宛名のない手紙

「拝啓、この手紙を読んでいるあなたへ。  


あなたがこの手紙を見ている頃、私はもうここにはいないでしょう。


でも安心して、きっと明るく楽しいところにいる。


ここで一つ最後のお願いを聞いてください。


◯◯病院 中庭 太陽の花が咲くところ にきて。」


急いで家を飛び出した


見慣れた花壇には一面に咲き誇った向日葵があった


花言葉は確か「あなただけを見つめる」だっけ、、、、


その瞬間せき止められていた涙が一気に溢れた


宛名のない手紙、咲き誇った向日葵、確かにそれは最愛の人からのささやかなラブレターだった

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