創作物への対価
昨今、ネットでは気軽に無料で漫画や小説、イラスト、動画が楽しめる。
限られたお小遣いでコミックスを頑張って集めた往年の名作漫画も無料、イラストも好きなイラストレーターをフォローしていたらタイムラインに新作が流れてくる。
Kindleアンリミテッドに加入していたら読み放題。映画だってついこの間劇場で公開していた作品がサブスクで楽しめるし、劇場よりも面白いラインナップも盛りだくさんある。
今時の若い人たちは恵まれている、と思う。別の回で話題にしたが、観たい動画が多すぎて倍速で観るんだとか。好きで高いお金を払ってDVDやBDを買ったときの楽しみ方ではない。まさにサブカル飽食の時代だな、と感じる。
ネットで読めるコミックや小説は無料といっても本当にボランティアで運営されているわけではない。お金が読者から入らなくても広告収入で成り立っている。これが新しい、と言ってももう当たり前のビジネスモデルだ。
読者は無料で楽しんで、広告主は作品ページに表示される広告料金を出版社に払う。
ネットが普及する前なら、漫画を買うとその代金は作者の印税、本の印刷、流通代と分かりやすい構造だった。
ネットで読める無料のコンテンツは読むことで広告が表示され結果的に出版社から作者に還元されるという仕組みだ。作者を応援したければたくさん読んで広告を表示させればいいということになる。
しかし、自分がお金を出して作者を応援するという意識が薄くなるような気がする。なんだか寂しい気分だ。
また、ネットで見かけたことがあるが、全部ブッ●オフで作品買いました!ファンです!というもはやネタのようなコメントをもらったという話。ブックオフで買われても作者には全く実入りが無い。作者だって生活がかかっている。ブックオフで買いました、は作者には嬉しくないでしょう。
ブッ●オフでもお金を払っているからまだマシかもしれません。
何でも無料に慣れて勘違いしてしまった人が無料でなくなると文句を言ったり、距離の近くなった作者に無料を前提に作品を見たいと平然とねだる場面を見ると心中お察ししてしまう。
そうは言っても、私も図書館やブッ●オフを利用します。でも、本当に欲しいと思った本は正価で購入するようにしています。映画も好きな作品はできるだけ劇場に行きます。自分も創作者のはしくれ、尊敬する作者やコンテンツには感謝と敬意を払ってお金で還元したいと思っています。
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