反応
僕の変化はそれ程の間をおかずクラスメイトに受け入れられた。と思う。
五時間目が終わって
「
「少しなら」
「カラオケ行かね?」
「少しって言ってるのにカラオケはないっしょ」
「あ、それもそっか」
「別に警戒しなくていいよ。
「そうそう、この前までパッとしなかったのに急に変わったからさ」
「絶対、なんかあったでしょ?」
「えっ、そうなん?それ、面白そう」
矢継ぎ早に声をかけてくるけど女子は僕が変わった理由に興味があるみたい。男子は女子がいるから集まってきただけじゃないかな?
「
「俺?そうだなあ、少し気になるかな」
「そうだよねえ」
「じゃあ、放課後残ってね
「お〜い、そこ席に着けよ」
六時間目の開始を告げるチャイムが鳴る前に数学の教師が入ってくる。
「は〜い」
「せんせー、早いよ〜」
皆んな、それぞれの席に戻って行く。
「
「ん、なんで?」
「お節介かと思ったけど少しは皆んなと仲良くなれるかなと思って」
「ううん、ありがとう」
授業開始を告げるチャイムが鳴って、僕はこの日最後の授業に集中する。
◇
「じゃあ、聞かせてもらおうかな
最初に僕に声をかけてきた女子、
ショートヘアの元気な印象。
「そうだよ、一体何があったらそんなに急に変わったの?」
ロングヘアのおとなし目な感じの人。
「あ〜、待って待って」
パタパタと足音を立てて走ってきたのは
ミディアムヘアの女子。
「お〜、俺らも混ぜて」
「
あと15分程で4時。
「それで、
皆んなの視線が僕に集中する。
「その前に初絡みだし、自己紹介しよっか」
「あ、そうだね」
その後、自己紹介を簡単に済ませて僕が変わった原因を話す事になった。
僕に彼女ができた事が理由だと知った女子はきゃーっと黄色い声をあげ、
「俺、そろそろ部活に行くよ」
「あ、僕もそろそろ帰るね」
「じゃあ、私たちも帰ろうか」
「そうだね〜」
「俺も部活行くかぁ」
珍しく賑やかな時間を過ごしてから家に帰る事になった。
こんな風に放課後をみんなで過ごしたのは小学校以来だったかも。
部活に行く
「
「あ、やっぱり分かる」
「うん」
「まあ、皆んな静観してるよ」
「そうなんだ」
「でも、
「変かな?」
「良いんじゃない。そうやって他人とも関わっていければ」
「そうだね。ありがと」
「ああ、じゃあ俺、こっちだから」
「うん、また明日」
下駄箱で靴を履き替えて
いつもより少しだけ遅い下校。
でも、悪くない。そう思えた。
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