同人誌即売会で宝物を発見

 縁あって、都会の同人誌即売会に一般参加できる機会がありました。地方と比べて都会の会場は大きいし、作家さんの年齢層も高め、作品のレベルも高い傾向があります。


 会場に並ぶ本は当時は珍しいカラーだったりジャンルも多彩で、これが都会の即売会か!と違いを見せつけられた衝撃を覚えています。


 当時はインターネットは主流ではなく(定型文みたいになってきた)、カタログだけが目当てのジャンルを探す頼りでした。

 カタログを目を皿にして探すにしても限界があります。そこで自分の足で島を全部周ってみることにしました。


 スペース数も地方の比ではなく、こんなジャンルの本があるのか!と驚きの連続です。

 そんな中、大好きなゲームジャンルの本を見つけたのです。作品タイトルは有名ですが、まさか同人誌があるとは思わず、まさにスペースに飛びつきました。


 このジャンルで本があることに驚いた、とても嬉しいと大興奮で売り子さんに話しかけました。本当に宝物を見つけた気持ちで、舞い上がるほどだったのをよく覚えています。


 ネットが無い時代、サークルカットに書かれていない何かを見つけに行こうという底知れぬ探究心がありました。そうして見つけたどマイナージャンルの本と作家さんとの出会いはまさに宝物でした。


 今では好きなサークルをネットでチェック、スペース目がけて行くというのが主流でしょう。自分もそうしています。なんならネット通販でいくらでも検索、買い物ができます。

 効率的だけど、どこか物足りない。あの時のような興奮と感動が味わえなくなったことを寂しく思ってしまいます。

 

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