気がした。


「ふにゃ?だれ?」




「嬢ちゃん ちょっといいかい?それ何してるんだい?」


「ふぇ?」


と 振り向きながら目を開けると


「あああああああああああああああああ 目に入ったぁああああああああ」


と シャンプーが目に入って悶絶しているアサミを見て話しかけてきた人物が焦る。




「おっと ごめんね 嬢ちゃん ほら水だ。」


「ありがとうございまっす。ふぅ痛かった。えっと お姉さんは?」




見ると 175cmくらいの褐色の筋肉質のお姉さんが笑って挨拶をしてくれた。




「アタシはダリア この宿で仲間と泊ってる大剣使いさ!冒険者なんだ。


お嬢ちゃんはパパと来てるのかい?まだ10歳もいかないだろうに偉いなっ!」




見かけはAカップのアサミはグサッと胸をおさえる。やっぱりこの世界でも胸は大事らしい。


「私はアサミ 昨日この町に来ました。15歳ですよ!」


「わっ 悪かった まだ子供だと思ったんだよ。」と胸のあたりを見て不憫そうにアサミを見ていた。実際 ダリアは体も引き締まっていて胸もとてもでっかい。地球ではモデルとか海外の映画で人気の出そうなスタイルをしていた。




「む・・胸か・・・ そんなに胸がいいのかあああ 」


「なんかごめんよ 嬢ちゃん で聞きたいんだけど そのあわあわなんだぃ?」




ダリアはアサミのお風呂セットが気になって声を掛けてきたようだ。


「これは ボディソープ シャンプー リンス コンディショナーといいます ボディソープで体を洗って これで髪を順番に洗うとスベスベ サラサラになるんですよー。試してみます?」




「いいのかい?悪いね ワガママ言っちゃって。」


「いいえー これ売ろうか迷ってたので 使用感とかあとで教えてもらえると助かります。私は先に上がるのでー。」


「ああ 感想ちゃんと伝えるよ! また後でな アサミ!」


カラっとした笑顔で送り出すダリア それに笑顔で応えるとアサミは部屋にスタスタ戻っていった。






お風呂場ではダリアが自慢の体にボディソープを塗って体を洗い始める。


「こ これは 石鹸かぃ?!なんてスッキリするんだ。 で こっちはっとしゃんぷぅっていったかな これもいい アイツにも言ってやろうかな?いや 秘密にしといても面白いかも。」




と イタズラっ子のような笑顔で笑うのだった。

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