卑下しすぎること

 日本人は遠慮を美徳にしています。偉そうにしていると、出る杭は打たれる。妬みや僻みがの対象になるという風土もあると思います。


 ときに、作品や自分を必要以上に卑下する人を見かけます。

「面白くないかもしれないけど、下手くそだけど、読んでください!」

 読みませんよ。時間は有限だし、面白くない作品を読むのは無駄です。

 嘘でも面白いよ!と言ってもらった方が読む気が起きます。それで面白くないのは感性の違い、ということで終わりです。


 慎ましくすることと卑下することはまた別の話、偉そうにしていれば良いというわけではありませんが、自分や自分の作品を貶めている人と付き合う価値は無いと思われても仕方がないと思います。


 逆に賞を受賞してあまりに卑下されると受賞できない人の立つ瀬がありません。ここは素直に嬉しいな!と喜べば良いと思います。


 作品や自分を必要以上に卑下することは、読者や付き合ってくれている相手も下げることになる、という相対効果もあるということです。


 かくいう私も中学生くらいまではこのタイプでした。下手くそだけど一生懸命書いたから読んでね!と胸を張っていました。

 大学生くらいになると、自分の同人誌のファンがついてくれるようになってきました。そしてお金を払って買ってくれます。そういう方に向かって私は下手くそです!面白くないです!というのは失礼だと実感しました。


 小説サイトは読むには無料ですが、その方の人生の限られた時間をかけて読んでもらうのです。自分を選んでくれた読者に対して不義理をかましたくはないですね。

 

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