愚か者?
今日は朝から変な目にあったから学校でも何か無いかと身構えて過ごしたのだけれど何事も無く放課後を迎えた。
いつもの様に部活に向かう
◇
「ただいまあ」
玄関の鍵を開けて家に入る。誰もいないのは分かっているんだけど癖になっていて『ただいまあ』と言ってしまう。
これで返事があったらホラーだなあ。まあ、そんな事は当然無いんだけどね。
「ただいま帰りました」
僕が家に帰ってから一時間ほど後に
「おかえり」
リビングのソファーでソシャゲをしていた僕は顔を上げて
「すぐに夕飯の用意をしますね」
「先に着替えて、ゆっくりで良いよ」
制服のまま夕飯を作り始めそうだったから着替えてくる様に促してみた。そんなに家事を優先しなくても良いのに。
「そうですか、では、買ってきた物を片付けてから着替えてきます」
「うん」
それに関しては僕の出る幕はない、完全に役立たず。どこに片付けるのかがわからないから仕方がない。あ、普段からやれっていう事ですよね。でも、僕がそういう事をすると
「ホント、できた
「何か言いましたか?」
「ううん、なんでもない」
「そうですか」
心の声が漏れてたみたい。でも、ホントにできた
「それに美人だしなあ、多分、モテるんだろうな。僕と違って……。はぁ」
嘆いても仕方がない、努力を続けている者とそうで無い者の違い。そんな事はわかっている。けど、つい卑屈な考えが頭によぎりそうになる。
はぁ、ソシャゲに集中しよ。
◇
さっきから
だって、私の事を『できた
頬と胸のあたりがぽかぽかとする。これはきっと感謝の言葉を素直になれない
そう自分に言い聞かせてお肉、お魚、野菜と順に冷蔵庫に片付けていく。今はちょっと照れくさくて
美人!?今、
そんな風に思われてる事に頬が熱を帯びる。嬉しい、けど恥ずかしい……
あの後、なんとか平静を装って部屋に行って着替えと一緒に頭を落ち着かせる。冷静に、冷静に。私達は家族なんだから。
この時の私は、義理の兄妹である私と
◇
「ご馳走様」
「はい、お粗末様でした」
さて、食器を流しに持っていって部屋に戻ろうかな。
「ところで
はっ、テスト!?
「その顔は忘れていましたね?」
「ソンナコトナイヨ……」
「本当は?」
「はい……、忘れていました……」
そういえばそんな時期だった……、すっかり忘れてた。
「まさか、テスト範囲が分からないって事は無いですよね?」
スゥーっと僕の視線は
「分かりました。今日からテストまでの間、私が
「いや、それは、悪いというか……」
「このままだと、補習もあり得ますよ?」
「んっ!?」
僕は
「よろしくお願いしますっ!」
僕はビシッと音がしそうな勢いで
はい、役に立たないプライドなんて要らない。それよりも補修を受けないことの方が重要。ソシャゲの時間が減る。
「はい、それでは片付けが済んだら始めましょうか?」
「ああ、お願いする」
◇
僕のとりあえず詰め込む勉強と違って理解を積み重ねていく様な勉強だった。理解してから次の問題に進む事で応用力が身に付いてくるという教え方だった。まあ、僕が公式をきちんと覚えていなかったりで
====================================
明日からちょっと忙しくなるので更新ができないかも知れません。
すみません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます