旅に出よう
旅が好きです。
見たことのない風景や美味しい食べ物、夜更かししてお酒をちょっとだけ飲んだり、自宅じゃないベッドで寝たり。
なんで旅って良いのかな、と思うとやっぱり一番は現実逃避、それから自分で計画を立てるなら頭を使うし、程よい緊張感がある。
旅先の風景を写真に撮るのも好きです。それを忘れた頃に見直して記憶が蘇るのを懐かしんだり、写真集を作るのも楽しい。
旅は私の人生にとってなくてはならないものです。生き甲斐といっても良い。
旅行のために貯金しようとか、体力作りしようとか、目標もできます。
私は創作するときに目で見たものからインスピレーションを得るタイプです。
コロナ禍の間は人を避けていろんな神社を周りました。中には森の中で苔むした鳥居、そこにいると背筋がぞくっとする場所もありました。
そこで発想を得たのが短編『狸穴神社の縁切り地蔵』です。本来神聖な場所のはずが、どこか不気味で人がほとんど近寄らない、その雰囲気を作品に取り入れました。ちなみにこの作品は遠出した旅行先のホテルで書き上げました。
また、水族館が好きなので旅先にあれば立ち寄りました。中でも廃校を水族館にしたむろと廃校水族館はそのコンセプトにわくわくしました。
レトロな木造校舎を見学しました。古い校舎がとても良い雰囲気で、こんな場所を舞台に作品を書きたいと思いました。それが『まほろば水族館』として形になりました。
『火鳥探偵社』の監獄島は見学ツアーに行った奈良監獄をモデルにしました。昨年は鉱山跡を巡ったので作品の中に登場させました。
烏鵲堂シリーズも取材した食べ物や土地がたくさん登場します。私にとって旅は楽しみであり、創作の引き出しでもあります。実際に目にするとイメージが得やすいし、感じた空気を表現すれば解像度も上がります。
これからも体力作りをして楽しく旅に出続けたいと思います。
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