第3話お祭り

私の村では変わったお祭りがある。


そのお祭りと言うのは動物の血をかけ合うことだ。


生きた動物を包丁で切り刻み、血をかけ合う。


たくさん血を浴びれば浴びるほど、健康に。また不老不死になれるという言い伝えがある。


昔は罪人を包丁で切りけて、その血を浴びていたらしい。


このお祭り。


実は血を浴びるだけではなく、殺した動物の頭を剥ぎ取りお面として被る。


また残った動物の死骸は洋服に縫い付ける。


そして踊る。


皆で踊り狂うのだ。


その姿を見た部外者は、きっと恐怖で逃げ出すに違いない。


祭りの後は、毎回同じ夢を見る。


動物の絶叫する姿を。


怒りに満ちた目を。


きっと私たちはロクな死に方をしない。


でもやめられない。


祭りは村の大切な行事だから。


そして何より私は楽しいのだ。


切り刻む快感を。


面を付けて踊り狂う悦びを。


私はもう戻れない。


化け物になってしまったから...








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る