他の女子に文房具を貸したら

 学校からの帰り道、寧々と並んで歩いていた。

 なんだか、寧々が怒っているように見える。

「寧々、何かあったか?」

「今日、他の女子にペンと消しゴム貸したよね」

「うん。筆箱忘れたから貸してほしいって言われて」

 それがどうかしたのか。

 次の瞬間、予想だにしなかったことが巻き起こる。

「貸したペンと消しゴム出して!」

 急に怒りをむき出しにする寧々。

 俺は慌ててそれらを出した。

 寧々は、それらをひったくるように俺から取り上げると、狂ったように舐め回し始めた。

「おい! ちょ、寧々! 何をしている!」

 寧々は、一瞬だけ視線をこちらに向けると言った。

「私以外の女子に貸したものは除菌しなくちゃね! 

 俺はその光景に、興奮を覚えた。

 寧々が、俺の言ったことを実行している!

 これぞ、俺の求めていた刺激的な愛。

 

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