第114話 えびえびしすたーず「ようこそ交換留学に」

「……お姉ちゃん。私たちって高校生だよね?」

「……おそらく高校生だと思うよ?」

「……でも、お姉ちゃん。ここって日本だと小学校に該当する学校じゃないの?」

「……私も、そう思うぞ」

「……お姉ちゃん。ホストファミリーのお姉さんが言ってた学校に行ったらわかるって、交換留学先が小学校だってこと?」

「……さすがに違うと思うけど?」

「……お姉ちゃん。スマートフォンを取り出して何しているの?」

「かなり時差があるけど、ちょっと先生に確認してみる」

なんだかんだと数分後。

「我が妹よ。わかったよ」

「お姉ちゃん。何がわかったの?」

「この日本だと小学校に該当する学校に訪問するのは、教育制度の違いを学ぶことを目的とした学校施設の見学を予定……だから、らしいわ」

「お姉ちゃん良かった。もう一度小学校から勉強しなおして来いって暗黙に言われてるのかと思ったよ」

「まさに無駄なことを。このえびえび姉の勉強をしなおさせたいと思うのなら、幼稚園からでも遅いぞ!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る