第14話 クールビューティな美少女とおっぱいさん

日曜日なのでこっそりと二話目の投稿・・・


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 NOTスキルの俺とは違い明石ちゃんはと言えばもちろん探索班、それも


「初めましてでいいのかな?(キラッ)僕は工藤透、明石さんとはクラスメートになります(キラキラッ)」

「えっ、このイケメンなんなの?金髪でも無いのに無駄に光るんだけど?」

「ゴフッ!ゴホッ、エホッ……くっ、ふふふっ、やっぱり透のキラキラエフェクトは俺以外にも見えてたのか」

「優は笑い過ぎじゃないかな?」


 あのハーレム野郎と一緒に行動するらしい。

 ちなみに明石ちゃんの他にもクールビューティな美少女とおっぱいさんを引き連れている。笑ってるのはイケメンとは別ベクトルだけどそれはそれでモテそうな男子だし。


「明石ちゃん、お兄さん信じてるからね?もしNTR展開とかになったら読者辞めちゃうからね?大丈夫?昨今BBSとかで大炎上する事もおおいんだからね?」

「何の話なんですかいったい……BBSじゃなくてBSSって言いたいんですよね?ちなみに工藤君はホモなんで恋愛的な問題はないですよ?」

「ブフォッ!クラス女子からも透はホモ扱いされてたのか」

「違うからね!?ただあまり女の子に興味が持てないってだけで!て言うか明石さんって教室ではそんな毒舌キャラじゃなかったよね!?」


 女の子に興味が持てないのとホモの境界線が俺にはイマイチ判別できないんだけど何となく安心した。

 ……てことは美少女とおっぱいさんは地味な感じの男子狙い……いや、こいつはこいつで普通にイケメンなんだよな。


「まぁ冗談はこれくらいにして……みなさん、姪っ子をよろしくおねがいしますね?」

「冗談だって言ってるわりに僕に対するその警戒心は一体……本当に違いますからね?」

「そうよね、工藤くんは玻璃洲くん一筋だものね?」

「いきなり無関係を装ってた人間に対してのフレンドリーファイヤは止めてもらってもいいですかね?あと透、満更でもなさそうな顔は止めろ!」


 なんだろう……このおっさん一人を置いてけぼりに和気藹々とした『いかにも』って感じの青春群像劇。思わずダークサイドのフォースに目覚めそうになったよ。

 ああ、もちろん『姪っ子』って言うのは明石ちゃんが言い出した『お母さんのお兄さんの奥さんの親戚のお兄さん』、二人で話してても不信に思われない為の設定である。

 そして姪っ子、薄い本とか肌色の多いDVDとかでよくある設定だよね?俺の心が穢れてる?否定はしない。


「とりあえずイケメンだけみんな氏ねばいいのに」

「この人いきなり物騒なこと言い出したんだけど!?」


 思ったよりノリの良いイケメンである。

 ちなみに、ちらっと見た感じ探索班のメンバーが刀っぽいものを持ち歩いてることを気にしてはいけない。

 ちょうど選択授業の剣道で使うために居合刀を仕入れてあった?そんな馬鹿な事があってたまるか!と思ってもツッコミを入れてはいけないのだ!

 てか見せてもらった居合刀、模造刀じゃなくて普通の日本刀だったんだけど?刃引きされたてたのを研ぎ直した?刃引きされていた形跡が皆無なんだけど?


 そんな彼らの見送りを済ませた後は俺も雑用班に混じっての伐採作業開始である。

 ……斧を持つのも木を切るのも初めてのはずなのに何となく斧が手にしっくりと馴染むし適切な方法が思い浮かぶのは何故なんだぜ?

 そして懸念だった切り倒した木材の運搬方法、俺以外の全員が……何だっけ、ほら、インダストリーみたいな感じの名前の能力!製造業みたいな能力ってそれはそれで凄まじいチートっぽいけどさ。

 でも異世界人には意味がわからないから役立たず認定されて追放されるらしい。

 普通なら理解できない能力を持った人間は手放さないよね?『奇貨居くべし』って秦の始皇帝の時代から言うじゃないですか?


 そしてそんな理由だけで俺に気をかけてくれてる明石ちゃんはとてもいい子なのである。……いや、いい子かそれ?ただの実利目的じゃね?

 ちなみに『インダストリー』続いて『ラジバ○ダリ』でボケようかとも思ったけど、どうして今になってソレを推すのかちょっと意味がわからないので控えておいた。

 まぁあれだ『インベントリ』って言う、人によって容量にはかなりの誤差があるけど、どこかに物を入れられる……魔法?みたいな力をもっていたので丸太を持ち上げて運ぶ必要は無かった。

 そう、問題は無かったんだけどさ!また俺だけ仲間ハズレとかマジでこの世界、おっさんに厳しすぎではないだろうか?いや同じおっさん、むしろ俺より何倍もおっさんである教員の人もインベントリが使えるみたいなんだけどね?


 俺の切り倒した木材は近くの学生さんが『こいつ、マジつかえねぇな……』って感じで処理してくれたんだけど非常に心苦しい。

 そ、その分斧を振り回すの頑張るからね?ご飯減らすのとかは勘弁してね?

 ちなみにその日、森に入った探索班であるが……普通にデカい鹿とかデカい猪を仕留めて持って帰ってきたと言う。


 鹿……軽トラサイズ

 猪……牛サイズ


 だったんだけどね?それ、本当に鹿と猪で合ってるの?

 解体作業は食堂の裏手で解体スキルを持った食堂のおばちゃんがするらしいので見学に行ったんだけど、当然の様に放送禁止レベルで血湧き肉躍ってた。

 そしてパック入りの鶏の胸肉の切り分けくらいしかしたことのない俺がどうしてだか解体作業が出来る様な気がした。

 もちろん自分から言いだしたりはしないけどね?せっかく獲ってきてくれた獲物を駄目にしたりしたらただの役立たずより顰蹙を買っちゃうもん。あと解体が出来たら出来たでどうして出来るのか説明がつかないしさ。

 繰り返すが目立つ行動は良くないのである。

 ちなみに猪も鹿もそこそこ野性味のある味……つまりちょこっと匂いがきついけど久々の新鮮な焼いたお肉はとても美味しかったです!

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