それは人の好きなもの

 SNSを中心としたネットの交流の場では自由な発言が飛び交います。

 本や漫画、映画の感想も気軽に発信できます。それだけに注意しなければ、と思っているのは何かをディスってしまうことです。


 ある作品について、「感動したけどここが微妙」という意味のことを言いました。基本的に褒めていたしディスったつもりはなかったのですが、その作品を薦めてくれた人は滅法怒って、私は本気で謝りました。怒られたことについてはここでは説明しない深い意図があるのですが、その方はその作品をとても大事にしていたのです。

 この件があって、私は人の大切なものについて何か伝えるときは相手の気持ちを考えるよう気をつけよう、と襟を正しました。


 以前を思い返すと、作品に対して何か批評、批判することが考えて意見を言っていると勘違いしている節があったと思います。今思い返すと大人げなく恥ずかしいです。

 もちろん、それが必要だったり、妥当なときもあるのですが、人の好きなものに対して嫌な気分にさせるようなことを言ったり、楽しんでいるところに水を差すのは野暮というものです。


 世の中価値観はいろいろなので、好きなものを批判されても意見が聞けるので構わない、という人や一緒に批判したい人もいるかもしれません。


 あまり知らない人同士が交流するイベント会場や、SNSなどの場で何の批判をすることは人間関係を狭めかねないと思っています。突然、交流の無い相手にこの作品はイマイチですね、とコメントしてそれが相手の大好きな作品だったら・・・。

 自分の好きなものをディスられて良い印象はありません。もし第一印象がこれだとその先の人間関係構築は難しいものになるのではないかと思います。

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