生徒会動画配信






「え~続いての質問は~……一年○組、匿名希望さんからの質問です」


『スカートが一番短い生徒会メンバーは誰ですか!?』


「中学生みたいな事を聞きますね~。ちょっと調べて来ますのでお待ち下さい」



 生徒会長になるために掲げた公約。生徒会長になった暁には、地道ハーレムメンバーの秘密を大公開しますッ!


 それを、生徒会からの情報発信動画の一コーナーの企画として配信している。


 あっという間に人気企画。生徒会メンバーも含めた顔出し配信は大好評だった。


 人気さえ稼げれば生徒会への支持は集まる。地道ハーレム以外の女子には申し訳ないが、頑張ってもらっている。


 ――――


「はい、計測が終わりましたので公開しますっ! 上から短い順になっています!」



 ――――スカートが短い子――――


 1: 安曇玲香

 2: 時雨愛莉

 3: 紅月朱音(特別参加)

 4: 晴山華絵

 5: 雪永睦姫



「以上です! 私の所感ですが……愛莉が意外と短い! 睦姫さん実は長め! 他のメンバーはイメージ通りですね! ではそれぞれの感想をどうぞ!」



 曇: 気分とか小物で長さを変えてるわ。

 雨: 背が低いので、短く見えるだけです。

 月: 私の長さは当時の全国平均だと思います。

 晴: う~ん、気にした事ないなぁ。

 雪: 私の身長で一番綺麗に見える長さよ。



「では次! 二年○組、中島landさんから」


『身長と胸……』


「あ~何度も聞かれましたが、再度公開しましょう! 本人希望により数字は控えさせて頂きます!」



 ――――身長・胸囲――――


 1: 紅月朱音・華絵より小さく、睦姫より大きい

 2: 雪永睦姫・玲香より大きく、朱音より小さい

 3: 安曇玲香・愛莉より僅かに、睦姫より遥かに

 4: 晴山華絵・見れば分かるやんけ、ダントツや

 5: 時雨愛莉・大丈夫や、これから成長するんや



「体重は諸事情により公開できません! 知らなくてもいい事もあるのです! では感想どうぞ!」



 月: 私の身長なら妥当な大きさです。

 雪: 大きさより形に自信があるわね。

 曇: 成長途中だし、爆乳予定だから。

 晴: 大きくて得した事なんてないよ。

 雨: 哀れむ目で見てんじゃねぇです。



「デリケートな質問は極力控えて下さいね? お前に言ってんだぞ陸。では次……え~三年○組、盾矢間さん」


『どうすれば君に勝てますか?』


「前世からやり直せ。はい気を取り直して次に行きましょ~! 一年○組……東西森林さんから!」


『一番嫉妬深い人は? それとハーレムメンバーの性格を教えて下さい』


「これは~、私からの回答でいいのでしょうか? 私の独断と偏見でよければお答え致します!」



 ――――嫉妬深さランキング――――


 1: 晴山華絵

 2: 安曇玲香

 3: 時雨愛莉

 4: 雪永睦姫

 5: 紅月朱音


 ――――性格――――


 晴: おっとりしているが、怒らせると一番怖い。

 曇: 好きな物には一直線、一番の頑張り屋さん。

 雨: 怖いもの知らずの小さな巨人、癒し度No.1。

 雪: 普段クールな恥ずかしがり屋で夢見る乙女。

 月: 冷静沈着、己と他人に厳しいが押しに弱い。



「まぁこんな感じですね。細かい所は色々とあると思いますが、誰しも裏の顔はあると思いますよ」



 晴: え~、でもみんな監禁くらいするよね。

 曇: う~ん、盗られるくらいなら壊すかな。

 雨: 泣いちゃいますね。少し嫉妬深いです。

 雪: 人並みだと思うわ。私くらいが普通よ。

 月: 最終的に戻ってくるなのらいいですよ。



「はいこんな感じですね。なんか不穏な人もいるのでこの話題はここまでにして次に参ります。ここからは個人向けの質問……いや伝達事項か?」



『蒼黄より朱へ。今度お見合いしてみないか? そうでもしないと君はずっと独りだよぉ笑』


 月: 結構です。誰かと一緒になるのなら、彼しか考えられません。その彼と一緒になれないのであれば独りで結構。蒼へ、お前は来世も独りだろ笑。



『化石爺より雪嬢へ。儂の孫と遺産はお主に譲ろう。その代わりハチミツ下さい』


 雪: 孫と遺産は実力で頂きますのでハチミツは譲れません。というか孫をハチミツと比べないで下さい。



『着物婆より孫娘へ。依頼されていた例の件、分析によると彼は色々と小さい方が好きなようです』


 雨: では予定通り、オペレーション先輩っ先輩っ作戦で行きます! 初めて小さくて良かったって思いました。



『世界二の父より世界一の娘へ。どぉして二番手なんだい!? 嘘だッ! 嘘って言ってくれよぉ!』


 曇: いやごめん。一番の人が好きすぎて他と比べられなくなっちゃった。でも多分、多分二番目に好き。



『絶対的権力者より未来の娘へ。なぁんにも問題ないわぁ。私が他の子を認めなければ貴女の勝利は揺るがな~い』


 晴: ありがとうございます。では約束通り、いくら食べても太らないお菓子の研究を始めます。



「まぁ色々と言いたい事はありますが……では最後に、生徒会への意見への回答を行います!」



『学食のメニューを充実させてほしい』

「今度アンケートを取ります!」


『俺の傍にいてくれ!<晴』

「私が傍にいたいのは一人だけだよ」


『体育祭サイコーでした!』

「旧生徒会主導ですが、ありがとうございます!」


『やっぱり好きです!<曇』

「もう諦めなさいよ」


『テストを簡単にしてくれぇ』

「それは生徒会にはどうする事も出来ません」


『俺のマネージャーになってくれ!<雨』

「冗談言わないで下さい、間に合ってます」


『水着配信とかパジャマ配信はないのですか?』

「それはしたいけど、オッケー出るかなぁ」


『もう嘘は吐きません!<雪』

「嘘ね」



「はい! 本日のはここまでになります! 多くのご質問ご意見、ありがとうございました!」



 ――――

 ――

 ―



「……凄い視聴数だね」

「噂だと教師も見てるらしいわよ」

「アイドルにでもなった気分です」

「でもちょっとマンネリ化してしたわね」


「というか、今回も来てたね」

「あぁ、あの全員に変な事を言ってくる人ね」

「なんか怖いです。ストーカーでしょうか?」

「人気が出てくればああいうのも出てくるわ」


「もう地道の女って認識づいてるよね?」

「そうね。下心持った男は寄って来なくなったし」

「地道ハーレムに入りたいって女の子は寄って来ますけど」

「ある意味この人くらいよね、諦めてないの」


「いや、諦めてほしい……」

「というかなんでアタシだけ毎回告白なのよ」

「ストーカーですよ、先輩に相談しましょう」

「この前したけど面白いから放っておくって」


「実害でないと動かない組織みたい……」

「まぁ大丈夫でしょ、守ってくれるわ」

「まぁそこは心配してないですけどね」

「いっそ少し靡いて嫉妬させてみる?」


「いや、彼は嫉妬とかしないと思う……」

「確かに、想像できないわね……」

「というか靡きたくないです」

「何か彼に弱点はないの?」


「弱点……完璧すぎるもんねぇ」

「うん。最近、二人きりのデートとか申し訳なくなるもん」

「あ、それ分かります! 他の三人もいたらなぁって」

「私達四人で、やっと釣り合うのかしらね」


「最初は嫌だったけど、今はいてくれないと困るな」

「そうね、彼にはハーレムがベストなんだと思う」

「では、四人で先輩を幸せにしましょう!」

「でももし仮に、彼が一人を選ぶとしたら?」


「「「その時は戦争よっ!!」」」

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