第4話

そして、説明が終わったタイミングで質問をする。

「あの、この勝負はいつやるんですか?」

「そうね……。明日の昼食時なんてどうかしら? ちょうど休日だし、食堂も空いているだろうし……」

「いいと思います。ただ、俺としてはできれば早い方がいいかなと思っているのですが、どうでしょうか?」

「うーん……。まぁ、私は別にいつでも大丈夫よ」

「そうですか。では、明日の朝9時に、学園の中央広場にある噴水の前で待ち合わせということでいいですか?」

「わかったわ。約束よ? 忘れたら承知しないんだからね?」

「はい、わかっています」

「ふふ、楽しみにしているわ」

「俺もです」

「……はい、これで話は終わりよ。さぁ、冷めないうちに食べちゃいましょうか」

「そうですね」

こうして、俺は彼女との再戦を誓ったののであった。……でもまさか、こんなことになるとは思っていなかったな。でも、これはある意味ラッキーかもしれない。

リーゼロッテさんの手料理が食べられるだけでなく、彼女との繋がりができるのだ。これほど嬉しいことはない。それに、なんといってもリーゼロッテさんの笑顔が見られるしね。

そんなことを考えながら、俺とリーゼロッテさんは楽しく食事を再開したのだった。

「ごちそうさまでした」

「お粗末様」

「いやぁ、とても美味しかったです。ありがとうございます」

「ふふ、どういたしまして。でも、喜んでくれてよかったわ」

「はい!……あ、そうだ。これ、洗い物くらいさせてもらってもいいですか?」

「え? それは助かるけど、本当にいいのかしら? 結構量があるから大変だと思うんだけど……」

「構いません。むしろやらせてください」

そっか。なら、お言葉に甘えようかしら?」

「はい、任せてください!」

「うーん……。でも、やっぱり悪い気がするわ。だから、私も一緒に洗ってあげる」

「えぇっ!? そ、それはさすがに申し訳ないというか、恥ずかしいというか……」

「あら、どうしてかしら? レオくんが自分で言い出したことなのに、今更怖気づいてしまったのかしら?」

「……すみません。図星です……」

「よろしい。なら、大人しく私に従えばいいのよ。さぁ、行きましょう?」

「はい……」

俺はリーゼロッテさんと一緒に流し台まで食器を持って行った後、並んで皿を洗い始めた。

「レオくん、お弁当箱の方は私が拭くから、そっちを任せてもいいかしら?」

「了解しました」

「ふふ、なんだかこういうのって新婚夫婦みたいよね」

「……えっ!?」

「……あっ」

突然リーゼロッテさんが発した一言によって、俺は思わず手に持っていた箸を落としてしまいそうになった。

「……」

「……」

俺たちの間に沈黙が流れる。

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