第2話 いか〇たファミリー紹介と旅立ち、そして弾け飛ぶ
それでは、そろそろ今世における"イカ
父、イゴール
この魔境の森と隣接する辺境農村における、守人班の中でも武闘派のトップハンター。
なにしろ、普通の村人たちが単独で行ったら帰ってこれない、自殺行為だ!といわしめる魔境の森の
普通の人は、魔物に見つからない様にする魔境の住人ともいえる、深淵層の巨大魔蟲だろうと巨大ワームだろうと、鬼の形相になっては剣一本、身体一つで乱切りにして渡り合える
また、国からマーダーライセンスもらってるんじゃねーか?疑惑もあるぐらい、繁盛期の街道にあらわれる賊なんて、襲ってきたと同時に冷徹に容赦なく有無を言わさずに
母、マクローリン・リーロ
父イゴールを尻に引ける女傑サマ。
この世界における、自分の
お得意技は"怒りの右アッパー"、これが炸裂すると天空にふっとばされる(コワイ
最近は、お年めいてきたため威力が"物見やぐらの天井程度"になってしまったのを嘆いている。(ナニソレ
普段は農作業や魔境の森の浅い箇所で、野草や薬草獲りなどしているが、たまに迫りくる魔獣をその拳で
持って帰ってきた獣をどう検分してみても、脳天一撃しか傷跡がない……
ま、まぁ?毛皮も売れてウッハウハ‥‥‥いや、やっぱ
そりゃぁ、その放たれる拳骨は、受けると"痛っ"ではなく"イッテェ!!"かつ、とてつもなく"重い"けどさ……というか、殴られたこちらが生きているのは"愛の拳"だかららしい。納得いかねぇ……
上の兄者、トゥカー
見た目、爽やか青年でちょっと知性よりな見た目かな……そうかも?やっぱ見た目だけインテリ風?な感じの細マッチョ。
そんな上の兄者は、父にあこがれたのか、剣を振るうのが大好きの剣術が大スキーな兄者だ!
(ただし、下の兄者には武器全般の才能ではめちゃくちゃ劣るけれど……)
父より指南を受けた剣術で、魔境の深淵部を散策できる
さらにいえば、護衛時には絡め手で相手を翻弄させれば、父と二人で賊の100人だろうと容赦なしで談笑しながら首狩りしてたよ?感覚オカシイ。
上の兄者の嫁、義姉、ベラータ・ターラ
上の兄者ことトゥカーのお嫁さんだ。元、お隣さんでもある。
一応、我が家の跡取りとなるトゥカー兄に嫁ぎに来た
見た目、お淑やか系な一般人枠かと思いきや、活動的で家事パーフェクト人間で、村一番の
いやね、トゥカー兄がキャラバンの綺麗どころのオネーサンとイチャコラしてたのを一緒に目撃したときの"次に捌くの、あれ?"と、その表情と雰囲気と言ったら恐怖で玉ひゅんモノ(あ、玉なかったわ)であった。
いつもは母と一緒に農作業と魔境の森に入っては野草や薬草の他に、母が仕留めた魔獣や動物をさっくりと解体しては、お肉にしていただけています。(断面がきれいすぎるんですけどね……
甥、パナバ
どこの部族名なんですか?と思ったが、幼少名と年少名が違うので、この時だけの名だ!
賢いのかどうなのかは、よくわからんが、空気はどうも読めてる。
特に、自分のカーチャンの機嫌取りがうますぎる。
誰に逆らっちゃいけないか、わかってやがるな、こいつ……
なお、
下の兄者、ベリガル
上の兄者のトゥカーとはかわって、読書好きで魔法スキーな魔法主体のお方。
見た目は痩せのもやしっ子。なのに、どうみても筋肉はついてるところはついてる奴で、洗練されてる奴ともいう。
あと、上の兄者に魔法や魔術で勝てたところを見たことが一切無いが……ん?
成人を迎えた時に、幼馴染の村娘の姉御と一緒に村から出てったぞ!
たまに届く手紙によれば、それなりに
まぁ、剣術に関しては、何故か我が家随一というか、村一番だったから、家族一同、あんまり不安にはしてない。
なにせ、魔境の森の深淵部で調べたい事あるからと、剣持たずにそこらに落ちてた木の棒をひっさげて
そして末っ子の長女となるワタクシこと、ラーマ・マーラ。
成人を迎える前に、魔境の森、深淵層も含めて全域踏破してきました。
とてもとても余裕ではあった……が、深淵部にいくと、でっけードラゴンフライとか、空飛ぶムカデ?アノマロカリス?とかもいたりで、"ここ、魔境とかじゃなくて、腐界なんじゃ?"という、剣と魔法のナーロッパ世界とは世界観がまったく異なる、某御大様の様な世界観ファンタジーなんじゃないかなぁと思いました(まる
まぁ、魔境部には普通に西洋風のドラゴンさんもいましたし、ちょっと気合こめた魔力がちょろっと放出しただけで、尻尾巻いて逃げていったぐらいでしたが……うむ、これは魔力トレの成果はあったという事だな!
えーと……以上だ!!
あと、我が家というか、農村の人達は"天魔族"という一族らしい。
ご先祖様たちが放浪の末に、この地に到達して領主に迎え入れてくれたお礼にと、魔境の森から溢れ出てくる魔獣を討伐する任をうけもつ形になっては代々つづけているらしい。
なお、天魔族とか言われているが、魔人とかと獣人とかと同じで、亜人の一種族を表すだけで、魔王とか魔族とかとは何ら関係がない。魔がついてるけれど魔人も関係はない、一応ね。
じゃぁ、天魔族ってそもそもなんぞや?と言われても、そういう一族ってだけで、それ以上はサッパリサッパリ。
ネーミングも、女性だけ「ー」つけたミドルネームみたいなの付けるぐらい?
身体的な特徴を言えば、角とか耳がとんがってるとかそんな目立った特徴は無く、肌の色はアジア系?ヒスパニック系?アフリカ系?みたいな感じでメラニン色素がちょっと濃い肌色なぐらい。
なのに、髪の色はいろいろいありまして……、青色もいれば赤色も、変わったところで桃色だって普通にいるから遺伝でもなんでもないっぽい。
ただ、血縁の家族が全員黒髪の中で、自分だけが唯一の銀髪という特徴なので、かーちゃんからは"わたしの娘だって、一番わかりやすくて良いね。"と言われていた。
そらそうやろうね、村中探しても銀髪は自分だけだったし。
今日も今日とて、その銀髪を
モデルは東の方で敗け
あと、農村にてトップ集団の戦闘力を持つ我が家の
魔法オタクの下の兄者のベリガルで、二番手が父のイゴール、ドンケツが剣術スキーな上の兄者のトゥカー
剣術スキーな上の兄者のトゥカーで、魔法オタクの下の兄者のベリガル、んで、放出系がほとんど使えない寡黙な父イゴール
という、わけわからない強さランキングです。
カーチャンも武闘派で魔術つかえなかったけど、なんでうちの家系に放出系の魔術が?と思っていたら、どうも母型の父親(じーちゃん)の系では、バシバシつかえて魔物相手にヒャッハーしてたらしく(逸話がゴロゴロ出てきた)たぶんそっちからかな?とか何とか。
というか、その母方のジーちゃん(自分たちが遊びに行くと飄々爺)が喜んで下の兄者に教えてたな。何というかホッコリな場面なんだろうね。あたり一面が草原から焼け野原に変わってなければね。
んで、そのランキング順番の内容から、兄者たちに言いたい事があったのよね。
それは"趣味と実益が反対やろ、それ……"と言いたくなった。というか言った。
あえてそういうツッコミを入れたら、どっちの兄者も"サックリと出来る方は面白くない"でバッサリと切り捨てやがったよ。
なにせ、兄者二人ともが、"みればだいたいわかる"といって、剣術スキーな上の兄者は魔術完コピするし、魔法オタクな下の兄者は剣術完コピしてくる始末。
もっといえば、さらにアレンジしてきて、複合魔法やら、いくつフェイント的なのいれてるの?剣術の動きまでしてきやがる。
どれも、"思いついた"からやってるだけとか……天才ってこれだから困る。
まぁ、それ以上に最凶なのは"つべこべいってんじゃないよ!"と意識外から繰り出される、かーちゃんの"怒りの右アッパー"だ。
それだけで、うちの家では安泰であり、十分なのである。
それでも一般的な普通の人たち(我が農村の一族以外)だと、魔境の森の浅い部分ですら徒党を組まなければ精いっぱいなのに、さらに奥にある深淵部に一人で歩ける親父や兄者たちを基準としてみても、村人の武闘派衆の全員が十分すぎるぐらいに
なお私は、カーチャン直伝のステゴロ最強として、剣術はそこそこ、魔術もそこそこ、教会(集会所)での学術もそこそこ、という格好で通している。一部からは、温かい視線を感じる事はあるが、大丈夫なはずである。
───────────────
ラーマです。
月日は巡って、そんな私も無事に、成人となる16歳を迎えました。
成人を迎えたという事なんですが、似たように成人した村娘たちは、幼馴染と結婚をして家庭を作っていたりするのがチラホラといたりもします。
まぁ、自分にはそういう幼馴染とかいう存在はいませんでしたがね。
何時も構ってくる奴らといえば、クソガキどもの相手ばかりだったような……?
アイツラ、性懲りもせずに何度も何度も何度も何度も何度も、胸部の事情(ギリリ)を馬鹿にしやがってきてたっけか。
そんなこんなの中、自分としては"ナーロッパ辺境農村あるある"における、長男以外は自分の家庭をもって独立するか、働きに出るかの二択しかない中で、後者の働きに農村を出るという選択をしました。
まぁ、家の中が手狭になりつつあったっていうのもありますが……ね?
そもそも、真夜中に上の兄者と義姉さんたちの、幸せオーラ全開の音が漏れ聞こえてきた時はね、当初は微笑ましくもデバガ……コホン、聞こえてないふりしてました。
が、それがほぼ毎日つづきますとね……
"もう聞きたくねぇ!"とか"情操教育もあったもんじゃねーよ!"と、なってしまうものなんです。そうなれば"こんな色声の聞こえる所に居られるか!俺は出ていくからな!"というフラグを立てざるを得なかった訳で……(もう聞きたくない
察してほしい、この苦行を。
褒めてほしい、数年絶えたこの私を……(悟った目
それで、今現在、玄関前で家族に見送られているのですが、
「ラーマ、いちゃやー!」
「こら、バナパちゃん、ラーマお姉ちゃんが出立しづらくなるでしょ?」
3歳になる甥っ子ヤベェ……超可愛すぎて死ねる。
出立するのやめよっかなぁ……ってなるぐらい、破壊力バツ牛ンだわ。
「本当に行くのか?」
「ラーマなら、嫁ぎ先ならいくらでも準備するわよ?それに、女の子の一人旅は……」
「母さん、女一人旅っていうけどラーマだよ?心配するだけ無駄ッゲフゴフ、いきなり
「チッ…」
実はですね、ワタクシ、収穫祭におけるステゴロ大会(男性の部門に交じって)で、3年連続チャンピョンなのです。
つまり、主にステゴロに関しては、我が家でトップというか、農村でトップになってしまいましてねワタクシ。オーーホホホホホホ
ぶっちゃけた話、師であるカーチャンに"アンタに教える事はもうないよ。あとは磨きまくるだけ"と言わしめて、"アタシを超えていきな!"と、久しぶりに出場したというトーナメント決勝で対決することになって、普通に勝利を収めました。
いやぁ、ワタクシが1番になり、カーチャンが続いて、その他の農村の方々と、こんな具合になっちゃいまして……イイノカ?ソレデ男衆ドモよ……
なお、後で聞かされたことだが、カーチャン数年間は連覇王者だったらしい。
その出場を辞める為に敗退させたトーチャンもすごいけどさ……
えっ?それがプロポーズだったの?アタシを倒したんだから、旦那として認めるだって?何その逆プロポーズ……
って、うちの家系、脳筋すぎやしないか……?
閑話休題
とりあえず、ツッコミ的に余計な事を言いそうだった上の兄者には気づかせない速さで竜頭拳の一撃を
「どうしても、いくのか?」
「オトンも心配?けど、ワタシとしては、村の外の世界とか見てみたいってのもあったから」
「……そうか」
村の外を見てみたいというのは、半ば嘘ではない。
きっかけは、兄者夫婦の夜の営みを、これ以上聞きたくないっていうのではあるけれどさ……
と、黙って手渡されるバスタード・ソード。
オトンが整備したのか、
「えっと、これは?」
これぶん回して剣術特訓をさせられたけど、結局はオカンのステゴロを伝授されるばかりになってしまって、これ使わなくなってオトン、寂しい顔してたっけか……
それを思い出したら、無碍にも出来ない訳で。
「これはお前のものだ。路銀の足しにでもしておけ」
「……うん、そうする。ありがと」
何年ぶりかの再会になったけれど、腰に回して取り付けておく。
うん、これはこれで剣士風に見えなくもないかな。
「ラーマちゃんが出ていくと、寂しくなるわねぇ」
「大丈夫ですよ義姉さん。姪っ子か、甥っ子が増える頃には、一旦帰ってこようとは思いますよ?」
「!?も、もうっ!!ラーマちゃんったら!」
そういいながら上の兄者、トゥカー兄の背中を強くバシバシ叩いているけれど。
トゥカー兄、辛そうだけど、強く生きろ?さっき言いかけた言葉の仕返し分でもあるからな。
「落ち着いたら、手紙を出すのよ?」
「では、気を付けていくんだぞ」
「王都にいったら、冒険者になっているベリガルを訪ねなさいね」
「馬鹿な事して、周りに迷惑かけんなよ?」
「うっせぇ、じゃ、行ってきます!」
そうして、家族に見送られて、農村を旅立つのであった。
──────────
村からすぐ出た
あれ、成功してポップコーンとして作れる爆裂種が完成した。
そして、その品種は"新たに豊穣の女神様から下賜された品種"とか言われるようになって、あっちこっちで取り合いになるぐらいにすごい事になったのは、懐かしいおもひで……
今は安定供給できる様にと、各領地で栽培が始まったけど。
その道の反対側には、いつもとかわらぬ背丈ほどある小麦?中麦……大麦?が生い茂っている。
そんな農道街道をのんびりと歩きだしてたら、背丈より高い麦畑が揺れたかとおもえば、そこからクソガキと、ちびっ子たちが現れた。
これはあれか"勝負をしかけてきた!"という奴か?!と身構えたら、そのちびっ子たちから
「ラー姉ぇ、いままでありがとー」
「楽しかった」
「結構、面白かった」
「また、帰ってきたとき、遊んでくれたら……うれしいかな」
「……ん」
「ほら、ボル」
「ん!」
三者三様の言葉を頂いたあと、クソガキからおもむろに渡される水晶みたいな首飾り。
「えっーと、これは?」
「やる」
「ボル!!ちゃんと渡しなよ!」
「それね!みんなで作ったの!」
「ほら、姉さん出ていくっていうからさ、ボルの奴が提案してさ」
「通しの紐とかは、ちびっ子たちが作ったんだ。ほら」
「おねーちゃん、いままでありがとう!」
あっちこっちから自分の主張ばかりの言葉を投げつけてくる。
えーっとまとめると、クソガキの案でちびっ子たちがつくったサプライズってやつか……なるほど。
……おいちゃん、泣きそうになるじゃない
「うん、ありがとう……」
と思ったら、何かこそこそしだしてた。
「ほらボル、他にも何か言う事ないの?」
「そうだぞボル」
「ボル兄ちゃん、がんばれ!」
「がんばれ!」
いや、全部聞こえてるんですが……えーっとこれはどういう?もしかして、もしかするシチュエーションでしょうか?ん?
「……チビ姉の
そう叫んでは麦畑に逃げ込んでいった。
ああ、わかってたさ、わかってたさぁ!このクソガキ大将はいつもいつもいつも!!
……よし、その喧嘩買った!
「んだとゴルァ!!!もっぺんいってみろやぁ!!」
そうして、麦畑内において鬼ゴッコがスタートした。
「はぁ……」
「ダメだったかぁ」
「ボル兄ちゃんのいくじなし」
「あれじゃ、もう無理だよねぇ」
「「ねー」」
────────────────
鬼ゴッコをさっくりを終わらせて、愛のゲンコツを放っては旅立ったその日のうちに、やってきました魔境の森の
いやぁ、王都とか領都とかは、
大豊作で農作物の卸しに人夫が足りないってんで、家族総出状態で領都にわっしょいと運び込むために移動したもんさ。
護衛のオヤジ様の容赦ない蹂躙劇(カーチャンの前で張り切り過ぎ)があったり、お手伝いに来てくれたお隣さんの姉さんと、幼馴染の姉御に良いとこ見せたかったのか、二人の上の兄者と下の兄者が、コンビネーションアタック(お前ら役割が逆だろ)というのを見せてもらったりしながら、領都には何度か行きましたねぇ。
ついでに、身体強化に増強方法のコツが解って、もう有頂天で走り続けて王都にまで勝手にむかっちゃったりしちゃったんだわ。
んで、一人で王都観光もおわらせてるので、あれから5年以上たつもんだなぁ。
なので、とりあえずといった形で、魔境と言われる場所の中にある
そうそう、この秘密基地を作りだしたのは10才ごろくらい?まぁ、だいたいそんな時ぐらいからで、作りはじめた理由は確か、実験にしてる魔境の森の畑の近くに拠点があればいいよなーと、少年心が復活したのか、身体強化(オリジナル)が出来る様になってから、コツコツとつくってきた代物である。
場所は、魔境の中にある、でっけー霊峰?とでもいうやつの中腹ぐらい?
里とは深淵層をまたいだ先ぐらいですかね。
なお、この基地の峰ぐらいに秘密の畑が、存在している場所です。
まぁ、この
というか、普通に訪れる事は……無理っしょ?たぶん。
もし、来れるとしたら、王都で見かけた一般人から
自分も最初の頃は、身体強化バンバンつかってようやくな立地の場所ですしおすし。
今は、要領を掴んだので、そこまで強化しなくてもヒョイヒョイといけますけどね。
で、外見の入口はパットはしませんが、一歩中に入ればそれはもう、白亜のごとくの白一色。
そこは、ホテルのロビーなみの磨き倒されて敷き詰められた石。
寸分の狂いもなくきれーいに仕上げております。
これも職人の域(ただ単に
また、なんかしらんけど、自分の魔力(?)をふんだんに"えいっえいっヌン!!"と注入してみると、真っ白くなるんですよね。
この岩盤の地質?岩質?の特徴なのかよくわかりません。
ですが、そうする事で、うっすらと発光していくのがわかったので、照明が不要となっております。
まぁ、ちょっと本気で魔力(?)を注入すると「うぉ?!まぶしっ!!」となったのはご愛敬です。
そんで、ぱっと見ためが、白亜の神殿っぽくなってきたので、こうなりゃ神殿っぽく仕上げてやれ!という自分の趣味領域発動さ。
神殿といえば……やっぱり噴水のある庭園は必要だよね?という事で、水を地下からとおもったら、ちょうど山水の層にぶち当たったので、それを流用。
そのまま使う分には、なんか嫌だったので、此処も魔力(?)の"えいっ、えいっ、ヌン!!"と、石や砂利や土や、その他もろもろが入っている、ろ過装置通過して綺麗な水になるようにしてあります。
で、水が湧き出るなら、温泉もあればいいよね?と、探してみたら山の一部からそれらしきものがあるではありませんか。
それを引き込んでは湯場も完備でごぜーます。
ただ、外の景色を眺めれないので、情緒云々はおいておきますが……
そしてそして、そういう所があるならば、と、勢いに任せて大広間に大食堂、ついでに謁見の間に執務室にと、部屋を次々と作っては放置、作っては放置と繰り返していきました。
魔境の森でとれた木材や綿材などなどで、家具も一通り製作済みですが、本棚に本がなかったりしますが、まぁ、これからっしょこれから。
そうそう、隠し通路、これ大事よね。
秘密基地につけておくだけで、ワクワク感が倍増しますし?
特に、豪華な椅子の後ろに地下室なりに続くのは定番よね、定番。
最大級の自信作の中庭には、人口の日の光を再現した照明から照らし出されて、憩いの場としても……
それでさ、ふと、我に返る事って、あるよね……
出来上がった物をよーく考えたら、なんだココ?な状況になってしまいました。
ぱっと見の入り口の外見が神殿?中身はお城?ホテル?
うーん……やっぱ、なんだ?ここ。
某、健康ランドの何でもありな状態?
何がしたかったんだ?自分……
ま、まぁ、避暑地としても有用ですし、別荘としても快適空間にはなりつつありますが……
そうして、中庭のベンチでくつろぎながら、どこに行ってみようか?自給自足は魔境の中でできちゃうしなぁ……と、色々と思案していると、そっと果実汁がお盆に載って渡される。
氷も入っているグラスで、そのまま口にすると、爽やかな香りと、あっさりとした風味、その中に静かに主張する果糖の甘みがあるけれども、それがスッキリと喉にはいってい……
うん、美味しいわ。
「うん、これ美味しい」
「「「!!!」「!!」!!」
果実汁を渡してきた相手にそう答えると、トンガリ耳の元・妖精?たちがすごい感極まった表情で言葉もなく喜んでるのがわかる。
いつの間にか、住み着いたというか、住み着かせたというかな存在たち。
ちなみにこの子ら、なんかドラゴンみたいなヤツにおっかけまわされてたから、そのデカいトカゲ野郎みたいなやつを、
放置するのも何だと思って、この別荘に連れ込んで看病?してみたら、すごくなつかれた。
んで、村に連れ帰るのも何なので、この別荘の管理を任せるねと任せていたら、仲間を呼んでよい?となったので、一人、二人、三人、四人と、魔境の森に棲んでいる妖精?たちが次々と訪れては増えていった。
えーっと、君ら、親戚に"
まぁ、ハウスキーピングできてるからいいけれど……
んで、そこまで増えてしまったら、やっぱりお給金的なお話をと思ったら、安全な場所を提供してるから?と辞退され、そして自分たちと"契約してほしい"とか何とかいわれ、一瞬脳裏にQとBがつく、赤目のぶっころ対象を思い浮かべたが、何でも襲われにくくなるからとか何とかで、それならしゃーないか。と、魔力(?)注入とかで"えいっえいっぬん"(軽め)をしたら、なんか急に成長しちゃってさ……
この子たち、今では、やせ型マッチョなオニーサンと、ボン・キュ・ボンのグラマラスなオネーサンな方々デスワ……
ボンッ……キュ……ボンッ……デスワ……
オカシイ……デスワ……
もしかして、この魔力(?)を込めたら、大改造ビフォーとアフターになるのでは?と思うのは必然だと思うんですよ。
160cmにも満たない、この小さな体が成長すれば夢が適うはずと思い、自分にも試しにやってみたんですよ?そしたらね?胸のボタンが弾け飛んだのネ。
弾け飛ぶ内容がネ、こちらが希望する大改造後とネ、大きくかけはなれてタノヨネ?
ナニシロ、大胸筋が世紀末の覇者とかいうケンのシロウのごとくバルクするだけだったんデスケド?
オカシイ……デスワ……
ナンデ、
マチョ!ムキ!ストーンナンデスケド!?
タシカニ、コレハコレデ 良イモノデスガ……納得ガイキマセン……
オカシイ……デスワ……
コレガ、ファンタジーッテヤツ、デスカ……?
「悲シミノ、サイド・チェストゥ」
(……キッチリデキルノガ、マタ、コノ、ソウジャナインダヨォォォ(血涙
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