第34話 ゲーム配信(中編)

 「え〜とっ……誰かハンターしませんか〜?」


 誰も名乗りに出ない。いざ、始めようとなったはなったのだが……あまりみんなハンターをしたくないようだ。

 ハンター楽しいのにな。怒り狂う時あるけど。


 けど、こうなると一向に進まないな。仕方ない……


 「んじゃ、今回はずっと俺がハンターするよー。枠主と協力プレイじゃなくて対決に変更だ!!」


 《ダメ》《それだけはダメ》《それは嫌だ》《んーやだね》《あの話を聞いてそれでは満足できん》《それな》《レンはサバイバー確定》


 「え〜」


 なんなんだよーハンターやりたい人がいないから俺がするって言ったのに。これじゃいつまで経っても埒が開かないって。


 《けどさ、このままじゃあかんしな》《誰かが折れなければな》《……レンと喋れるチャンスを不意にしたくない》《全員同じ思いだ》《だからここまで長引いてるんだ》《全員が欲に忠実になった今、醜い争いが起こっているんだ》


 ん? 醜い争い……あー俺と喋りたいんだ!


 べ、別にこれは自惚れてるわけじゃないぞ! みんながそう言ってたんだから! なすべくしてなった思考だ!


 要するに、俺と話したいだ。今まで参加型配信してなかった他のもあるだろうけど、それ以上に直接喋れる機会がなかった。デビューして2ヶ月ほどだったためイベントなどもなかった。

 ファンにとってはゲームだろうが、初めて推しと交流できる場。それをハンターするためなんかで不意にしたくないのだろう!


 かわいすぎんだろ!!笑

 これからも参加型するって言ってんのに笑

 テンション上がるわー!!


 「1人1プレイって言ったけど、ハンターだけ別にするよー。ハンターしてくれた人はサバイバーで参加も全然大丈夫だから笑」


 《そ、それならハンターしても》《わ、私も〜》《それなら折れよう》《初めからそう言ってくれたらしてたんだからね! ふん!〕《まーそれなら、良き》《最初からレンがこの空気に察してくれてたらよかったのに笑》《30分無駄にしたよー》


 「時間は気にしなくていいぜー! 明日は日曜だ! オールするぞー!!!!」


 ようやく始まる。


 ****


 サバイバーにはそれぞれタイプが分かれている。


 補助型 「仲間の数々の援護に得意」

 牽制型 「ハンターの追撃から逃れるか、追撃された時間を稼ぐことに得意」

 解読型 「暗号機解読に得意」

 救援型 「ロケットチェアに拘束された仲間を救い出すことが得意」


 と、主に四つに分かれる。これらはキャラの持つアイテムが主に関わってくる。


 4人がこのそれぞれの分野に分かれているパーティーがバランスのいいパーティーである。


 「では! 最初の一戦たらこさん! 八号さん! コミットブロックさん! してハンターはノネさん! お願いします!!!!」

 「よ、よろしくです」

 「きゃぁぁぁぁぁ!! お願いしますぅぅぅう!!」

 「……よ、よろしくお願いします」


 慣れないのだろう。少しぎこちない。絶対俺も推しと喋れるってなったらこんなんになってそう。

 流石にコミットブロックさんみたいに発狂はしないだろうけど……


 「ゲームしながら色々聞きたいこと聞いてください! 答えられる範囲で答えるんで!」

 「「「お話していいんですか!?」」」

 「そういうあれなんで笑」

 「す、すげぇー」

 「きゃぁぁぁぁぁぁあ!!!」

 「こ、これ思った以上にすごい神イベだ……」


 喜んでもらって何よりだ。俺もみんなとゲームとか色々交流したかったからな。なんならそのためにツウィッターサークル作ってたしな。


 「んじゃーやりますか! 何使います? 自分はみんなのキャラ聞いてから決めようかなと」

 「んー自分は“傭兵”ですね」

 「傭兵ですか!? 頼りになりますね〜」

 「が、頑張ります笑」


 傭兵は肘当てというアイテムを所持しており、このアイテムは壁に当たると高速ダッシュができるのだ。

 ハンターから逃げるのも救助も得意なのだが、解読スピードが遅い。

 救助型のキャラだ。


 「……私は弁護士ですね」

 「弁護士か! いいですね!!!! 


 弁護士は地図をアイテムとして持っており、このアイテムは使うとハンター、味方、暗号機といった場所が分かる。

 そしてアイテム以外にも解読していくとだんだん解読スピードが上がる能力を持つ。その代わりに足が遅い。

 解読型のキャラだ。


 「私は医師を使ってますぅ!!!!」

 「ほー! 医師ですか!!」


 医師は注射機をアイテムとして持っており、このアイテムはハンターからもらった攻撃を回復することができるのだ。

 そして特殊能力として味方を回復するスピードも速い。そのかわり弁護士と同じく足が遅かったりする。

 仲間の補助がメインの補助型のキャラである。


 「救助、解読、補助が揃ってるから自分は……牽制キャラをしようかな。

 それじゃ楽しみましょうか!!!! 改めてよろしくお願いします!!! 一応言っとくけどハンターはあまり配信見ないでねー」

 「よ、よろしくです」

 「お、お願いしまぅ」

 「よろしくおねがいしますぅぅう!!」


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 いいね1000超えました!! ありがとうございます!!


普通に昨日寝てました! 健康児です! 許してくだせぇ!

 

 

 

 

 


 

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