誕生日プレゼントは寧々?

「お誕生日おめでとう!」

 今日は、俺の誕生日だ。

 綺麗にラッピングされた小さな袋をもらって開ける。

「ん? これは何」

 薄くて、小さくて、透明だ。

 どこか、花びらに似ているような。

「私の唇の皮だよ。本当は私をあげたかったんだけど、それができないから私の一部で我慢してね」

 俺は嬉しくて、強く寧々を抱き寄せた。

 寧々自身の身を削って、俺のために、俺のためだけに用意してくれた。

「ありがとう! 一生大切にするよ」

 毎日ポケットに入れて持ち歩くか。

 いや、なくなるといけないから鍵のしまる引き出しに入れて、間接監禁するか。

 どれも最高だな!

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