優璃の気持ち
それ以上の事を聞く事ができずに私は
ホントに些細な事で好きあっていた二人の思いが揺らぐんだ。それにこのままだったら二人が別れちゃう。
少しの間だけ悩んでから
でも、呼び出し音が鳴るだけで出ない。アルバイト中なんだろうか?
『あとで連絡を下さい』とメッセージを送ってスマートフォンを机の上に置く。
午前中はずっと
気がついたらお昼前になっていて、慌ててご飯の準備に取り掛かる。
時間もないから余っていた野菜と豚肉で野菜炒めを作る。ご飯は冷凍していたものをレンチンする。
お昼になっても
一人で昼食を済ませて自分の部屋に戻ると丁度鳴っていたスマートフォンの着信音が途切れた。履歴は
すぐに折り返して電話をかける。
「もしもし、
『なに?
「
『何かあったとかじゃないのよ』
「それなら、仲直りしてください」
『どうして
「いえ、私が二人に仲良くしていて欲しくて……」
『そう……でも、今はお互いに距離をおいた方がいいと思うの』
「本当にそれでいいんですか?
『良いも悪いもそれを決めるのは
「それはそうですけど……」
『なら、もう私達の事は放っておいて』
「そんなこと言うんだ……」
素直じゃない
「じゃあ、
『っ、そ、それは
「それは……、信頼ですか?
『私は
「なんですか、それ……、私の気も知らないで……」
『それって、どういう事?』
「私はっ、
『それって、
「あっ……、も、もう、切ります」
『あっ、ま、プッ・ツー・ツー』
口にするつもりのなかった想いが口をついて出てしまった事で慌てて通話を終えた。この気持ちは誰にも伝えるつもりがなかったのに……
スマートフォンをマナーモードにして机の上に投げ出し、ベッドに突っ伏して枕に顔を押し付けて「わあぁ〜〜〜〜っ」と叫んだ。
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